ついに『邪神ちゃんドロップキック´』が最終回を迎えてしまいました。
2020年春アニメの中で最も癒される作品だったし、永遠に終わらないで欲しい作品だったので寂しい気持ちになっています。
そんな名作第1期『邪神ちゃんドロップキック』及び第2期『邪神ちゃんドロップキック´』について話していきたいと思います。
『邪神ちゃんドロップキック』とは
©︎ユキヲ・COMICメテオ/邪神ちゃんドロップキック製作委員会
あらすじ
魔界の悪魔、通称「邪神ちゃん」は、
ある日突然人間界に召喚されてしまう。
彼女を召喚したのは、神保町のボロアパートで暮らす
ちょっとブラックな心を持つ女子大生「花園ゆりね」。
「邪神ちゃん」を召還したものの
彼女?を魔界に帰す方法がわからない。
仕方なく一緒に暮らし始めた邪神ちゃんと「ゆりね」だが、
「邪神ちゃん」曰く、「召喚者が死ねば魔界に帰れる」。
そこで邪神ちゃんがとった行動とは……!?
スタッフ
原作:ユキヲ(COMICメテオ連載)
製作総指揮:夏目公一朗
総監督:佐藤光(第2期)『帰宅部活動記録』
監督:佐藤光(第1期)、矢野孝典(第2期)『ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士』
シリーズ構成:筆安一幸『ブラッククローバー』『転生したらスライムだった件』
脚本:筆安一幸・村上桃子『ナースウィッチ小麦ちゃんR』
キャラクターデザイン:古賀誠『ARIA』シリーズ、『sola』
総作画監督:古賀誠・代見裕美
美術監督:高木佐和子(第1期)、佐藤正浩(ヘッドワークス)・中西奈津子(ヘッドワークス)(第2期)
色彩設計:野口幸恵(第1期)、但野ゆきこ(第2期)
撮影監督:野口幸恵(第1期)、山本聖(チップチューン)(第2期)
特殊効果:チーム・タニグチ
音響監督:今泉雄一
音楽:栗原悠希・神馬譲
編集:武宮むつみ
アニメーション制作:ノーマッド
キャスト
邪神ちゃん:鈴木愛奈
花園ゆりね:大森日雅
メデューサ:久保田未夢
ミノス:小見川千明
ぺこら:小坂井祐莉絵
ぽぽろん:佐々木李子
ペルセポネ2世:飯田里穂
橘芽依:原奈津子
遊佐:荒浪和沙
氷ちゃん(浩二):寺田御子
ぴの:山田麻莉奈
キョンキョン:山下七海
ランラン:田中美海
ベート:M・A・O
悪魔A:遊佐浩二
おすすめポイント
COMICメテオにて連載されているマンガが原作のこちらの作品。
第2期放送前の"クラウドファンディング"や、アニメとは一切関係なさそうな"ふるさと納税"など、千差万別なアニメ業界でも際立って異色な『邪神ちゃんドロップキック』を以下の3つのポイントで解説していこうと思います。
・ファンと共に作り、「一生続けるアニメ」
・個性豊かで可愛らしい、憎めないキャラクター達
・メタ、パロディなどのコメディ部分とほんのちょっぴりのハートフルな日常
ファンと共に作り、「一生続けるアニメ」
第1期放送後、クラウドファンディングを募り3000万円を達成し、BD・DVDが2000枚売れたら2期を制作すると宣言し無事達成し、ふるさと納税でアニメを作るという前代未聞の手段で1.8億円を達成した『邪神ちゃんドロップキック』。
ちなみに僕もふるさと納税で千歳市に納税しました。元々こちらの目標は2,000万円でしたので、目標の9倍もの金額を達成しています。
これらの施策について、栁瀬プロデューサーへのインタビューが大変勉強になったので紹介させてください。
簡単に要約すると、
・1クールで消費されない一生続けられる「IPビジネス」にしたかった
・そのために、「 邪教倶楽部 」というファンコミュニティやクラウドファンディングで一緒に創り上げている感覚を大切にしたかった
という内容です。
自分も普通の人より多くのアニメを見ているからこそ、"アニメを消費している"という感覚が痛いほどわかります。
どんなに泣いた名作で、BD・DVDを購入しても一度も再生せずにそのまましまうなんてことザラにありますからね。何故なら、新作のアニメを見ていて時間が無いから。
『邪神ちゃんドロップキック』は公式TwitterでファンアートをRTしたり、一挙放送で公式から率先して弾幕をつくったり、本当にファンと一緒に『邪神ちゃんドロップキック』を創り上げるという部分を非常に大事にしているなと感じます。
昨今のVtuberブームなんかも、このように視聴するだけでなく、ファンが参加できるという部分が人気の秘密ではないかと思います。
ちなみに『邪神ちゃんドロップキック』公式Youtube「邪神ちゃんねる」では実際に邪神ちゃんたちがVtuberになっています。
今後アニメ業界も、この作品のようにもっと「体験」を重視したコンテンツ作りをすることが求められていくことになるでしょう。
こういった、「一生続けるアニメ」としての様々な施策が広まって、1つ1つのコンテンツがより深まっていくと良いですよね。
まだ、『邪神ちゃんドロップキック』を見たことがない人も、こういったバックボーンがあって2期が作られたよということを知って見ると、より作品に感情移入できるかと思います。
個性豊かで可愛らしい、憎めないキャラクター達
『邪神ちゃんドロップキック』に出てくるキャラクターはこんな感じ。
このように色々な種族が共存しており、人間の割合は少な目。
ただ、一人一人めちゃくちゃ個性が強く、種族とは関係なく割とみんな人間的に生活しているのが面白いところですね。
ゴスロリ服や、ビーフ100%シャツ、チャイナドレスなど衣装のデザインも可愛いかつ、わかりやすいので、キャラクターが非常に覚えやすく、誰が何をしているのかぱっと見ですぐ伝わる気軽に見やすい作品になっています。
真面目な顔からふざけた顔、だらけ切った顔など表情も非常に豊かで、原作のユキヲ先生ももちろん、思い切って顔を崩すキャラクターデザインの古賀誠先生のデザインも素晴らしいです。
総じて、コミカルで可愛らしい覚えやすいデザインがこの作品の大きな人気の一つと言えるでしょう。
メタ、パロディなどのコメディ部分とほんのちょっぴりのハートフルな日常
キレッキレのメタネタ、パロディネタが本作の大きな魅力の一つです。
もちろん、上記以外にも多数のアニメネタはもちろん、CM、お笑い、歌、映画など様々な分野からのパロディがこれでもかというほど詰め込まれており、そんなパロディの元ネタを考える楽しみ方もできます。
メタメタしいネタも非常に多く、『邪神ちゃんドロップキック』に関わったスタッフがネタになっていたり、アニメでよくある展開を「アニメでよくある展開だ!」と言いながらやったり、程よい身内ネタ感が見ていて気持ち良いんですよね。
最終回は公一朗ネタもあったりして、めちゃくちゃ笑わせてもらいました。
そんなギャグ、ネタの一方で、日常を過ごすうちに育まれる仲間たちのハートフルな日常もちょっぴり描かれます。
何の気なしに行動していた邪神ちゃんに実は救われていたという過去話や、それぞれの関係性がわかる話は思わずジーンと来てしまう話も多いです。
特に第2期は魔界に帰りたいけど帰りたくない邪神ちゃんと、魔界に返してあげたいけど帰ってほしくないゆりねが大変可愛く描かれます。
お互い思っていることを正直に言えないツンデレなのに優しい表情が出てしまうのが本当に愛おしいですね。
笑えて、感動出来て、それでいて気軽に見られる、素晴らしいアニメです。
また、愛おしくて騒がしい日常をぜひ見たいので今から第3期を期待しています。
配信情報
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1回見ただけではわからなかったネタも2回目を見ることで分かるかも知れませんのでぜひ、チェックしてみてください。
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