2020年1月から始まった、アニメ『A3!』。
感動の春組最終回を終え、ついに夏組の物語も最高の形で幕を閉じました。
熱くて泣ける、男性にも女性にもおススメできる名作『A3!』について語っていきたいと思います。
前回春組の記事を書いたので今回は夏組中心です!
『A3!』とは
ⓒA3! ANIMATION PROJECT
TVアニメ『A3!』PV~SEASON SUMMER~ PV
あらすじ
東京郊外の町・天鵞絨街には『ビロードウェイ』と呼ばれる通りがあり、多くの劇団が拠点にし、劇団員の聖地となっている。
そんな街に、一通の手紙を頼りにMANKAIカンパニーを訪れた立花いづみはその劇団は父親が立ち上げたものだと知る。
しかし父は不在、くわえてお客はゼロ、借金もあり、劇団員は1名という事実を知る。
いづみはそんな劇団を立て直すため、主宰兼『総監督』となり奔走することになる。
はたして、MANKAIカンパニーの運命は――
スタッフ
原作:『A3!(エースリー)』(リベル・エンタテインメント)
キャラクター原案:冨士原 良
監督:中園真登、篠原啓輔『ガンパレード・オーケストラ』『黒執事』『色づく世界の明日から』
シリーズディレクター:迫井政行
シリーズ構成:ハヤシナオキ『citrus』
キャラクターデザイン:小松真梨子
キャラクターデザイン・総作画監督:橋本浩一
サブキャラクターデザイン・総作画監督:金丸綾子
総作画監督:飯田恵理子、有我洋美
美術デザイン:石口 十
衣装デザイン:あきづきりょう
美術監督:田辺浩子(草薙)
色彩設計:津守裕子
HOA:トライスラッシュ
グラフィックアート:荒木宏文
撮影監督:鈴木麻予(T2 Studio)
編集:土居秀充
音響監督:濱野高年
音楽:横山 克・橋口佳奈『荒川アンダー ザ ブリッジシリーズ』『四月は君の嘘』『フルーツバスケット』
オープニング主題歌制作:大石昌良
音楽制作:ポニーキャニオン
プロデュース:インフィニット
アニメーション制作:P.A.WORKS×Studio 3Hz
キャスト
立花いづみ:名塚佳織
おすすめポイント
春組公演の成功もあり、なんとか経営も安定しはじめたMANKAIカンパニー。
そんな春組の成功を描いた第6話までの感想はこちらの記事で熱く語っています。
そして新たに収集された夏組メンバー。より個性のぶつかり合いになった夏組の魅力を以下の3つのポイントから語っていきたいと思います。
・1人の実力派俳優と4人の素人という絶妙なメンバー構成
・喧嘩するほど仲が良い、言いたいことが言い合えた関係性
・テンション高い夏組が歌う、歌詞の仕掛けも素晴らしい号泣必至のEDテーマ
1人の実力派俳優と4人の素人という絶妙なメンバー構成
春組公演が無事終了し、集められた「新生夏組」メンバー。
夏組のリーダーになったのは天才子役上がりの実力派俳優、皇天馬。
両親はどちらも現役の映画俳優で、天馬自身も自分の演技に絶対の自信を持っています。
自信家で負けず嫌いな性格ゆえに、他のメンバーと対立することも多くありました。
そんな天馬と一番いがみ合っていたのが、毒舌女装少年、瑠璃川幸。
優れた衣装デザインのセンスを持っていますが、かなりサバサバとした毒舌なキャラで、言いたいことはすぐに口から出るタイプ。
幸と反対に非常に引っ込み思案で、王子様に憧れる夢見がちな少年、向坂椋。
かなりの恥ずかしがり屋で、序盤の演技練習の際は恥ずかしさゆえにセリフも詰まってしまい、天馬も怒り出すほどでした。
いつの間にか団員寮に住み込んでいた不思議な少年、斑鳩三角。
抜群の身体能力を持っていますが、いつも三角形のことしか考えてないとんでもない変人です。
良く言えばコミュ力が高い、悪く言うとただただチャラい、三好一成。
誰にでも声をかけて、明るく接することができるコミュ力を持っていますが、その分何に対しても本気になれていないような雰囲気が感じられる人です。
天馬以外は演技に関してズブの素人。
春組と比較すると元々演技に興味があった人も少なく、平均年齢も低めになっています。
それ故に夏組で初めて行った通しの練習では、実力差があまりにも大きく開いていて、このままでは舞台にならないと誰もが確信するレベルでした。
そんな1人の実力派と4人の素人の5人組だったからこそ、それぞれがそれぞれに影響を受け、過去の夏組公演のビデオに影響を受け、どんどんとその芝居のレベルが上がっていきます。
この5人の絶妙なバランスの関係性無くして、ここまでの成長はなかったでしょう。
ぜひ、夏組5人がどんな練習をしてどんなことを想い合いながら成長していったのか、その目で見届けていただければなと思います。
喧嘩するほど仲が良い、言いたいことが言い合えた関係性
本当に夏組は喧嘩が多かったですね。
自信家ゆえに天馬は、夏組の他のメンバーに対してかなりきつい言葉をかけます。
もちろん芝居の経験が豊富な天馬の言う内容は的確で、理にはかなっていました。
でも、人間ってそんなに論理的ではなくて、それぞれ落ち込んだり、反発したり、夏組メンバーは微妙な雰囲気になっていました。
そしてそんな中、天馬が一成に放った一言がその関係性を一気に崩壊させます。
実力があるからリーダーになったわけではなく、リーダーとしてすべきことが出来ると思われているからこそリーダーになった天馬。
自分の言動を反省し、相手の気持ちを気遣いながら的確な助言をするように変わっていった天馬の成長と共に、夏組の結束はより強固なものになりました。
ところが、夏組公演の本番前のゲネプロでは、天馬は自分の演技ができず、他のメンバーもそんな天馬に引っ張られ、舞台は失敗と言われるほどの出来になってしまいます。
天馬は小学生の頃の学芸会で、客席からの視線が怖くなりセリフが飛んでしまったトラウマがあったのです。
そんな天馬にマネージャーが助言をします。
「完璧じゃなくても最高の舞台」
完璧を求めるのではなく、その一瞬一瞬、そこにしかない舞台を楽しんでこそ最高の舞台になるんだという助言に夏組メンバーは再度奮起します。
そして迎える最終回。
一人一人が声を掛け合って、一人一人が舞台を楽しむ。
言いたいことを言い合ってお互いを高めあえる関係になった夏組がどんな公演を見せてくれるのか、ぜひその目でお確かめください。
テンション高い夏組が歌う、歌詞の仕掛けも素晴らしい号泣必至のEDテーマ
OPテーマについては、春組の記事で触れたので割愛します。
EDテーマは、
「オレンジ・ハート」/ 夏組(作詞・作曲・編曲:ヒゲドライバー)
テンション高い夏組が送る至極のバラード。
あの角を曲がったとき、ふと
幸せって何か、考えてた
息を切らして坂を上ったら
見えた みんなの好きな景色
天気予報ってあんまり当てにならないな
雲を押しのけ 一面 オレンジの空引用元:「オレンジ・ハート」/ 夏組より
こちらの1番Aメロの歌詞を見てお気づきになりましたでしょうか。
歌い分けに合わせて「角」、「幸」、「坂」、「好」、「天」の文字が入っているんです。
え、え、エモすぎる…
今まで数々の名曲を送り出してきたヒゲドライバーさんの憎い仕掛けです。
本当にありがとうヒゲドライバーさん…
ちなみになんと2番Aメロも同様の仕掛けがあるという…
歌詞の仕掛けも凄すぎますが、全体を通して夏を感じられる素晴らしい楽曲です。
聴いているだけでみんなで一緒に夢中になって頑張ってきた夏の日々、みんなで揃ってみる夏の夕焼け空が目に浮かんでくるようです。
青春時代の夏を思い出す郷愁感が押し寄せてきます。
個人的に凄く脳裏によぎったのは、中学校の運動会が終わった後、夕焼け空の下で教室から持ってきた椅子を友達と笑い合いながら片付けている思い出でした。
いっぱい喧嘩して、言いたいことを言い合って、だからこそ舞台を成功させて、絆が深まった5人を想うと涙が止まりません。
きっと5人の心にも、『A3!』を見た全ての視聴者の心にも、消えない「オレンジ・ハート」が残ること、間違いなしです。
配信情報
dアニメストア、FOD、U-NEXT、Hulu、Abemaビデオ、Amazonプライムなど各種見放題サービスにて絶賛配信中です。
男性にも女性にもお勧めしたい名作です。
秋組と冬組のアニメは2020年10月を予定していますので、ぜひ先にご覧ください。