2021年冬アニメも終わり、春アニメも続々とはじまりました。
先に朝・夕方アニメの泣けるエピソード記事を書きましたが、今度は深夜アニメ。
自分が実際に見て泣いた名エピソードを紹介していこうと思います。
泣いた理由を書く都合上、絶対にネタバレは避けて通れないので、内容を知らずに本編を楽しみたい方はご注意ください。
『弱キャラ友崎くん』
あらすじ
友崎文也は、日本屈指のゲーマーながら現実ではぼっちの高校生。
“人生はクソゲー”だと言い切る彼が出会ったのは、
学園のパーフェクトヒロイン・日南葵だった。「この『人生』というゲームに、真剣に向き合いなさい!」
人生ははたしてクソゲーか、神ゲーか?
日南の指導のもと、弱キャラ高校生の人生攻略が幕を開ける!
引用元:『弱キャラ友﨑くん』公式サイト
Lv.4「ダンジョン攻略後に村に帰ると強いボスがいたりする」
アタファミへの想いを熱弁する友崎
友崎に勝つため、アタファミの練習を続ける威圧系リア充男子・修二。
放課後の教室で二人が戦うことになるのですが、さすがに日本一のプレイヤーである友崎には手も足も出ず、何試合何試合も負け続けます。
そんな修二の様子を見てクラスの女王・紺野は、
「本気になっちゃって恥ずかしい、こんなしょうもないゲームに。」
と見下した態度。
これに対して、友崎が猛反論。
アタファミが神ゲーであること、
修二が今日のゲームの為にとてつもない努力を積み重ねてきたこと、
努力をしてもいない奴が修二の努力をバカにしていいはずがないこと。
声が裏返りながらも、自分の意志を決して曲げず、クラスカースト最上位の紺野に叫ぶ姿には心を強く打たれました。
友崎くんを演じる佐藤元さんの名演も光ります。
このエピソードをきっかけに、友崎くんの交友関係が一つ大きく広がったのはもちろん、人生というゲームの攻略に向けて努力をする姿に説得力が生まれ、ストーリー上でも非常に大切な位置づけ。
僕自身も64スマブラに打ち込んでいた時期がありましたし、一人のオタクとして曲げられない信念を貫く姿は、共感度合いも非常に高かったです。
Lv.8「低レベルのキャラだけじゃ解決できない問題もある」
みみみから葵への感謝と嫉妬と尊敬の入り混じった気持ち
中学のバスケの頃から、葵に勝てずにいたみみみ。
生徒会選挙でも惜敗し、その後の部活でもなんとか食らいつこうとするも、葵には届かず、ついに心が折れてしまいます。
負けず嫌いが故に、絶対一番になりたいみみみは葵に対して、感謝や尊敬の念を抱きつつも、嫉妬の心を抑えることが出来ません。
そんなグチャグチャな感情を吐露しながら涙を流すみみみ。
気さくでムードメーカーな彼女の意外な一面に、思わずもらい泣きした人も多いことでしょう。
自分は残念ながらみみみと全く同じ感情を抱いたことはありませんが、自分が出来る最大限の努力をもってしても手が届かない挫折の気持ちは味わったことがあります。
努力して挫折を味わったことがある人なら誰しも、このシーンには共感してしまうはず。
エピソードの落としどころも素晴らしく、同時に葵という人間がどれだけ強キャラなのかが端的に表れた構成で、個人的に『弱キャラ友崎くん』の中で一番好きなお話です。
配信情報
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第8話「ささやかな祈り」
勝者の裏に敗者あり、勝ち続けることの難しさを実感
第9話「ストップウオッチ」
トウカイテイオー、3度目の骨折。空元気と絶望
メジロマックイーンとの対決に備え、練習を重ねるトウカイテイオー。
全てが順調に行っているように見えましたが、走っている最中に転倒。
3度目の骨折となり、治っても元通り走れるかわからないと医者から宣告されてしまいます。
それでもチームスピカをサポートするべく、トウカイテイオーは元気を振り絞ってみんなのために出来ることをこなしていきます。
また走りたいという気持ちと、もう走れないかもしれないという現実。
ファンからの諦観と、仲間からの期待。
心がグチャグチャになったトウカイテイオーですが、メジロマックイーンの走りを目の前で見て涙が溢れて止まりません。
もう飛ぶように走るメジロマックイーンのようには二度と走れない。
トウカイテイオーのストップウオッチは、ついに時を刻むことをやめてしまったのです。
史実通りとはいえ、こんな悲しいことがあっていいのかと思わずもらい泣き。
1クールアニメで話の転換点となりがちな第9話ですが、ここまで心動かされる第9話はそうないでしょう。
第10話「必ず、きっと」
シンボリルドルフ→トウカイテイオー→キタサンブラックのSHINING LINE*
走ることを諦め、ファン大感謝祭でお別れのライブをすることになったトウカイテイオー。
しかしトウカイテイオー自身も、来てくれたお客さんも、まだ走り続けたい、走り続けて欲しいと心の奥底で思っている。
そんな中、口火を切ったのはトウカイテイオーに憧れ続けるキタサンブラック。
キタサンブラックの涙ながらの言葉に、テイオー自身もシンボリルドルフに憧れてウマ娘を目指した日を思い出さずにはいられません。
この流れは『アイカツ!』の美月→いちご→あかりのSHINING LINE*を彷彿とさせ、涙を流した人も多いことでしょう。
個人的にトレーナーさんのこのシーンも泣きポイント。
トレーナーとしてテイオーの意志を尊重し、正しい選択をしなければならない立場ですが、この時ばかりはトレーナーではなく、一人のファンとしてテイオーにまた走って欲しいと訴えます。
テイオーのために寝る間も惜しんで復帰プランを考える裏での努力が描かれていたからこそ、このシーンには思わず号泣。
こういうたくさんの女性キャラクターが出てくる作品の男性は無個性で描かれるのが基本ですが、『ウマ娘』のトレーナーは非常に個性的。
1期が始まった頃は少し不安に思う気持ちもありましたが、今となってはトレーナーさんがトレーナーさんで本当に良かったと思う気持ちでいっぱいです。
全人類が泣いたツインターボの全力疾走
ライブのモニターをジャックして、映し出されたのはツインターボの雄姿。
名前を間違えられて覚えたり、実績が無いのに大言壮語を吐く様に描かれてきたツインターボですが、トウカイテイオーのために最高の走りを見せてくれます。
走る姿は決して美しいとは言えませんが、諦めずに頑張り続けるということがどういうことなのか、どんな言葉よりもテイオーの胸に深く刺さったはずです。
レースにはあのメジロマックイーンを破ったライスシャワーの姿も。
常軌を逸した努力を見せたライスシャワーでさえ追いつけない、最後の一滴まで振り絞ったツインターボの全てを懸けた大逃げに全人類が涙したはず。
そして挿入歌で流れる「願いのカタチ」の歌詞がまた涙腺に直撃。
理想通りの夢じゃなくても 願いをカタチにしよう
何度でも何度でも 手を伸ばして
心の奥に灯した希望の光は
ずっと消えない思いたち
抱きしめていこう どこまでも…
出典:「願いのカタチ」/トウカイテイオー(Machico)
様々な苦難に直面したトウカイテイオーだからこその歌詞と優しいメロディーは忘れられない1曲になりました。
第12話「ふたり」
テイオーの目標であり続けようとしたメジロマックイーン
3度目の骨折を乗り越え、前に進み始めたトウカイテイオー。
そんな中、メジロマックイーンを不治の病、繫靭帯炎が襲います。
テイオーの目標として、最強のウマ娘として君臨し続けなければならないと思う一方、その痛み故にもう歩くことすらままなりません。
ここまで気高く美しくメジロマックイーンを描いてきたからこそ、雨の中、痛みと悔しさに声を上げながら泣く姿は非常に印象的でした。
画像のあたりのカットは特に髪の毛の質感が素晴らしいです。
そんなマックイーンの姿を見て、テイオーは奇跡を起こすことをより強く心に誓うのです。
「奇跡は起きます、それを望み、奮起する者の元に。」
マックイーンから受け取った言葉を胸に。
このシーンも雨の中で倒れるマックイーンに背を向け、一人で歩いていくという素晴らしい演出。
親友であり、かけがえのないライバルである二人の関係性が第2期では本当に良く描かれました。
第13話「夢をかける」
トウカイテイオー、奇跡の復活
迎えた有馬記念、出走自体が1年ぶりのトウカイテイオー。
復活を望む声は大きかったですが、まさか誰もテイオーが勝つなんて思ってもいません。
他のウマ娘もビワハヤヒデ、ナイスネイチャ、ウイニングチケット、ライスシャワーなどなど短い尺の中で、その強さはしっかりと描かれ、誰もが知るところ。
それでもビワハヤヒデに迫っていくトウカイテイオーを観客はもちろん、全視聴者が涙を流しながら応援したことでしょう。
「絶対は、僕だ!」
今でもこの渾身の叫びを聞くだけで涙腺が崩壊してしまいます。
個人的に号泣をより加速させるのは皇帝・シンボリルドルフ。
第2期ではまさに皇帝の名にふさわしい、全ての事象を冷静に俯瞰して見る立場でしたが、テイオーの走りに思わずこの表情。
ゴール後は涙を流しながらテイオーコールをするなど、シンボリルドルフにとってもテイオーが非常に大きな存在であることが伝わってきます。
平静を装いつつ、それでも芯に熱い気持ちを宿した田所あずささんの演技が心に沁みました。
『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』を締めくくるのにふさわしい、本当に最高のレースです。
CGと作画で織りなす最高のウイニングライブ
苦難の果てにたどり着いた、ウイニングライブ。
テイオーがセンターで踊っていることはもちろんですが、ダンス描写が凄まじい。
俯瞰の視点や、脚の動きだけを描く部分はCGで、可愛さを引き立たせる顔や激しい上半身の動きは作画でしっかりと描かれています。
ダンスの細かい振りやカメラアングルの移動などもしっかりと考えられており、まるで本当のライブ映像を見ているかのよう。
ここまで本当に辛いことが続いてきたからこそ、笑顔で歌って踊る姿に涙が止まりません。
キミと夢をかけるよ
何回だって巻き起こせスパート
諦めないで I Believe!
いつか決めたゴールに
Try!届け全速で
走りまくれもっと
笑い合えた季節の中で
風も音もヒカリも
追い越しちゃって 誰も知らない明日へ進め!
(ほら)キミと夢を重ねてる
(ほら)この胸に昇る太陽
(ほら)噛みしめてGO!
キミと夢をかけるよ いつまでも希望とともに
引用元: 「ユメヲカケル!」/トウカイテイオー(Machico)、ビワハヤヒデ(近藤唯)、ナイスネイチャ(前田佳織里)
ずっとオープニングテーマとして聴いてきた「ユメヲカケル!」、最終回まで見てきたからこそより一層歌詞が刺さります。
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『Re:ゼロから始める異世界生活』
あらすじ
俺が必ず、お前を救ってみせる。
魔女教大罪司教「怠惰」担当ペテルギウス・ロマネコンティを打倒し、エミリアとの再開を果たしたナツキ・スバル。
辛い決別を乗り越え、ようやく和解した二人だったが、それは新たな波乱の幕開けだった。想像を超える絶体絶命の危機、そして襲い来る無慈悲な現実。
少年は再び過酷な運命に立ち向かう。
第49話「俺を選べ」
アニメ第2期最大の見せ場、ベアトリスの決断
25話かけてたっぷり描かれた『Re:ゼロから始める異世界生活』第2期。
魔女の話やエミリアの過去、本当に様々なことが描かれ、「死に戻り」以外の魅力をたっぷり感じる日々でした。
最後を締めくくるのは、やはりベアトリスのお話。
「その人」を待ち続け、「その人」がいないことを知りながらも、今を生きることを諦め続けていたベアトリス。
閉ざされた心を開いたのはスバルの熱い言葉でした。
「いずれ来るかもしれない別れの時間を怖がるより、必ず来る明日って日々を俺と一緒に生きよう。」
「永遠なんてない、お前が怖がってる未来はいつか必ずやってくる。」
「それでも一緒にいよう、一緒に生きてみよう、一緒にやっていこう、楽しかったんだって胸張って笑えるぐらい、思い出を積み重ねていこう。」
「俺を選べ、ベアトリス!」
『Re:ゼロから始める異世界生活』の魅力と言えばやはり豊富な語彙とキャラクターにぴったりなセリフ回し。
小林裕介さんの演技も相まって、第2期を締めくくるにふさわしい素晴らしいシーンでした。
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『Dr.STONE』
あらすじ
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年——。
超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚めた。
文明が滅んだ石の世界を前に、
千空は、科学の力で世界を取り戻すことを決意。
新たな仲間を集め『科学王国』をつくりあげる。
火、鉄、電気、ガラス、ケータイ……
石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がる千空たち。
しかし、そこへ霊長類最強の高校生・獅子王司が率いる『武力帝国』が
立ちはだかる。人類浄化を目指す司は、強大な武力によって、科学の発展を
阻止しようとするのだったーSTONE WARS、いざ開戦!
引用元:『Dr.STONE』公式HP
第10話「人類最強のタッグ」
科学力最強の千空と霊長類最強の司の最強タッグ
第1クール序盤からずっと敵対関係にあった千空と司。
お互いが最大の強敵だと認め合っており、目指す未来が違うからこそ交わらなかった二人ですが、ついに共闘することに。
氷月という共通の難敵がおり、司が大きな傷を負っていたからこそ、第2期を締めくくるにふさわしいドラマチックな展開になりました。
しかも流れた挿入歌は第1期第2クールオープニングテーマの「三原色」。
白紙の時代 過去を混ぜて
築き上げ 気付かされ
黒くなって 今で消して
積み上げ 次はどこへ
僕らの明日に色があったら
目に見えるようにさ 描いていく
出典:「三原色」/PELICAN FANCLUB
『Dr.STONE』らしい科学的なワードがふんだんに盛り込まれ、なおかつこの世界を生き抜く力強さを感じられる、素晴らしい楽曲だと以前から思っていたので、流れ始めた瞬間思わず泣いてしまいました。
第11話「PROLOGUE OF Dr.STONE」
世界一泣ける無意味な話
氷月から受けた傷は非常に深く、司はこのままだと死んでしまう。
千空達は石化の謎を解くまで、司をコールドスリープで保存することに決めました。
そんな司の最期に立ち会う千空。
いつだって効率を重視して役立つことや、明日を生き抜くための術を考え続けてきた二人が、こんな時だからこそ無意味な話を始めます。
司陣営との戦いが本当に終わったんだなという感慨深さ、この二人がこんな他愛ない会話をしているという事実、二人のかけがえのないライバル関係、色々感じることが多く無意味な話なのにボロボロ泣けてしまう。
挿入歌「The Plan」も、このシーンにぴったりな素晴らしいバラードでした。
配信情報
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『SK∞ エスケーエイト』
あらすじ
「そのとき俺は確かに見たんだ。この沖縄に舞う、白い雪を─…」
スケートボードが大好きな高校二年生・暦レキがハマっているもの――
……それは"S"。
「Sエス」とは、閉鎖された鉱山をスケートボードで滑り降りる
ルール無用の危険な極秘レースだ。
中でも、そこで行われる「ビーフ(決闘)」に
多くの人々が熱狂していた。暦レキはカナダからの帰国子女で
転校生・ランガを「S」に誘う。
スケートボードに乗ったことのないランガだが、
「S」の熱狂は構わずランガを巻き込んでいく。裏の顔を持つ個性豊かなスケーターたちと繰り広げられる、
サイコーでアツいスケボーレースバトル×無限の可能性が今、
ここに始まる──!!
第12話「俺たちの無限大!」
楽しむことが最大の原動力
毎話毎話驚きの展開とレースの攻防、思わず感情移入してしまうキャラクター描写で楽しませてくれた『SK∞ エスケーエイト』。
最終回はランガと愛抱夢のビーフ。
自分一人だけの世界で誰も信じずスケボーをする愛抱夢はランガを"ゾーン"の世界へ連れて行こうとします。
どんなスポーツ作品でも集中力が限界まで高まって入り込む"ゾーン"はポジティブな意味合いで使われることが多いですが、本作では完全に逆。
"スケボーを楽しむこと"をレキや仲間たちから教わったランガは、愛抱夢を"ゾーン"の世界から引っ張り出し、一緒に滑ろうと誘うのです。
紆余曲折あって"スケボーを楽しむこと"が出来なくなってしまった愛抱夢も、初めてスケボーに乗ったときの楽しい気持ちを取り戻し、最高のビーフを見せてくれました。
最初は愛抱夢の攻撃を避けていたランガが、正面からぶつかっていく様子もランガの心理描写がスケボーに現れていて本当にお見事。
1話から最終話まで通してずっと面白い、2021年冬アニメを代表する作品でした。
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おわりに
最終回付近の3月はほぼ毎日アニメを見て涙を流していたような気がするほど、名エピソードばかりの素晴らしいクールでした。
もちろん、涙を流すタイプではない面白い作品も多数。
そちらはちょっと別で紹介したいと思います。
皆さんが2021年冬アニメで泣いた名エピソードなどあればぜひ教えてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
また次の記事で!