プリキュア春映画。
放送を終えたプリキュアから、新世代のプリキュアにバトンを繋ぐ、毎年恒例となった非常に大切な劇場版作品です。
ところが今回は新型コロナウイルスの影響で延期に次ぐ延期。
無事公開していただいたことに感謝しかありません。
今回は、『HUGっと!プリキュア』、『スター☆トゥインクルプリキュア』、『ヒーリングっど♥プリキュア』の3作品のメンバーたちが大活躍し、のどかの成長やプリキュア同士の絆を見事に描いた名作『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』について語っていきたいと思います。
『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』とは
『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』予告編
あらすじ
わたしは、花寺のどか。
今日は楽しい土曜日♪ちゆちゃんとひなたちゃんと宿題をしたあとにお花見!のはずだったんだけど…。
大変! そこへ突然、謎の敵・リフレインに追われて困っている精霊ミラクルンがあらわれたの!
わたし、ミラクルンを助けたい!
「スター☆トゥインクルプリキュア」と「HUGっと!プリキュア」のみんなも駆けつけてくれて、なんとかピンチを脱出!
と思ったら、ふわあ~!?時間が戻されて、今日がまたはじまっちゃった!?
『今日』から抜け出すカギはミラクルンライト!
ミラクルンを助けるため!
そして「明日」へ行くために!
わたしたちはあきらめない!!
みんなで明日に飛び出そう!
スタッフ
原作:東堂いづみ
監督:深澤敏則『探検ドリランド』『ONE PIECE』
脚本:村山功『マジンボーン』『魔法つかいプリキュア!』『スター☆トゥインクルプリキュア』
音楽:寺田志保『イナズマイレブンGO』『絶対防衛レヴィアタン』『ヒーリングっど♥プリキュア』
音楽特別協力:林ゆうき、橘麻美
オリジナルキャラクターデザイン:川村敏江、高橋晃、山岡直子
キャラクターデザイン・作画監督:板岡錦
オリジナル美術デザイン:西田渚
美術デザイン・美術監督:渡辺佳人
CGディレクター:大曽根悠介
色彩設計:佐久間ヨシ子
撮影監督:高橋賢司
編集:麻生芳弘
録音:林奈緒美
音響効果:石野貴久
制作担当:堀越圭文
アニメーション制作:東映アニメーション
キャスト
花寺 のどか/キュアグレース:悠木碧
沢泉 ちゆ/キュアフォンテーヌ:依田菜津
平光 ひなた/キュアスパークル:河野ひより
ラビリン:加隈亜衣
ペギタン:武田華
ニャトラン:金田アキ
ラテ:白石晴香
星奈 ひかる/キュアスター:成瀬瑛美
羽衣 ララ/キュアミルキー:小原好美
天宮 えれな/キュアソレイユ:安野希世乃
香久矢 まどか/キュアセレーネ:小松未可子
ユニ/キュアコスモ:上坂すみれ
フワ:木野日菜
プルンス:吉野裕行
野乃 はな/キュアエール:引坂理絵
薬師寺 さあや/キュアアンジュ:本泉莉奈
輝木 ほまれ/キュアエトワール:小倉唯
愛崎 えみる/キュアマシェリ:田村奈央
ルールー・アムール/キュアアムール:田村ゆかり
はぐたん:多田このみ
ハリハム・ハリー:野田順子(ハムスター体)/福島潤(人間体)
ミラクルン:稲垣来泉
ヒロド歩美:ヒロド歩美
リフレイン:平田広明
ピックアップポイント
二度の上映延期、声援・ダンス・ミラクルライトの使用禁止
『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』ミラクルンライトで遊ぼう!
本作について語る上で、新型コロナウイルスの影響を最も受けたプリキュア映画であるという点は欠かすことのできない問題です。
元々2020年3月20日に公開予定だった本作でしたが、3月14日に1度目、4月27日に2度目の延期を発表。
新型コロナウイルスの規模や影響力、世間全体の自粛ムードなど様々な部分が不透明だった中、製作側の皆さんも非常に対応に手をこまねいていたと思います。
そして念願の上映となった10月31日。
上映前の映像にて、声援・ダンス・ミラクルライト使用禁止の注意書きが。
その後、本来ミラクルライトの使い方の説明パートが流れる部分では、キュアグレースとラテ、そして登場予定のないキュアアースが現れ、鑑賞上の注意に関する映像が流れました。
『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』は過去28作品ある劇場版の中でも、かなりミラクルライトをフィーチャーした内容になっており、ミラクルライトの使用禁止は大きな痛手。
それでも完成したフィルムを届けてくれたことには感謝しかありません。
今後の『プリキュアシリーズ』を応援したい気持ちがある方は、ぜひとも映画館へ足を運んでいただければと思います。
まさかのP.P.アブラハム出演、春日野うらら・北条まりあまで!
のどかが過ごすありふれた朝の1シーン。
のどかの父・たけしが見ているニュース番組は小ネタがいっぱい。
ニュースアナウンサーは朝日放送テレビ所属のアナウンサー・ヒロド歩美さんが本人役として出演しています。
ニュース番組内の特集ではなんと映画監督・P.P.アブラハムの名前と顔が。
全人類ご存じのこととは思いますが、P.P.アブラハム監督は『スター☆トゥインクルプリキュア』に登場する、世界的に有名な監督です。
元ネタはJ・J・エイブラムス監督。
パジャマパーティの映画を作ったそうで、『スタプリ』第26話「ナゾの侵入者!?
恐怖のパジャマパーティ☆」との密接な関係が示唆され、特にこのお話が大好きな自分にとってはとても嬉しい小ネタでした。
小ネタはそれだけではありません。
同ニュース番組では春日野うららと北条まりあの名前が。
春日野うららさんは言うまでもなく、『Yes!プリキュア5シリーズ』のキュアレモネード。
プリキュアでアイドルと言えばやはり春日野うららさん。
さあやさんは女優、ユニ、ツインラブの二人はアイドル歌手ですが本作に出演していますし、まこぴー、あおいはどちらかというと歌寄り。
必然的に選ばれた感じはありますが、次回作の予告と相まって『Yes!プリキュア5シリーズ』好きにはたまりません。
そしてもう一人が北条まりあ。
『スイートプリキュア♪』の主人公・北条 響の母であり、世界的ヴァイオリニストです。
まさか2020年にもなってまりあさんの名前を目にする日が来るとは。
プリキュアたちのお母さんはかなり優秀な人が多いので、この人選は中々不思議。
自分も含め、映画館にいた大きなお友達たちがこのカットで急にガタっと身を乗り出したのは非常に印象的でした。
『HUGっと!プリキュア』、『スター☆トゥインクルプリキュア』、『ヒーリングっど♥プリキュア』の同窓会
のどかの母・花寺やすこの同窓会が大きなイベントである本作。
母親の代だけでなく、プリキュア春映画恒例の、直近3作品から同窓会の様にキャラクターが集合しました。
『HUGっと!プリキュア』からは特にえみるとルールー、「ツインラブ」のコンビが大活躍。
成熟しきった二人の関係性、心を許し合い、ポンコツなところもみせつつ、戦闘のカッコいいところはバシッと決めてくれ、約2年前の本放送で見せてくれた素晴らしい姿を思い起こさせるようでした。
ルールーの確率を告げる特殊な言い回しをちゆさんが言うシーンもあり、緊迫したシーンではありましたが思わずニヤニヤしてしまいました。
『スター☆トゥインクルプリキュア』からは満遍なく、みんな活躍していた印象でしたが、ユニ/キュアコスモはクロスオーバー作品に登場するのは今回が初めて。
みんなワイワイしている中、一人木の上にいるシーンも描かれたり、持ち前の猫っぽさが十分に発揮されていました。
自分が『スタプリ』が特に好きということもありますが、やはり改めて他作品と一緒に変身を見ると、変身前にみんなで歌う「スターカラーペンダント!カラーチャージ!」は改めて良いものだなあと強く実感しました。
あとはやはり、なんといっても決め台詞・口癖の伝播。
のどかが「めちょっく!」や、「キラやば〜っ☆」を口にするシーンは非常にエモーショナル。
クロスオーバー作品冥利に尽きるセリフ回しですね。
序盤・中盤は作品ごとに分かれて行動していましたが、終盤の戦闘では全作品混合。
ピンク系・黄色系・青系で別々にまとまって描かれる戦闘描写は、各色・各キャラクターの個性が非常に際立っていました。
何度も繰り返す一日を通して描かれるのどかの成長
『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』スーパーグレース編
一番最初にラビリンたちがミラクルンライトを手にした97回目の土曜日。
のどかはトーストを焦がし、水溜りに足を突っ込み、交通事故にあいそうな子供をギリギリで助けます。
その後街中でのリフレインとの戦闘では、先輩プリキュアの圧倒的な力を目にします。
時間を巻き戻され、迎えた98回目の土曜日。
自分に起きたことが信じられず、またトーストを焦がし、わかってはいても水溜りに足を突っ込み、一人で『HUGっと!プリキュア』のメンバーに事情を説明しようとするも時間が無くなり、また再び子供をギリギリで助けます。
再度リフレインを追い詰めるも、また時間は巻き戻され、99回目の世界へ行ってしまうという時。
のどかは自分がミラクルンライトを持っていて良いのかどうか、強く悩みました。
ミラクルンライトを持っている人だけが、時間が繰り返されているという記憶を保持することが出来ます。
自分が持っているよりも、ひかるやはなが持っていた方がミラクルンを助けられるのではないか。
そんなのどかに、ひかるとはなは暖かい言葉を投げかけます。
「ミラクルンを助けたいと思う自分の気持ちを信じて。」
暖かい言葉を受け取ったのどかは満を持して99回目の土曜日を迎えます。
焦げる前にトーストを止め、水溜りを飛び越え、ちゆとひなたに『ハグプリ』、『スタプリ』の説得をお願いし、子供には公園で遊ぶように告げる。
完璧で何でもできるのどかではないけれど、繰り返しの日々の中で少しずつ自分を変えていこうとする姿には、強い感銘を受けました。
そしてリフレインとの最終戦。
みんなの想いを一身に受け、スーパーグレースに変身。
ここの戦闘描写は特に素晴らしく、実は本作が初めてのキャラクターデザイン担当である板岡さんらしい、程よいけれんみが効いた立体的でスピード感溢れる戦闘は見ごたえ抜群。
日常の一コマからも、戦闘描写からも、先輩プリキュアとの出会いや、ミラクルンを助けたいという思いのおかげで成長した、のどかの姿をじっくりと堪能することが出来ました。
テーマソング・挿入歌「Circle Love〜サクラ〜」/ 北川理恵
【試聴】『映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日』テーマソングシングル
歌うのは『Go!プリンセスプリキュア』からプリキュアの主題歌を歌い続けている北川理恵さん。
作詞はProject.Rのメンバーでお馴染み、『プリキュアシリーズ』では北川さんと同じく『Go!プリンセスプリキュア』楽曲の作詞を手掛けたマイクスギヤマさん。
作曲・編曲は今期アニメで言えば『異常生物見聞録』の「運命のラプソディー」、『プリキュアシリーズ』で言えば、「メモワール・ミルフィーユ」などで知られる三好啓太さんが担当しています。
三好さんお得意のスピード感あふれるロックサウンドに北川さんの熱い歌声が乗った、まさに戦闘時にぴったりな挿入歌。
スーパーグレースの圧倒的な力をより際立たせてくれました。
タイトルの「Circle Love〜サクラ〜」は、プリキュアたちの愛・絆と、桜をかけたネーミング。
ミラクルンが桜に宿る精霊ということもあって、これほどぴったりで美しいタイトルもないでしょう。
心のバトン 明日に想いつなげば
夢は強くなる
これまでのメモリー これからのメロディ
光るこの道を進もう!
出典:「Circle Love〜サクラ〜」/ 北川理恵
Bメロのこの歌詞は特に印象深い。
今日という日を毎日繰り返すのではなく、不確定で先が見えなくても、明日へ一歩進む勇気の大切さが描かれた本作だからこそ、"明日に想いつなげば"という歌詞が強く心に残りました。
メモリーとメロディで韻を踏んでいるのも非常に美しいですね。
楽曲のカッコ良さはもちろん、劇中での使い方も素晴らしかったので、ぜひ次回のプリキュアライブの時に生で聴きたいなあと今から楽しみにしています。
次回『映画 ヒーリングっど♥プリキュア ゆめのまちでキュン!っとGoGo!大変身!!』
素晴らしい本編でしたが、次回映画の予告でまたビックリ。
次回作では『ヒーリングっど♥プリキュア』と『Yes!プリキュア5GoGo!』が共演。
映画プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日、久々に過剰なえみルーを味わってしまって悶え死ぬかと思った
— りつ@アニメブログ毎日更新中 (@ulotti) October 31, 2020
新作5gogo出ること先に知ってたけど、未だに夢の話でキュアドリームがフィーチャーされるのありがたいことだなあ
やっぱり夢と言えば『Yes!プリキュア5GoGo!』なんですよね。
なんといっても、夢原 のぞみ/キュアドリームですから。
それぞれが自分の夢を見つけ、苦難や挫折を味わいながらも一歩一歩夢に邁進していく姿に心打たれたファンも多いはず。
今から次回作の映画が非常に楽しみです。
このカットには存在していませんが、ミルキィローズの出番も特報映像の中でしっかりと確認できました。
ココとナッツの活躍にも大いに期待しています。
おわりに
待ちに待ったプリキュア映画ということで、多くのファンが楽しみにしていたことでしょう。
『ヒーリングっど♥プリキュア』の"地球をお手当"というテーマと、本作の"明日をつかみ取るんだ"というテーマは、こんなご時世だからこそ、見る人一人一人に勇気を与えてくれたと思います。
『HUGっと!プリキュア』、『スター☆トゥインクルプリキュア』、『ヒーリングっど♥プリキュア』という三作品だったからこそ起きた化学反応もあったりして、オンリーワンの素晴らしい映画でした。
えみルーめちゃくちゃ可愛かった!
スーパーグレースかっこよかった!
など意見や感想があればコメントしていただけると嬉しいです。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。もし記事が良かったなと思ったらSNSへのシェア、Twitterのフォロー等、ぜひともよろしくお願いいたします。
今後もアニメに関する記事を毎日投稿していきますので、ぜひご覧ください。
また次の記事で!