男性向けアニメ、女性向けアニメ。
あまり好きな区分の仕方ではないですが、実際男性向けアニメの一部は女性が見てもきっと何が面白いのかわからないだろうなと感じることもたまにあります。
しかし、世で一般に言われている女性向けアニメは、必ず全ての男性が楽しめるもの。
今回は、超能力の設定が面白く、ヒロインも可愛い、男も好きになってしまう男性キャラクター、豪華な主題歌と、男性も楽しめる要素がいっぱい詰まった名作『恋とプロデューサー〜EVOL×LOVE〜』について語っていきたいと思います。
『恋とプロデューサー〜EVOL×LOVE〜』とは
TVアニメ『恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~』第3弾PV
あらすじ
「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない」
亡き父の跡を継いだわたしは、小さな映像会社「キセキエンタテイメント」の社長兼プロデューサーとして、TV番組『奇跡発見!』を盛り上げようと日々奮闘していた。
そんなわたしの前に現れたのは立場も性格も違う4人の『Evolver(超進化人類)』。
天才科学者として知られるシモン。
人気絶頂のアイドルであるキラ。
警官としてEvolver犯罪対策局に勤めるハク。
そして、わたしの会社の出資者であるファーレイグループCEOのゼン。彼らEvolverと出会うことで、わたしは父の死の真実と、自分が失った記憶、そしてその裏に潜む巨大な陰謀へと巻き込まれていくことになる。
わたしと彼らが全力で走り続けた先にたどり着く真実とは…。
スタッフ
原作:恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~(Papergames)
監督:境宗久『ゾンビランドサガ』『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』
シリーズ構成:𠮷村清子『鉄のラインバレル』『カードファイト!! ヴァンガードG』『THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール』
キャラクターデザイン:山口仁七『リルリルフェアリル~妖精のドア~』
総作画監督:桑原剛
エフェクトアニメーション:村松尚雄『パズドラ』『GRANBLUE FANTASY The Animation Season 2』『LISTENERS』
美術設定:田村せいき
美術監督:森川裕史
色彩設計:田辺香奈
撮影監督:三舟桃子
編集:後藤正浩 (リアル・ティ)
音楽:加藤裕介『群れなせ!シートン学園』
音響監督:境宗久
音楽制作:Digital Double
プロデュース:崴智娯楽 Emoto Entertainment /CAAnimation
アニメーション制作:MAPPA
キャスト
キラ:柿原徹也
ゼン:杉田智和
ハク:小野友樹
シモン:平川大輔
わたし:金元寿子
ピックアップポイント
超能力×恋愛でより際立つそれぞれの想い
本作の魅力は何と言っても超能力による戦闘・事件と恋愛要素の組み合わせ。
結構ありがちな組み合わせと思われる方もいるかもしれませんが、この作品ほど超能力についてしっかりフィーチャーし、それがしっかりと恋愛に絡んだアニメ作品となると、きっと数えるほどしかないはず。
非日常的な戦闘・事件のおかげで、自分の身を犠牲にしてでも守ってくれる頼りがいのある姿や、その上で女性側の意見をしっかりと尊重してくれる優しい姿が際立ちます。
普通に生きていたら命の危険にさらされることも、そうそうないですからね。
こんなピンチの時、この人ならきっとこうしてくれる!
という理想の姿が、想像や妄想ではなく作品本編でしっかりと描かれるので、自ずとキャラクターへの思い入れは非常に深いものになります。
出てくる男性陣の職業も、性格も、超能力もバラバラなので、きっと見た人一人一人の好みに刺さるキャラクターやシチュエーションが必ず見つかるはずです。
超能力を巡るストーリーも非常に本格的。
EVOLという超能力で戦闘したり、事件を解決するだけでなく、その超能力自体の秘密であったり、超能力の進化であったり、その超能力の裏に渦巻く巨大な陰謀も描かれます。
普通の作品なら、「どんなピンチの時も超能力で助けてくれるあの人!」みたいなテーマを掲げたほうがわかりやすくてキャッチ―。
本作の"赤の女王仮説"と言われるテーマは、
「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない」
という、ぱっと見だけではその魅力が伝わらない難しい内容。
このテーマの真意を知りたくて近寄って来た人を捕らえて離さない、練り込まれた超能力設定は本作の非常に大きな魅力の一つです。
イケメン揃いの男性陣とレジェンドクラスに可愛い"わたし"
女性向け作品のヒロインを可愛く描くことは一長一短。
メインターゲット層ではない男性にも見てもらえるというメリットはありますが、あくまで男性や、男性同士の絡み以外に興味のない女性にとっては、可愛いヒロインを邪魔に想うこともあるでしょう。
そんな中でも本作のヒロインは非常に可愛い。
『薄桜鬼 〜新選組奇譚〜』の雪村千鶴さんという、女性向け作品の中ではレジェンド級に可愛いヒロインと肩を並べる程にその魅力がたっぷりと描かれました。
金元寿子さんが演じる、その名も"わたし"ちゃん。
父から映像制作会社「キセキエンタテイメント」を継ぎ、企画やプロデュースなどバリバリ仕事をこなす姿が非常に美しい。
画像の表情からも汲み取れるほど負けず嫌いで、どんな無理難題にも挑戦し続ける様子は見てて憧れる程。
女の子らしい面をしっかりと持ちながら、守られるだけでなく自分の主張をはっきりという性格は自身の魅力はもちろん、男性陣の魅力をより底上げすることにもつながっていました。
もし"わたし"ちゃんが前時代的なOLで、お茶くみやコピーをしていたらこの作品は絶対面白くなかったはず。
今の働く女性像にしっかりと合致した、職業・性格の"わたし"ちゃんは、作品全体を彩る、美しく気高く咲く花のようでした。
もちろん男性陣も魅力的なキャラクターばかり。
杉田智和さんが演じる、ゼン。
倒産寸前の「キセキエンタテイメント」に出資する大企業「ファーレイグループ」のCEOです。
会社のため、そして性格上、"わたし"ちゃんにもかなり冷たい態度を取りますが、人一倍優しい心根を持っており、そのギャップが非常に魅力的です。
口数少なく、ぐいぐい引っ張っていってくれる男性の究極形態といって過言ではないでしょう。
富もお金も名声も持っているはずなのに、なんだかんだ"わたし"ちゃんに一途なところが本当に素敵。
時間を停止させ、その止まった時間の中でも動けるEVOLを持っており、数々のピンチを潜り抜けました。
柿原徹也さんが演じる、キラ。
子役時代から芸能界で活躍する国民的アイドルです。
元気はつらつでイタズラ好き、子供心を忘れない、本作で一番フレッシュな可愛い男の子です。
"わたし"ちゃんのことをとある出来事からきっかけにポテチ姫と呼んでいます。
所持するEVOLは人を魅了する能力。
その溢れ出る魅力に、我々視聴者もメロメロになってしまいました。
突き放しがちなゼンと比較すると、こまめに連絡をくれる印象があり、尽くされたい女性にはたまらないはず。
個人的には、アイドルの自覚をもって徹底した食事管理を行っているところがプロ意識の高さを感じて好きです。
小野友樹さんが演じる、ハク。
恋花市の警察署に勤務する警察官ですが、それは表の顔。
実際はEVOL犯罪対策局に属しており、街で起こる様々なEVOL犯罪と日夜戦っています。
何と言っても顔が良い。
もちろん他の男性陣もイケメンですが、整った顔のフォルム、癖の少ない髪型、警察仕様のシャツ・ネクタイに、固すぎない上着のパーカー。
小野友樹さんの声も相まって、個人的に一番かっこいいなあと思ったのはハクでした。
多少歪んではいるものの、まっすぐ通った正義感も大きな魅力です。
風を操るEVOLを所持しており、全人類がハクと一緒に空を飛びたいと熱望したはず。
平川大輔さんが演じる、シモン。
恋花大学に教授として勤務する、頭脳派エリートです。
平川大輔さんの声が非常に良く似合う、いわゆるネットリ系(誉め言葉)。
男性に重く重く愛されたい女性にとってはたまらないキャラクターでしょう。
誰に対しても礼儀正しく、知的で温厚な面が目立ちますが、初登場時からずっと裏の顔を持ってそうな雰囲気が漂っていました。
EVOLの真相とも深くかかわっている人物の一人なので、詳しくはぜひ本編でお確かめいただければと思います。
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オープニングテーマ「鈍色の夜明け」/ 三浦祐太朗
TVアニメ『恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~』ノンクレジットオープニング映像/三浦祐太朗「鈍色(にびいろ)の夜明け」
歌唱及び作詞は牧野由依さんの婚約者であり、『邪神ちゃんドロップキック』の「Home Sweet Home!」で知られる三浦祐太朗さん。
作曲は『ベン・トー』の「LIVE for LIFE 〜狼たちの夜〜」、『長門有希ちゃんの消失』の「フレ降レミライ」、『それが声優!』の「それが声優!」でお馴染み佐々倉有吾さん。
編曲は『Fate/stay night』の「ideal white」、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』の「KISS OF DEATH」、『僕のヒーローアカデミア』の「だから、ひとりじゃない」などアニソンシーンでも活躍されているCarlos K.さんが務めています。
EVOLを巡って絡み合うストーリーを想起させる壮大なイントロから入り、三浦祐太朗さんの歌声を最大限に生かしたミディアムテンポの楽曲。
男性陣4人の、"わたし"ちゃんを守りたいという想いが強く伝わってくる歌詞や、"運命"、"遺伝子"というワードもこの作品にぴったり。
タイトルにもある鈍色は、色で言うならば灰色。
刃物が切れなくなることを指す"鈍る"から来ている単語です。
"永遠よりも綺麗な 鈍色の夜明け"というサビのラストフレーズは、平凡に過ごす日々よりも様々な問題を乗り越えて、君と一緒に迎える朝の方が魅力的だという非常に印象的なもの。
聴くだけで本作の細部まで思い出すことのできる、非常に素敵なオープニングテーマです。
エンディングテーマ「舞い降りてきた雪」/ 恋とプロデューサー featuring Konomi Suzuki
TVアニメ『恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~』ノンクレジットエンディング映像/恋とプロデューサー featuring Konomi Suzuki「舞い降りてきた雪」
歌うのは『フリージング ヴァイブレーション』の「AVENGE WORLD」、『CHAOS;CHILD』の「カオスシンドローム」、『ソラとウミのアイダ』の「蒼の彼方」などでおなじみ鈴木このみさん。
作詞・作曲はシンガーソングライターとして活躍し、楽曲提供も数多くされている中島卓偉さん。
編曲はライブサポートやレコーディングなどで雨宮天さん、ReoNaさん、新谷良子さんともかかわりの深い荒幡亮平さんが務めています。
鈴木このみさんは『デカダンス』、『Re:ゼロから始める異世界生活』と併せて、2020年夏アニメ3本目のタイアップである本楽曲。
1クールで主題歌を3本担当するのは非常に稀なことだと思います。
そんな鈴木このみさんが力強くも儚さを感じる素敵な声で歌い上げるウインターソングです。
自分の信じた道を迷いなく進み続けているように見える"わたし"ちゃんですが、きっと仕事でも恋愛でも、悩んで頭を抱えた日々がきっとあるはず。
そんな時、舞い降りてきた雪が自分に一歩進む勇気をくれる。
自分の信じたこと貫こう、そんな希望にあふれた1曲となっています。
放送時期は夏でしたが、本作を最後まで見て迎える初雪の時にぜひ、この曲を聴いて明日を生きる糧にしたいと思います。
配信情報
ABEMA、dアニメストア他で絶賛配信中です。
女性はもちろん、男性も絶対に楽しめる一本です。
おわりに
恋愛要素も超能力要素も、次に何が起こるかわからないワクワク感を感じながら見ていたら、全12話あっという間に見終わっていた本作。
自分にとっても、記憶を消してもう一回見たい作品の一本となりました。
"わたし"ちゃんが誰を選ぶのか、EVOLを巡る真相はどうなっていくのか、ぜひその目で確かめていただければと思います。
"わたし"ちゃんめっちゃ可愛かった!
男性陣がイケメンすぎて選べない!
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また次の記事で!