2020年も大変お世話になりました。
自分にとってはブログを毎日書き始めようと思った非常に大切な年で、良くも悪くも人生が大きく変わる契機になったと思います。
ということで年内最後の記事は、恒例の2020年アニソン10選。
誰よりも真剣にアニメを見てきたからこその選曲と内容になっているはずです。
前提条件
・2020年に発売した楽曲
・アニメ、アニメ映画の関連曲
・1アーティスト1曲、1作品1曲
・OP,ED,挿入歌等タイアップ
に限定しようと思います。他のオタクと比べてより狭義のアニソンかなと思いますが、アニメありきのアニソンだと思っているのでご容赦ください。
過去の記事はここに掲載しておきます。
2020年アニソン 10選
「ここにいたい」/ sajou no hana
【sajou no hana】ここにいたい (TVアニメ「とある科学の超電磁砲T」15話挿入歌) スマートフォン視聴推奨
『とある科学の超電磁砲T』第15話「やくそく」で流れた挿入歌。
作詞・作曲は渡辺翔さん、編曲はキタニタツヤさん、歌はsajou no hanaさんということで、sajou no hanaメンバー全員で作り上げた楽曲です。
ドリーと食蜂操祈と警策看取の3人の関係性が描かれ、大覇星祭編が完結した歴史に残る30分を彩ってくれた1曲。
きっと、音楽なしでも泣いてしまったとは思いますが、「ここにいたい」のおかげで本当に涙が止まりませんでした。
印象的な歌詞をピックアップしていきましょう。
見渡してみて色がなじんだ
掛け替えないと言えず茶化した
こんな風に笑えるなんて
知らない僕だ
出典:「ここにいたい」/ sajou no hana
ちょっとプライドが高くて、それでいて楽しく心から笑っている自分を客観的に見ている冷静なところからも、二人のミーちゃんの感情がたった4行にギュッと詰め込まれた素晴らしい歌詞だなと感じました。
この歌詞が、二人がドリーを見つけた瞬間にドンと聴こえてくるのでそれはもう涙腺がゆるゆるになってしまいますよね。
言葉に出来ない高い空が瞳に映り
悪くないってそう思うんだ
おとなしく端っこでいいや
そんな僕ここまで君は一緒に話し
連れ出してくれた
ここにいてもいいんだ
出典:「ここにいたい」/ sajou no hana
外の世界を夢見るキラキラしたドリー、初めてできた友達と一緒にいる時間を心から楽しく過ごすドリーを「言葉に出来ない高い空」と表現するのはさすが渡辺翔さんだなあと感服します。
「悪くない」という言い方もプライドが高い二人のミーちゃんらしさが現れています。
「ここにいてもいいんだ」というサビのラストフレーズと「ここにいたい」という歌のタイトルの文脈も素晴らしいですよね。
ドリーにとって二人との出会いが、「ここにいてもいいんだ」という気持ちを生み出し、それが「才人工房(クローンドリー)」から出ることすら許されないドリーの生きる意味になっていたでしょう。
人の記憶も感情も操れる食蜂操祈が、ドリーという能力を使わず心を許せる唯一無二の存在に出会ったことで「ここにいてもいいんだ」という気持ちを初めて実感したというのも本楽曲の大きなポイント。
小原好美さんの演技と合わせて何度でも見返したい、本当に素晴らしい『とある科学の超電磁砲』を代表する名シーンです。
過去の記事はこちらからどうぞ。
「明日の空へ」/ saji
「LIFE」 | 【アニメ】 あひるの空 | Short Movie
『あひるの空』第33話「LIFE」で流れた挿入歌。
作詞・作曲をsajiのボーカル・ギターであるヨシダタクミさん。
編曲には『妖怪ウォッチ』や『イナズマイレブン』でお馴染み菊谷知樹さんが加わっています。
空と由夏のお別れで流れ、『あひるの空』を代表するシーンとなりました。
歌詞としては、親子の愛というよりはもっと普遍的な二人の愛と別れといった内容になっています。
どこか、優しく包み込むような、壮大で母性が感じられるメロディ。由夏から空へのいっぱいの愛情がこの曲から感じられます。
包んでくれたキミの手のぬくもり
出典:saji「明日の空へ」より
のところで、由夏が空の頬に手を当ててるのも素晴らしい演出です。
何度も自分に負けそうだった
それでも君が支えてくれたんだ
出典:saji「明日の空へ」より
ここの歌詞は、どちらの視点でも解釈ができます。
どんなに身長差で負けてしまい、自分に限界を感じても由夏からのアドバイスや授かったバッシュを翼に変えて、空は誰よりも努力してきました。
由夏だっていつも明るく振る舞っていますが、病床で辛いこともたくさんあったと思います。
きっとそんなとき、空の姿に支えられて、もっともっと活躍する空を見るため、少しでも長生きしようと闘病生活を頑張ってきたはずです。
そんなお互い思いあう二人の親子愛が歌詞から染み渡ってきます。
君に出会えてよかった
交わした約束は守れなかったけれど
愛してくれてありがとう
出典:saji「明日の空へ」より
大サビの盛り上がりと共に、空のセリフとシンクロするようにしての、「ありがとう」。
最高のシーンに、最高の楽曲、こんなに素晴らしいアニメを作ってくれて、「ありがとう」。それしかいう言葉が見つかりません。
過去の記事はこちらからどうぞ。
「HATENA」/ PENGUIN RESEARCH
『ガンダムビルドダイバーズRe:RISE』2ndシーズンのオープニングであり、
第25話「僕が描く未来へ」の挿入歌としてもアニメを盛り上げてくれました。
作詞・作曲はPENGUIN RESEARCHのメンバーであり、業界を引っ張るアニソンクリエイターの堀江晶太さん。
編曲は堀江晶太さんとPENGUIN RESEARCH名義になっています。
自分が生きる意味を問いかけ続ける「HATENA」。
アルスの境遇や、イヴのいない世界でも"終わらせないことを選んだ"ヒロトの心境にここまで寄り添った歌詞があるでしょうか。
そしてPENGUIN RESEARCHファンが大好きな「HATENA」の仕掛け。
Cメロに使われているフレーズは2ndアルバム表題曲「それでも闘う者達へ」の大切な一節です。
エルドラを守り続けるアルスと未来へ進み続けるビルドダイバーズという二つの立場の違いがしっかりと描かれます。
挿入歌として使われた際にはラスサビ前に原曲にない間が。
この少しの間の余韻と、今まで感情を表さなかったアルスを演じる石田彰さんの悲しい声が心に沁みます。
この間は『ゾイドワイルド』の「WILD BLUE」を想起したファンも多かったことでしょう。
2019年アニソン10選では「WILD BLUE」を選んでおり、また来年PENGUIN RESEARCHさんがどんな名曲を出して切れくれるのか目が離せません。
過去の記事はこちらからどうぞ。
「Ready to」/ 影森みちる(諸星すみれ)
TVアニメ『BNA ビー・エヌ・エー』ノンクレジットオープニング映像 / 『Ready to』影森みちる(CV:諸星すみれ)
『BNA ビー・エヌ・エー』オープニングテーマ。
もうただただかっこいい。
アニソンシーンとは縁のなかったBACK DROP BOMBの田中仁さんが作曲され、多くの名アニソンを世に送り出してきたR・O・Nさんが編曲。
アニソンらしくないのにアニソンっぽい絶妙なかっこよさです。
『テンカイナイト』の「瞬間Diamond」で知られるrihocoさんの歌詞も『BNA ビー・エヌ・エー』の世界観にぴったりです。
自分らしく生きるため、どんどんと変化していきながら正しい道を選び、前に進んでいくみちるの疾走感が歌詞からも映像からも感じられます。
そしてまあ何と言っても諸星すみれさんのお声ですね。
影森みちるを演じた諸星すみれさんだからこその説得力と透明感のある歌声。
自分が諸星すみれさんのことを好きすぎるという点を除いても、諸星すみれさん以外にこの曲を歌うことはできなかったでしょう。
通常89秒で構成されることが多いOPテーマですが、「Ready to」のテレビサイズはなんと60秒。
もっともっと長く聴きたいのに…と思わされる絶妙な尺ですが、その60秒に全身全霊が詰まっていて毎週毎週OPを聴くのが楽しみで仕方ありませんでした。
過去の記事はこちらからどうぞ。
「突破口」/ SUPER BEAVER
『ハイキュー!! TO THE TOP』のオープニングテーマ。
歌唱及び編曲は『NARUTO -ナルト-』の「深呼吸」や『ばらかもん』の「らしさ」でお馴染みSUPER BEAVERさん。
作詞・作曲はSUPER BEAVERのギター等を担当する柳沢亮太さんが担当しています。
作品を見ている人なら、この曲を10選に入れない選択肢は無いと言って過言ではないでしょう。
『ハイキュー!!』は一部天才と呼ばれるキャラクターもいますが、努力していない人は一人もいません。
稲荷崎高校の北信介のこのセリフはその象徴。
俺が毎日1から10やっとるところを、侑みたいな連中は1から20やっとんねん。
あるいはより効果的な10、密度の高い10。
ほんでたまに「1から10やなくてAからZやってみたらどんなやろ?おもろいんちゃうか?」って考えたりするヤツらやねん。
出典:『ハイキュー!! TO THE TOP』第23話「静かなる王の誕生」
今をやめなかったからこそ、選手たちは今その領域にいる、「バケモンたちの宴」を開いている。
そんな『ハイキュー!! TO THE TOP』の内容にぴったりとあった歌詞になっています。
そしてこの歌詞は烏野高校の田中の心情にもぴったり。
詳しくはこちらの記事を見てもらえればと思いますが、本作にこれほど合う主題歌は考えられません。
「夢がここからはじまるよ」/ 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
【限定公開】夢がここからはじまるよ / 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会【TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第13話ダンスシーン映像】
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第13話「みんなの夢を叶える場所」挿入歌。
作詞はここまでの『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の全挿入歌を担当しているAyaka Miyakeさん。
作曲・編曲はHOVER BOARDの中村歩さん、野口大志さんペアが担当しています。
名曲揃いの『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』でしたが、作品の集大成であるこの楽曲をチョイス。
まさか人気作品に対して斜に構えてしまいがちな自分が『ラブライブ!シリーズ』から10選を選ぶことになるとは。
何と言っても卑怯なのが映像。
全13話で描かれてきた一人一人のスクールアイドルの成長はもちろん、それを支える周りの人までしっかりと描く素敵すぎる映像は、それだけで涙腺を破壊してきます。
そしてこの曲が第12話で侑がピアノで弾いた曲であること。
その歌にみんなで回したノートに書いた歌詞を乗せて歌にして届けるという、あまりに尊すぎる流れ。
スクールアイドルのみんなの夢がここから始まるんだという感謝の気持ちと共に、侑ちゃん自身の夢を応援する応援歌としても大きな意味を持つ、2020年最終盤にして最高の挿入歌でした。
「正解不正解 feat.アノス・ヴォルディゴード」/ アノス・ヴォルディゴード(CV:鈴木達央)
『魔王学院の不適合者 〜史上最強の魔王の始祖、転生して子孫たちの学校へ通う〜』第4話「十五の誕生日」及び第13話「世界が愛に満ちるように」オープニングテーマ。
普段はアーティスト・CIVILIANが歌う「正解不正解」。
なんと第4話と第13話はアノス・ヴォルディゴード(CV:鈴木達央)が歌う特別バージョン!
ご存じの方も多いと思いますが、鈴木達央さんは「OLDCODEX」としてアニソンシンガーの枠をも超える大活躍をしているトップアーティスト。
そんな鈴木達央さんが歌う「正解不正解」を聴けるとは…
そして何より、普段からOLDCODEXさんの曲を聴いていればわかると思いますが、
第4話及び第13話のOPは、「OLDCODEX」のTa_2ではなく、アノス・ヴォルディゴードとして歌っています。
普段からアーティスト活動をしている声優さんってキャラクターソングを歌うとどうしてもアーティストの雰囲気が出てしまいがちなんですよね。
「正解不正解 feat.アノス・ヴォルディゴード」は、歌の節々からアノスの権威、余裕が感じられる歌い方。
アノスが歌ったらきっとこうなるだろうという視聴者のイメージにぴったり合った素晴らしいお声です。
正解 不正解
可能 不可能
全てはこの手の中
引用元: 「正解不正解」/ CIVILIAN
元々印象的でカッコよかったこのフレーズも、アノスとしての歌唱でその魅力がより際立ちました。
過去の記事はこちらからどうぞ。
「SEA HORIZON」/ 海野高校ていぼう部
『放課後ていぼう日誌』オープニングテーマ。
作曲・編曲を担当するのはFlying DOGの次世代を担うクリエイター、『CONCEPTION』の「Desires」や、『私に天使が舞い降りた!』の「気ままな天使たち」、「ハッピー・ハッピー・フレンズ」で知られるZAI-ONさん。
作詞は『神田川 JETGIRLS』や、『がっこうぐらし!』でキャラクターソングの歌詞も務められた深川琴美さんが担当しています。
何と言ってもこの曲の特徴は優しいギターサウンド。
海辺の雰囲気や仲間と過ごす楽しい日々が自然と脳内に浮かんできます。
釣りに夢中で時間も忘れて没頭してしまう。
お腹がすいたから一緒に帰る。
自分も海辺でこの曲を聴きながら気ままに暮らしたい、そう思わせてくれる楽曲です。
特に好きなフレーズはここ。
明日は明日
わたしはわたし
ほら、光る水面 揺れている
出典:「SEA HORIZON」/ 海野高校ていぼう部
特に第11話で、虫が苦手で虫エサが使えない陽渚が劣等感を感じるシーンや、第12話でいろいろ試してみても中々魚が釣れないシーンが描かれます。
そんな時の心構えが詰まったフレーズです。
釣りに限らず、失敗して落ち込んだ時や他人と比較して劣等感を感じてしまった時、この曲のこのフレーズを聴くと切り替えてまた明日頑張ろうと思える。
そんな素敵な歌詞がめちゃくちゃ刺さりました。
アニメに寄り添いながらも、聴く一人一人にしっかりとメッセージが伝わるアニソン史に名を残す1曲です。
過去の記事はこちらからどうぞ。
「ダイヤモンドスマイル」/ オール☆ジュエルアイドルズ
『キラッとプリ☆チャン』第101話「だいあが守る!みんなのプリ☆チャン!だもん!」挿入歌。
作詞は『ゾンビランドサガ』のフランシュシュの歌詞で一躍有名になった古屋真さん。
作曲・編曲はアニソンシーンを代表するクリエイター・加藤裕介さんが担当しています。
Run Girls, Run!が歌う第4クールのオープニングテーマである本楽曲を、キャラクターがカバーするというあまりにエモすぎる1曲。
過去の10選記事や「正解不正解」を見てもらえればわかるかと思うんですが、キャラクターがカバーする主題歌に本当に弱いんですよね。
特にこの楽曲はだいあを巡る物語の集大成として非常に重要な役割を果たした曲でもあります。
タイトルの通り、歌詞はどこまでもキラキラしたまっすぐな内容。
だいあの心を動かすのにこれほどぴったりな曲は無いと思いますし、普段一緒に歌うことのないオール☆ジュエルアイドルズが揃うという特別感もとんでもない。
原曲も大好きですが、やはりこのキャラクターソングVer.は2020年のアニソンを語る上で欠かせないものでしょう。
「キミのラプソディー」/ Mashumairesh!!
TVアニメ「SHOW BY ROCK!!ましゅまいれっしゅ!!」ED映像【特別公開】
『SHOW BY ROCK!!ましゅまいれっしゅ!!』エンディングテーマ。
作詞作曲は『はるかなレシーブ』の「FLY two BLUE」で知られるWiggyさん。
編曲はAKB48等アイドルグループに多数楽曲提供を行っている三谷秀甫さんが担当しています。
作中で取り扱われた楽曲で、この楽曲を語るにおいては第11話「キミのラプソディー」を外すことはできません。
設定ではほわんが作った曲に、ヒメコが歌詞を乗せており、二人のあまりに尊すぎる関係性が歌詞の節々から伝わってきます。
想いは想いは そっと溢れてく
気づいて答えて ボクのココロに
止まらないとめどない こんなに好きなキモチ なんと呼ぼう
想いは想いは もっと溢れてく
聴かせて伝えて 今の気持ちを
止まらないとめどない 本当に好きなヒトに 出逢えたんだ
キミのラプソディー
出典:「キミのラプソディー」/ Mashumairesh!!
気が強くて素直になれないヒメコがこんな歌詞を書くなんて…。
この歌詞さえ見れば、もう他に語ることなんてありません。
作品全体、そしてエンディング映像も素晴らしく、聴いた人すべてがこの曲を好きになること間違いなしの、掛け値なしのとんでもない名曲です。
おわりに
男性アーティストから3曲、女性アーティストから1曲、キャラクターソングが6曲という多少偏った結果になりましたが、曲単体ではなくアニメソングとしてアニメと一緒に楽しんでいるからこその選曲になったかと思います。
「ここにいたい」と「明日の空へ」は、ブログを書いていたからこそ、強く頭に残っていた楽曲たち。
当時の感動を、自分の記事を読むだけで思い出すことができ、本当にブログを書いていてよかったなとしみじみ思いました。
ということで2020年の記事はこれにて終了。
今後とも当ブログを何卒宜しくお願い致します。
良いお年を~。