釣りがしたい。
1クールを通して、今まで自分の中になかった興味を芽生えさせてくれた『放課後ていぼう日誌』。
釣りの楽しさはもちろん、安全面やマナー。
そして、ていぼう部の仲良しな雰囲気がギュギュっと詰まった最高な最終回、
第12話「これから…」を振り返りつつ作品全体の総括的な記事にしようと思います。
『放課後ていぼう日誌』とは
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
あらすじ
都会から田舎に引っ越してきた鶴木陽渚は、
生き物が苦手なインドア派。
手芸部に入って楽しい高校生活を過ごす予定が、
散歩中に黒岩悠希と出会ったことがきっかけで
謎の「ていぼう部」に入部させられてしまい、
釣りをはじめることに…。
個性的な部員たちに囲まれて、
陽渚の高校生活どうなるの!?
スタッフ
原 作:小坂泰之(秋田書店「ヤングチャンピオン烈」連載)
監 督:大隈孝晴『ゆるゆり』『恋愛ラボ』『干物妹!うまるちゃん』
シリーズ構成:志茂文彦『フルメタル・パニック!』『CLANNAD』『ダンベル何キロ持てる?』
キャラクターデザイン:熊谷勝弘『私たち、らくろじ部!』『ガヴリールドロップアウト』
釣具プロップデザイン:小倉寛之
プロップデザイン:永田杏子
総作画監督:熊谷勝弘、曾我篤史、市原圭子
美術監督:坂下祐太
美術設定:東潤一
美 術:スタジオイースター
色彩設計:真壁源太
撮影監督:桒野貴文
編 集:小野寺絵美
音響監督:高寺たけし
音 楽:櫻井美希『五等分の花嫁』『まちカドまぞく』『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』
音楽制作:フライングドッグ
アニメーション制作:動画工房
製 作:海野高校ていぼう部
キャスト
鶴⽊陽渚:⾼尾奏⾳
帆⾼夏海:川井⽥夏海
⿊岩悠希:篠原 侑
⼤野 真:明坂聡美
小谷さやか:小清水亜美
第12話「これから…」
あらすじ
放課後、夏海が部室へ向かう準備をしていると、陽渚から「先に部室行くね!」とメッセージが届きます。
陽渚はずいぶんはりきっている様子で、誰よりも早くキス釣りの準備を終わらせていました。
昨日釣れなかった原因を調べてみたところ、「虫エサと疑似餌では決定的な違いがあった」と語る陽渚。
その違いとは……。
スタッフ
脚本:志茂文彦
絵コンテ:博多正寿
演出:白幡良志之
作画監督:久保茉莉子、豚もう、山本恭平、納 武史、平塚知哉、米田雄哉、栗西祐輔、渡辺 舞、上野卓志、立口徳孝
総作画監督:熊谷勝弘、市原圭子
ピックアップポイント
ウキウキで部室に向かう陽渚
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
第11話「キス」で疑似餌での釣りに失敗するも、新たに得た知識を実践で生かそうとウキウキ部室に向かう陽渚。
第11話の詳しい内容についてはこちらの記事をご覧ください。
新しいことに挑戦した時だけ感じられるこのワクワク感、何歳になっても持ち続けていたいものです。
一つのことをやり続けてるからこそ見えてくる境地もありますが、やっぱり今まで触れてこなかった世界に飛び込んだ時のワクワク感は格別。
陽渚の前向きな姿勢には自分自身も凄く背中を押されました。
「SEA HORIZON」/ 海野高校ていぼう部
作曲・編曲:ZAI-ON 作詞:深川琴美
作曲・編曲を担当するのはFlying DOGの次世代を担うクリエイター、『CONCEPTION』の「Desires」や、『私に天使が舞い降りた!』の「気ままな天使たち」、「ハッピー・ハッピー・フレンズ」で知られるZAI-ONさん。
作詞は『神田川 JETGIRLS』や、『がっこうぐらし!』でキャラクターソングの歌詞も務められた深川琴美さんが担当しています。
『放課後ていぼう日誌』の記事はこの記事以外にも2つ書いていて、正直その2記事で十分この作品の魅力を語れたかなと思っていたのですが、どうしてもこの曲について語りたくてこの記事を書いたといっても過言ではありません。
何故ならば間違いなく2020年のアニソン10選に選ぶ楽曲だから。
何と言ってもこの曲の特徴は優しいギターサウンド。
海辺の雰囲気や仲間と過ごす楽しい日々が自然と脳内に浮かんできます。
釣りに夢中で時間も忘れて没頭してしまう。
お腹がすいたから一緒に帰る。
自分も海辺でこの曲を聴きながら気ままに暮らしたい、そう思わせてくれる楽曲です。
特に好きなフレーズはここ。
明日は明日
わたしはわたし
ほら、光る水面 揺れている
出典: 「SEA HORIZON」/ 海野高校ていぼう部
特に第11話で、虫が苦手で虫エサが使えない陽渚が劣等感を感じるシーンや、この後第12話でいろいろ試してみても中々魚が釣れないシーンが描かれます。
そんな時の心構えが詰まったフレーズです。
釣りに限らず、失敗して落ち込んだ時や他人と比較して劣等感を感じてしまった時、この曲のこのフレーズを聴くと切り替えてまた明日頑張ろうと思える。
そんな素敵な歌詞がめちゃくちゃ刺さりました。
アニメに寄り添いながらも、聴く一人一人にしっかりとメッセージが伝わるアニソン史に名を残す1曲です。
長靴
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
ていぼう部のメンバーで先日の海岸に到着。
最初の一匹はぜひとも陽渚に釣って欲しいと、陽渚が釣れるまで他のメンバーは釣りをしないことに。
先日は裸足で釣りを楽しみましたが、今回はしっかりと長靴。
こういう細かい小物の描写で陽渚の気合の入りようを表してくれるのめちゃくちゃ良いですよね。
虫エサと疑似餌の違いを学び、先日とは違う釣り方で陽渚の挑戦が始まります。
可愛い夏海ちゃん
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
2020年、最も可愛いヒロインランキングを1位で爆走中の夏海ちゃん。
最終回まで本当に可愛い。
ああ、なんて美しい八重歯なんでしょう…
自分だけの気付きを得る陽渚
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
色々なサイトや動画の真似をして、釣りポイントを変えてみたりするも中々釣れない陽渚。
当たりはあるのにどうしてもヒットしません。
そんな陽渚に夏海は、動画とは場所も違うし、魚の機嫌が悪いこともあるかも知れないと助言。
その助言からこの海岸のキスは小型で、もしかすると疑似餌が大きすぎるのかもしれないという問題点に気付きます。
素直に感謝されて照れる夏海がまた可愛い。
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
細かいところですが、陽渚は脚を閉じて座っていますが夏海は脚を開いて座ってますよね。
こういうところでも性格が表されていて、もっともっとキャラクターに感情移入してしまいます。
当ブログは脚を開いて座る全ての女性を応援しています。
無事にキスを釣り上げる陽渚
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
試行錯誤を繰り返し、ついにキスを釣り上げる陽渚。
心から嬉しそうに叫ぶ様子に思わず自分も目から涙が。
「自分で培ったノウハウや経験は、自分にとっての財産やっけんね。これからも色々試して、自分の釣り方ば見つけていけばよかぞ。」
部長のセリフはまさに釣りの醍醐味が詰まった一言。
陽渚が失敗から先人の知恵を学び、自己流にそれをアレンジして成功する過程をしっかりと描いたキス釣り。
このお話を11話、12話に持ってきたのは本当に素晴らしい構成だと感じました。
お揃いのぬいぐるみ
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
残された最終話Bパート。
最後を締めくくるのは陽渚と夏海の仲睦まじいエピソード。
麦茶の作り置きをする二人の側で、お揃いのアジのぬいぐるみを大野先輩が発見。
そこから、第7話「穴釣り」の後のエピソードが描かれます。
第7話「穴釣り」についてはこちらの記事で詳しく語っています。
鶴⽊家を訪れる夏海
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
試験が終わり、約束のアジのぬいぐるみを作ることになった陽渚と夏海。
第7話では夏海の家を訪れましたが今回は陽渚の家に。
陽渚の両親にも再会して、回想で流れた子供の頃の二人もまたとんでもなく可愛い。
虫取りに無理やり連れていっているところを見ると実は陽渚が虫を嫌いになるきっかけのイベントだったりするのでしょうか。
アジのぬいぐるみを交換する二人
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
少し手間取るところもありましたが、無事アジのぬいぐるみが完成。
作り方を教えてくれたお礼と、テスト勉強を手伝ってくれたお礼ということで二人は作ったぬいぐるみをそれぞれ交換します。
本当にこの仲良しな二人を見ているとニヤニヤが止まりませんね。
お互い照れているところもめちゃくちゃ可愛い。
この二人のお話は永遠に見ていたいですね。
ていぼう部みんなで作るぬいぐるみ
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
そんな話を聴いて大野先輩もぜひ作ってみたいと、すぐさまぬいぐるみを作ることに。
そこに部長もやってきて、ガラカブとタコのぬいぐるみも完成。
ていぼう部のみんなから"釣りが好きな気持ち"を教わった陽渚が、今度は自分の好きな気持ちを周りに広めていく姿。
"手芸"と"釣り"が一つになって、魚のぬいぐるみを作る流れがとても美しいです。
陽渚が手芸をやりたかったんじゃないかと心配する夏海
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
本当に楽しそうにぬいぐるみを作る陽渚。
そんな様子を見て自分が無理矢理ていぼう部に連れてきてしまったせいで、陽渚がやりたいことができていないんじゃないかと心配する夏海。
第7話の夏海の家で、陽渚と手芸友達のやりとりをなんとも言えない表情で見ていた夏海の真意はここにあったんですね。
細かい伏線までしっかり回収してくれて、本当に凄い作品だなあと感じましたし、大雑把な性格だけどこういうところに気が回る夏海がもっと好きになりました。
手芸部は男の人だらけだし、釣りも楽しいし今の毎日が最高という陽渚の様子に僕らも安心です。
作ったぬいぐるみは麦茶のボトル判別用のアクセサリに。
陽渚と夏海のぬいぐるみにはしっかりとイニシャルも付ける細かい配慮がされています。
最終話で4人仲良しな雰囲気が感じられるのもとても素敵です。
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
「釣りの世界へ」/ 海野高校ていぼう部
作曲・編曲:ZAI-ON 作詞:山田裕介
作曲・編曲はオープニングテーマと同じくZAI-ONさん。
作詞は東山奈央さんの「君と僕のシンフォニー」や、「ネバギバ音頭」で知られる山田裕介さんが担当されています。
釣りの用語にまつわる単語がふんだんに使われた、非常に可愛らしい曲ですよね。
"地球を釣る"、"ウキウキ"、"フルキャスト"、"アワセ"、"ガイド"、"根掛かり"、"ボウズ"、"ライン"などちょっと使いづらそうなワードも違和感なく入っていて釣りへの愛が感じられます。
最終回はサビのところで一気に大サビに。
堤防に行こう 想いを馳せよう
願ったり叶ったりわーお! 夢みたい(イェーイ)
最後の一投で 本当の自分に会えるよ(よっしゃ~!!)
まだまだこれから(ふぇ~)
ツレないあなタモ(んも~う)
ロマンロマン求めて(そう!!)
釣りの世界へ
出典:「釣りの世界へ」/ 海野高校ていぼう部
ここを聴いたら本当に最後になってしまうんだなと、感謝の気持ちで思わず泣いてしまいました。
"ツレないあなタモ"は、1サビと共通ですが、歌詞をしっかり見ないとわからない仕掛けになっています。
デフォルメされた通常エンディングの映像も可愛いですが、最終回は特別映像仕様。
一生懸命バリを捌く陽渚や、釣った魚を美味しく食べるていぼう部、たこひげやでさらに知識を付ける様子、夏海も含めての鶴⽊家での美味しい食卓などが描かれます。
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
夏休みの計画を立てるシーンではみんなの水着シーンも。
ああ、夏海ちゃん…
アニメはここで一度終わりますが、これからもていぼう部の楽しい毎日は続いていく、そう感じられる素晴らしい終わり方でした。
今日のひとこと
©小坂泰之(秋田書店)/海野高校ていぼう部
安全面や、釣りのマナーについてもしっかりと教えてくれた『放課後ていぼう日誌』。
自分もこの作品のおかげで釣りをしてみようと思いましたし、他人に迷惑をかけないよう注意を払おうと心構えも出来ました。
本当に素敵な作品をありがとうございます。
おわりに
2020年の春に始まって、新型コロナウイルスの影響で放送延期が決まったときはそこまでこの作品に愛着があるわけではなかったのですが、気が付けば大好きな作品になっていました。
海の無い県に住んでいるのでちょっと釣りができる場所まで距離はあるのですが、今年中に必ず一回は釣りをしたいと思いますし、何なら『放課後ていぼう日誌』の聖地巡礼もしたいです。
自分も釣りをやってみようと思った!
陽渚と夏海の関係性が好きすぎる!
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また次の記事で!