声優さんの演技。
アニメの本数を見れば見る程、上手いのが当然で、演技力に驚かされることもかなり少なくなっていきます。
このブログでも、ストーリーや作画をほめることはあっても、声優さんの演技にはあまり言及できていません。
演技に正解はないので、ほめ方も難しいし、ほめ過ぎて長文を書いてもアニメ本編の内容からどんどん脱線していってしまう。
ということで今回は、2020年夏に放送していたアニメ限定で、声優さんにフォーカスし、個人的にこの人の演技は凄いなと思った5人を紹介していきたいと思います。
楠木ともりさん
選考理由
楠木ともりさんはまだデビュー3年目の20歳。
2018年の『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン』のレンで存在感を示しましたが、2019年のアニメでの主役は『アサシンズプライド』のメリダのみ。
ところが2020年夏アニメでは上記3作品で主役級の役を勝ち取っており、モブキャラでの出演はゼロ。
アーティストとしてソロデビューも果たしており、今最も勢いのある若手女性声優と言って過言ではないでしょう。
新人さんなので、まだまだ自分の耳が慣れていないのもありますが、声を聴いても判別できないほど演じ分けが大変素晴らしいです。
ロミンはダウナー系、ミーシャは引っ込み思案系、ナツメは元気はつらつ系と、方向性が全然違う3キャラクター、どれをやってもぴったり。
特にナツメの前向きで一生懸命な演技は『デカダンス』のカブラギの気持ちを大きく動かし、ストーリーに説得力を持たせました。
デカダンスの中では新人だったナツメと、楠木ともりさんの境遇の近さも、魂のこもった演技に一役買っていたのかもしれません。
2020年秋アニメでも、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』において優木せつ菜役で、圧倒的なライブパフォーマンスを見せ、主人公・高咲侑の行動原理となる素晴らしい活躍をしています。
本家声優アワードでは、2018年に新人女優賞を獲得していますが、2020年は主演女優賞で鬼頭明里さんとの一騎打ちになることが予想されます。
『鬼滅の刃』の人気は凄まじいですが、禰豆子抜きで戦えばかなりいい勝負になるのではと思っています。
楠木ともりさんが出演した3作品については、別で記事も書いてありますのでもしよければご覧ください。
奈良徹さん
選考理由
アニメデビューは2003年からとかなり長いのですが、それほど意識したことのなかった奈良徹さん。
2011年の『ちはやふる』、肉まんくんこと西田優征役で強く存在を意識した人が多いのではないでしょうか。
ハスキーボイスが特徴の男性声優さんで、主役級以外では不良や番長の役など悪役キャラクターが多いイメージ。
いわゆるラスボスは石田彰さんや、櫻井孝宏さんのような一見正常そうに見えて狂気を抱えている二面性の演技を得意とする人に任せられがち。
その一方で奈良さんは『無限の住人-IMMORTAL-』の尸良役で、最初から狂気全開の演技を見せてくれました。
子供の頃からお金をもらって人を殺し、相手の四肢を切断したり、なぶり殺しにするのが好きというとんでもないキャラクターの尸良。
その異常さが、奈良さんが発する一声一声から感じられました。
特に尸良が野犬に食べられて死ぬ、第20話「霏々」は必見。
夢に出るレベルの狂気の熱演は、生涯忘れることはないでしょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
悠木碧さん
選考理由
演技幅の鬼、悠木碧さん。
同年代ではどう考えても明らかに頭一つ抜けており、ラジオをあまり聞かない自分ですが、演技に対する圧倒的な熱量をお持ちのことは、断片的な情報からでも感じ取れます。
2011年の『魔法少女まどか☆マギカ』の鹿目まどか、2012年の『戦姫絶唱シンフォギア』の立花響を筆頭に、不動の地位を形成。
2011年の本家声優アワードで、主演女優賞を受賞されています。
わざわざこんな記事で語るまでもなく、素晴らしい演技をされ続けてきた悠木碧さんですが、記事にしたいほど驚いたのは『天晴爛漫!』のホトト。
ほぼ毎日悠木碧さんの声を聴いていると言っても過言ではないほど、色々なアニメに出演しているのに、ホトトの声を悠木碧さんが担当していることに初見で気付くことができませんでした。
それこそ『ヒーリングっど♥プリキュア』の、花寺のどか / キュアグレースのような高い声から、『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』のキノのような低い声まで、演じる音域さえも様々ですが、ホトトは今まで演じてきたキャラの中でもかなり低め。
父の敵討ちを誓った11歳のネイティブアメリカンの少年という非常に難しいキャラクターを見事に演じ切りました。
オリジナルアニメということで、キャラクターを掴むのが難しいし、視聴者側のキャラクターの印象が声に左右されてしまう非常に難しいアフレコだったはず。
そんなホトトを演じながら、THE・悪女の七海麻美と、THE・可愛い女の子の花寺のどか / キュアグレースでもキャラクターにぴったりの声を当てていたのは流石としか言いようがありません。
実はこのキャラクター全部同じ声優さんがやってるんです!みたいなやつに驚くことはあまりないですが、悠木碧さんに限っては、どれだけアニメを見ていても驚かされます。
各アニメの詳しい内容はこちらの記事をご覧ください。
東山奈央さん
選考理由
演技幅というよりは、東山奈央さんの力を見せつけられることが多い、声のパワーで殴られるような女性声優さんです。
『STAR DRIVER 輝きのタクト』のスガタメ・タイガー、『神のみぞ知るセカイ』の中川かのん / アポロ役で鮮烈なデビューを果たし、その後も次々に主役を取り続け、もう新人女性声優といった感じは一切しなくなりました。
本家声優アワードでは2018年に助演女優賞とゲーム賞を受賞していますが、実は主演女優賞は獲得していません。
2020年夏アニメにおいても、メインヒロインに勝てないヒロイン2役を演じており、配役的に主演女優賞は難しいのかなと思っています。
まっすぐで、素直に可愛いと思える声が魅力の東山奈央さんですが、だからこそメインヒロインに敵わない。
『彼女、お借りします』の更科瑠夏も、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』の由比ヶ浜結衣も、残念ながら主人公とくっつくことはありませんでした。
ぶっ飛んでいる役をやることも多いですが、正統派で行くときは今後も負けヒロイン役が多くなっていくのかもしれませんね。
でもそれも、可愛いが全開の東山奈央さんの演技あってこそだと思います。
『アイドルマスター シンデレラガールズ』の川島瑞樹や、『グレイプニル』の青木紅愛など、変化球のキャラクターでこそ感じる魅力もあるので、今後も色々な役を担当する東山奈央さんの声を聴いていきたいです。
アニメの詳しい内容はこちらの記事をご覧ください。
宮野真守さん
選考理由
演技力、容姿、人気、総合的に勘案して日本の男性声優の頂点に君臨する一人と言って過言ではない宮野真守さん。
最近ではドラマ『半沢直樹』の出演も大きな話題になりましたね。
2006年の『DEATH NOTE』夜神月役で心をつかまれ、自分が最も好きなアニメ『STAR DRIVER 輝きのタクト』ツナシ・タクト役で完全にやられました。
人気なものには大抵、斜に構えてしまう自分ですが、一番好きな男性声優は?と聞かれたら、素直に宮野真守さんの名前を挙げると思います。
本家声優アワードでは第2回である2007年に主演男優賞、2011年に助演男優賞と『ST☆RISH』として歌唱賞、2013年にソロ名義で歌唱賞、2019年にはインフルエンサー賞を獲得しました。
これだけのキャリアになると演技力はもちろんのこと、アドリブ力がいかんなく発揮されます。
特に伊吹コウジやウルトラマンゼロの声は、台本を知らない視聴者であっても"明らかにここアドリブだなあ"というシーンが満載で、見ているこっちも楽しくなってきます。
宮野さんの熱血演技や、叫びも大好きですが、2020年夏アニメは心の中に熱い闘志を燃やすキャラクターである茂吉要、加藤春、新門紅丸が光っていました。
特に『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』の加藤春役では、自分の中に一本通った正義をしっかりと貫くカッコいい演技が非常に魅力的。
声優初挑戦の大貫勇輔さんを上手くエスコートしたであろうアフレコエピソードも気になるところです。
アニメの詳しい内容はこちらからどうぞ。
まとめ
ということで、2020年夏アニメでは、
楠木ともりさん
奈良徹さん
悠木碧さん
東山奈央さん
宮野真守さん
の5名が個人的に最も素晴らしい演技を見せてくれた声優さんだと思いました。
おわりに
今回初めてやってみたこの企画。
気を抜くと毎クール同じ声優さんを選出してしまいかねない気がしますが、書いていて結構楽しかったので今後とも続けていきたいと思います。
自分はこの人の演技が凄いと思った!
宮野真守さんと大貫勇輔さんでこんなエピソードがあります!
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今後もアニメに関する記事を毎日投稿していきますので、ぜひご覧ください。
また次の記事で!