魅力的な敵。
スポーツ作品において、敵をいかに魅力的に描くかは最大の肝。
勝つにしろ負けるにしろ、敵の存在感が無ければドラマチックな展開は望めません。
既に魅力的な敵がたくさんいる『ハイキュー!!』ですが、今まで描かれなかった新しい組み合わせ、音駒の頭脳と根性の二人を描いた第17話「ネコVSサル」について語っていきたいと思います。
『ハイキュー!! TO THE TOP』とは
『ハイキュー!! TO THE TOP』第2クール放送直前PV
あらすじ
春の高校バレー宮城県予選、
激闘を制し悲願の全国大会出場を決めた烏野高校排球部。全国大会を控えた彼らのもとに、
影山の全日本ユース強化合宿招集の報せが舞い込んだ。
さらに月島にも宮城県1年生選抜強化合宿への招集がかかる。
同じ1年生との差に焦る日向は、宮城県1年生選抜強化合宿に押しかけるも……!?全国大会本番に向け、日向、影山、そして烏野高校排球部の更なる挑戦が始まる⸺!!
スタッフ
原作:古舘春一(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:佐藤雅子『アニマエール!』
副監督:石川真理子
シリーズ構成:岸本卓『銀の匙 Silver Spoon』『マギ シンドバッドの冒険』『歌舞伎町シャーロック』
キャラクターデザイン:岸田隆宏『ヤマトタケル』『BTOOOM!』『グレイプニル』
プロップデザイン:米川麻衣
総作画監督:小林祐
アクション作画監督:高橋英樹、佐藤由紀
美術監督・設定:立田一郎[スタジオ風雅]
色彩設計:佐藤真由美
色彩設計補佐:有澤法子
撮影監督:中田祐美子
3D:岩﨑浩平[V-sign]
2Dワークス:濱中亜希子
特殊効果:星美弥子
編集:植松淳一
音響監督:菊田浩巳
音楽:林ゆうき/橘麻美『ガンダムビルドファイターズトライ』『ソウルイーターノット!』『スター☆トゥインクルプリキュア』
制作:Production I.G
キャスト
日向 翔陽:村瀬 歩
影山 飛雄:石川 界人
澤村 大地:日野 聡
菅原 孝支:入野 自由
田中 龍之介:林 勇
東峰 旭:細谷 佳正
西谷 夕:岡本 信彦
月島 蛍:内山 昂輝
山口 忠:斉藤 壮馬
縁下 力:増田 俊樹
清水 潔子:名塚 佳織
谷地 仁花:諸星 すみれ
武田 一鉄:神谷 浩史
烏養 繋心:江川 央生
宮 侑:宮野真守
宮 治:株元英彰
北 信介:野島健児
尾白 アラン:笠間 淳
角名 倫太郎:島﨑信長
銀島 結:山本 匠馬
大耳 練:宮園 拓夢
赤木 路成:松浦 義之
星海 光来:花江夏樹
佐久早 聖臣:鳥海浩輔
古森 元也:上村祐翔
第17話「ネコVSサル」
あらすじ
稲荷崎高校との2回戦、烏野高校は第1セットを先取した。
一方その頃隣のコートでは音駒高校が石川県代表・早流川工業高校との2回戦に臨んでいた。
共に固い守備を誇るチーム同士の戦いの行方は…。
スタッフ
脚本:岸本卓
絵コンテ:吉田泰三
演出:許平康
作画監督:名倉智史、渡辺愛、吉田和香子
アクション作画監督:佐藤由紀
総作画監督:小林祐
ピックアップポイント
音駒 vs. 早流川工業
稲荷崎と烏野の熱い戦いの隣で行われるのは音駒と早流川工業の守り合い。
日向たちの活躍が見たい気持ちもありますが、勝ち上がっていけばいずれ烏野と当たる、ディフェンスに定評のある2校のうち、どちらが勝ちあがってくるかという点からも目が離せません。
ゲーム感覚でバレーをする研磨
「音駒の背骨で脳で心臓」と黒尾に言わせるほどの頭脳派セッター・孤爪研磨はゲームが大好き。
バレーの練習のことをレベル上げと呼ぶほど。
その分体力はないけれど、それでもバレーを辞めることはなかった、黒尾と研磨の表には出さない絆を感じます。
研磨の体力を削りに行く早流川工業
1セット目は音駒が優勢かと思いきや、それも早流川工業の作戦の内。
たとえ1セット目を犠牲にしてでも、セッターの研磨を走らせ、音駒の脳を潰そうと画策しているのです。
こういう戦術レベルではなく、戦略レベルでの戦い、熱いですよね。
特に1セット落としてでもというところは、早流川工業が音駒のことを強敵だと認めているということがヒシヒシと伝わってきます。
1年の時から体力のない研磨
ランニングをすれば周回遅れ、ウェイトトレーニングをすればこのありさまの研磨。
パワーラックのセーフティーバーの高さを見るだけで、スクワットをやる気持ちすらないのがわかります。
研磨は20kgのバーに2.5kgのプレート2枚で25kg、猛虎は20kgのバーに20kgのプレート2枚で60kgと言ったところでしょうか。
こういったトレーニングシーンでもしっかりとパワーラックの描写があるのは素晴らしいですね。
試合では空回りする猛虎
練習では気合の入っていた猛虎ですが、試合では空回り。
ネットやアウト、スパイクで黒尾に衝突など良いところがありません。
その一方で、練習ではダメダメだった研磨が試合で大活躍。
猛虎はふがいない自分に苦しみます。
根性と頭脳
試合の反省を根性で片付けようとする猛虎。
頭を使って具体的な反省をした方がいいと告げる研磨。
根性のないくせに根性について語る研磨が許せない猛虎と、
頭を使って論理的に解決しない猛虎が許せない研磨は争います。
視聴者の誰もが思ったはず。
2人を足して2で割ればもっとすごいプレイヤーになるのに。
争い、高めあう二人
方向性は違うものの、とんでもなく負けず嫌いな二人。
お互いがお互いに感化され、研磨が根性を見せる時もあれば猛虎が頭を使う時も。
黒尾と研磨のコンビも素晴らしいですが、正反対だからこその研磨と猛虎のコンビもたまらない。
研磨の体力切れを狙ってくる早流川工業に対して、いったいどんな試合を見せてくれるのでしょうか。
配信情報
dアニメストア他、各種見放題サービスにて絶賛配信中です。