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『ハイキュー!! TO THE TOP』第16話「失恋」平凡な俺と戦い続ける田中の物語。全人類が共感して涙してしまう感動の30分【感想・考察・評価】

 平凡努力型。

 天才的な才能も、並外れたセンスもない平凡なキャラクターが圧倒的な努力根性で、天才たちに立ち向かっていくストーリー。

 物語の王道で、自分も大好きな展開です。

 今回は『ハイキュー!!』の中でも平凡努力型の象徴・田中が、平凡な自分と戦い続ける胸が熱くなるお話、第16話「失恋」について語っていきたいと思います。

『ハイキュー!! TO THE TOP』とは

haikyu.jp


『ハイキュー!! TO THE TOP』第2クール放送直前PV

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

あらすじ

 春の高校バレー宮城県予選、
 激闘を制し悲願の全国大会出場を決めた烏野高校排球部。

 全国大会を控えた彼らのもとに、
 影山の全日本ユース強化合宿招集の報せが舞い込んだ。
 さらに月島にも宮城県1年生選抜強化合宿への招集がかかる。
 同じ1年生との差に焦る日向は、宮城県1年生選抜強化合宿に押しかけるも……!?

 全国大会本番に向け、日向、影山、そして烏野高校排球部の更なる挑戦が始まる⸺!!

 

引用元:『ハイキュー!!』公式HP STORYより

スタッフ

原作:古舘春一(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:佐藤雅子『アニマエール!』
副監督:石川真理子
シリーズ構成:岸本卓『銀の匙 Silver Spoon』『マギ シンドバッドの冒険』『歌舞伎町シャーロック』
キャラクターデザイン:岸田隆宏『ヤマトタケル』『BTOOOM!』『グレイプニル』
プロップデザイン:米川麻衣
総作画監督:小林祐
アクション作画監督:高橋英樹、佐藤由紀
美術監督・設定:立田一郎[スタジオ風雅]
色彩設計:佐藤真由美
色彩設計補佐:有澤法子
撮影監督:中田祐美子
3D:岩﨑浩平[V-sign]
2Dワークス:濱中亜希子
特殊効果:星美弥子
編集:植松淳一
音響監督:菊田浩巳
音楽:林ゆうき/橘麻美『ガンダムビルドファイターズトライ』『ソウルイーターノット!』『スター☆トゥインクルプリキュア』
制作:Production I.G

キャスト

日向 翔陽:村瀬 歩
影山 飛雄:石川 界人
澤村 大地:日野 聡
菅原 孝支:入野 自由
田中 龍之介:林 勇
東峰 旭:細谷 佳正
西谷 夕:岡本 信彦
月島 蛍:内山 昂輝
山口 忠:斉藤 壮馬
縁下 力:増田 俊樹
清水 潔子:名塚 佳織
谷地 仁花:諸星 すみれ
武田 一鉄:神谷 浩史
烏養 繋心:江川 央生
宮 侑:宮野真守
宮 治:株元英彰
北 信介:野島健児
尾白 アラン:笠間 淳
角名 倫太郎:島﨑信長
銀島 結:山本 匠馬
大耳 練:宮園 拓夢
赤木 路成:松浦 義之
星海 光来:花江夏樹
佐久早 聖臣:鳥海浩輔
古森 元也:上村祐翔

第16話「失恋」

あらすじ

 第1セット終盤、山口のサービスエースも決まり勢いに乗る烏野高校はセットポイントを先取する。

 しかし稲荷崎はこの試合一人調子の上がらない田中を狙いはじめる。

 かつてない苦境に田中は…。 

 

引用元:『ハイキュー!!』公式HP STORYより

スタッフ

脚本:岸本卓
絵コンテ:仲澤慎太郎
演出:堀内勇治
作画監督:折井一雅、鈴木絵万
アクション作画監督:佐藤由紀
総作画監督:小林祐

ピックアップポイント

田中と叶歌の関係性

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 アバンの回想は稲荷崎との試合の前の田中叶歌の会話。

 田中のおかげでバレーをはじめ、自分に自信を持てた叶歌田中想いを寄せています

 ちなみに叶歌さんの身長は182.5cm。

 田中の身長は177cmなので5cmも大きいんですね。

 いつもの白のベンチコートとエナメルに、笑顔が素敵なショートヘア

 『ハイキュー!!』の女性陣は本当にレベルが高いです。

 

 今回のサブタイトルは「失恋」

 叶歌から田中への想いが一つのテーマとなっています。

 

オープニングテーマ「突破口」/ SUPER BEAVER


『ハイキュー!! TO THE TOP』第2クールティザーPV~「突破口」Ver.~

 歌唱及び編曲は『ばらかもん』の「らしさ」でおなじみ、SUPER BEAVERさん。

 作詞・作曲は同じくSUPER BEAVERのギター・柳沢亮太さんが担当しています。

 

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 映像はまさに"バケモンたちの宴"

 烏野の前に立ちはだかる強敵たちが、個性豊かに描かれます。

 Aメロまでは手足を中心に映して、顔を出さないようにする演出は中々独特ですね。

 サビに入った瞬間のスピード感躍動感は何度見ても気持ち良い。

 

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

正々堂々「今」と今向き合って 堪能するよ現実 酸いも甘いも全部

威風堂々 正面突破がしたいな 面白そうだ 歓べそうだよな

今をやめない 味わい尽くして 笑おう 笑ってやろうぜ

 

出典: 「突破口」/ SUPER BEAVER

 

 歌詞からひしひしと感じるテーマは「挑戦」

 最強の挑戦者である稲荷崎との勝負にぴったりの主題歌です。

 もちろん烏野にとっても稲荷崎との試合は挑戦

 辛いこと楽しいことも、全部正面から受け止めて突破していく、"挑戦することの楽しさ"日向影山の表情からも感じられ、胸が熱くならないわけがない。

 

 SUPER BEAVERさんの歌は「らしさ」もそうでしたが、心に楔を打ち込まれるような強いメッセージ性があり、アニメのオープニングとしてはもちろん、1つの楽曲として聴き続けたくなる魅力があります。

 

結婚してください!

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 それは、田中潔子さんが初対面の時のお話。

 田中潔子さんを見るなり開口一番、

 

 「結婚してください!」

 

 とプロポーズ。

 もちろんあえなく玉砕しますが、田中は昔から一途純真で、そして何より"挑戦者"なんだなということがわかる大切なエピソードです。

 

ボールが地面に付くまであきらめない

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 コートの端ギリギリまでスライディングで突っ込む田中と、相手コート側までボールを取りに行く影山

 一般人から見れば、取れないと思ったら諦めていいのではと思う場面でも、ボールが地面に付くまで決してその足を止めません。

 彼らは挑戦者

 挑戦の困難の先にある突破口がある限り、諦めるなんて考えはない。

 

活躍できない田中

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 1セット目24-23でリードの烏野。

 ここ一本を何としても決めたいところですが、稲荷崎のブロックに阻まれます。

 この試合、良いところが無い田中

 サーブでも田中が狙われ、まるで烏野のウィークポイントかのような扱いにメンタルがどんどん削られていきます。

 田中の目の前に来たボールをレシーブしたのは西谷

 そしてトスは田中ではなく、澤村に上がり、見事にバックアタックを決めます。

 チームとしてはありがたい1点ですが、自分のふがいなさを感じずにはいられません。

 

更にミスが続く田中

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 サーブで狙われ、活躍できていないというプレッシャーからスパイクも決まらない田中

 もう何をやってもうまくいかない、そんな錯覚をしてしまうほど非常に厳しい状況です。

 このまま田中は折れてしまうのか。

 稲荷崎のブロックを超えることが出来るのか。

 

それでもトスを呼び続ける田中

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 「だせえのは勝負に負けるより、勝負にビビること!」

 

 田中がやるしかないという場面でも臆さずトスを呼びますが、月島がトスを上げたのは東峰

 なんとか1点をもぎ取りますが、そのトスはまるで田中使えないというようなメッセージ。

 流石の田中ももう心が折れてしまうのでは…

 

無意識に励ます日向

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 そんな絶妙なタイミングで田中のブロックに感謝する日向

 裏表のない純粋な褒め言葉田中も素直におだてられます。

 日向というキャラクターでなければ、ただ田中を励ますために無理やり言葉をかけたような雰囲気になっていたかもしれない。

 思ったことを素直に口に出す、無邪気日向だからこそできたファインプレー。

 切れかかっていたか細い糸が、ギリギリのところでつなぎ留められます。

 

平凡な俺よ、下を向いている暇はあるのか?

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 「俺は、普通の人間だと思う。体格とか能力とか。」

 「ガキの頃は自分を天才に違いないと思っていた、中坊ぐらいまで思ってたかも、いや今でもちょいちょい思ってるな。」

 「でも多分身長は180に届かないだろうし、運動能力に自信はあるけど、バレー部の中で現時点で俺が一番である部分はない。」

 「それが何かを諦める理由にはならないし、言い訳にもならない。つうかそもそも、普段そんなこと考えない。」

 「でも半年に一回ぐらい、限りなくメンタルがマイナス寄りになったときに思う、自分は平凡なんだと。」

 

 「ところで、平凡な俺よ、下を向いている暇はあるのか?」

 

見事にセットポイントを決める田中

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 「出来るまでやれば、出来る!」

 

 ブロックを恐れて、逃げるようにストレートに打ってミスをした田中

 今回は誰も取れないようなクロスへの鋭い角度のスパイクで見事に、セットポイントを決めました

 

それぞれのリアクション

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 全力で喜ぶ烏野メンバーや、姉・冴子

 他の観客席にいる人だって、自分のことの様に大いに喜びます。

 それでも月島はその場で、「ナイスキー。」とつぶやくだけ。

 それが月島らしさでもありますし、決めてくれると確信していたという最大の賛辞でもあります。

 潔子さんも、

 「田中は、いつでも大体大丈夫ですよ。」

 と冷静なコメント

 二人の信頼関係の厚さが感じられます。

 

「失恋」

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 子供の頃からまっすぐで、大好きなものに全力な田中

 

 「私、やっぱり失恋したかもしれない。」

 

 田中のことを想う叶歌でさえ、田中バレーを想う気持ちには勝てないかもしれない。

 そう感じる程、逆境にも負けず、前を向いて戦い続ける田中のプレーは熱く多くの人の心を震わせました

 

エンディングテーマ「One Day」/ SPYAIR


『ハイキュー!! TO THE TOP』第2クールティザーPV~「One Day」Ver.~

 作詞・作曲はSPYAIRのベース・MOMIKENさん。

 編曲はMOMIKENさんに加え、同じくSPYAIRのサポートメンバーであるtasukuさんが務めています。

 SPYAIRが主題歌を務めるのは、第2期の「アイム・ア・ビリーバー」ぶりということもあり、多くのファンが待望していたことでしょう。

 

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©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

 毎話冒頭で、その回のおさらいVTRが流れ、全力の練習風景や、負けたチームの短いカットインが目立つエンディング映像。

 勝者の裏には必ず敗者がいることを改めて感じさせられます。

 

どこまでだって行ける 僕らは

One Day 夢も叶うさ

ここまでやってきたのは

偶然なんかじゃなくて

去ってしまう 舞台に

立っていたいと いつでも

強く願い続けた

君がそこにいたから

 

出典:「One Day」/ SPYAIR

 

 『ハイキュー!!』の登場人物は誰もが皆、全力で練習していますが、この第16話「失恋」は平凡な田中が前を向いて、戦い続けてきたからこその物語。

 あの田中を見た後に聴く「One Day」は、まさに田中にぴったりの曲だなと思わずにはいられません。

 また別の回では、「One Day」は、まさに〇〇のために作られた曲みたいだと感じてしまうほど誰の心情にもぴったり

 努力し、舞台に立ち続けようとする『ハイキュー!!』の登場人物たちにはもちろん、頑張り続ける人の背中を押してくれる素敵なエンディングテーマです。

 

配信情報

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おわりに

 新型コロナウイルスの影響で放送延期となっていた第2クール。

 いよいよ放送開始となったら毎話毎話、素晴らしいお話が続いていて、本当にとんでもない作品だなと毎週思い知らされています。

 ちなみに明日は第17話「ネコVSサル」についての記事を書くつもりなのでそちらもよろしくお願いします。

 

 田中かっこよかった!

 

 ツッキーらしさ全開のシーンがたまらない!

 

 など意見や感想があればコメントしていただけると嬉しいです。

 

 最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。もし記事が良かったなと思ったらSNSへのシェア、Twitterのフォロー等、ぜひともよろしくお願いいたします。

 今後もアニメに関する記事を毎日投稿していきますので、ぜひご覧ください。

 また次の記事で!