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『電脳コイル』今だから見たい、電脳世界をリアルに落とし込んだ名作【配信有】

 『攻殻機動隊』や『ソードアート・オンライン』、電脳世界やAR、VRをモチーフにした作品はいくつかあります。

 その中でも小学生が主役で舞台は学校や公園、ここまで電脳世界が身近にある面白さや恐怖が感じられる作品はない、そう言い切れる名作『電脳コイル』を今日は紹介したいと思います。

 

 

www.tokuma.jp

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 『電脳コイル』とは

あらすじ

  時は202X年、今よりもちょっと未来。子供達の間で“電脳メガネ”が大流行していた。この“電脳メガネ”は、街のどこからでもネットに接続し様々な情報を表示する機能を備えた、子供たちになくてはならないアイテムだ。

 現代の携帯電話のように普及し、ほぼ全ての子供が持っている。舞台は由緒ある神社仏閣が建ち並ぶ古都でありながら、最新の電脳インフラを擁する地方都市「大黒市」。
 小此木優子は、小学校最後の夏休みを目前に、父の仕事の都合で大黒市に引っ越すことになる。そこで出会ったのは、もう一人の“ユウコ”、天沢勇子 。

 同じ名前で同じ歳だが全くタイプの違う二人。新しい学校で個性豊かな子供たちと出会い、電脳空間で次々と巻き起こるフシギな出来事を体験する。

スタッフ

スタッフ 

原作・脚本・監督:磯光雄

アニメーションキャラクター:本田雄

作画チーフ: 井上俊之、本田雄

作画監督:本田雄、根津匡覧、押山清高、秦綾子、井上鋭、井上俊之 他

絵コンテ・演出:村田和也、横山彰利、笹木信作、平松禎史、安川勝、野村和也 他

美術監督:合六弘(小倉工房)

色彩設計:中内照美

撮影監督:大庭直之

CGワークス:荒木宏文

音楽:斉藤恒芳

アニメーション制作:マッドハウス

製作:電脳コイル製作委員会、徳間書店、バンダイビジュアル、NHKエンタープライズ

 

キャスト

キャスト 

ヤサコ:折笠富美子

イサコ:桑島法子

京子:矢島晶子

ハラケン:朴ロ美

フミエ:小島幸子

ダイチ:斉藤梨絵

メガばあ:鈴木れい子

オバちゃん:野田順子

アキラ:小林由美子

デンパ:梅田貴公美

ガチャギリ:山口眞弓

ナメッチ:沼田祐介

 

おすすめポイント

 どうして急に『電脳コイル』の紹介を始めたかというと、磯光雄さんのツイートでAmazonプライムでの配信が再開ということを知ったからです。

 この作品、前述の『攻殻機動隊』や『ソードアート・オンライン』のような普段アニメを見ていない人も知っているような知名度や、ぱっと見の名作感はかなり薄いですよね。

 見たことがない人が画像を見たら「芋っぽい」そんな印象を受けるかもしれません。

 しかしながらこの作品、見たら絶対忘れられない作品になること間違いなしです。以下の3つのポイントから紹介していきます。

・電脳技術が日常にまで浸透した、在るかも知れない未来

・世界観は全然違うのに子供時代を思い出すジュブナイル作品

・紹介するのも恐れ多い豪華すぎるスタッフ

 

電脳技術が日常にまで浸透した、在るかも知れない未来

 『電脳コイル』の世界は202×年、『AKIRA』等もそうですが昔に思い描いた2020年代がついに現実になってしまったなあという感じです。

 子供たちは日常的に"電脳メガネ"を利用していて、電脳世界上の「メタタグ」や境界線で遊んだり、「電脳ペット」と呼ばれる動物と戯れ、「暗号屋」と呼ばれる子供のハッカーがいる等、"電脳メガネ"が当然にある世界を過ごしています。

 現代社会に置き換えれば、大人の利便性を考えられたスマートフォンを子供が携帯し、スマートフォンを前提に子供が遊んでいる。ある種、物は違えど『電脳コイル』の世界が現実になっているというわけです。

  この電脳空間は完璧ではなく、空間の歪や異物を排除する「サッチー」がいたり、謎の黒い電脳生命体「イリーガル」やバグが結晶化した「メタバグ」が存在します。

 "電脳メガネ"を用いた犯罪も発生しており、偽りの電脳世界に誘われることもある等、技術が発展した世界だからこその問題も描かれます。

 このような問題や事件に巻き込まれながらも成長していく子供たちの姿を描いたのがこの作品です。

 現在、スマートフォンの普及率は10代でも約90%と言われており、子供が簡単に世界のいろいろな情報に触れられる時代になっています。

 そんな中で、何が真実の情報なのか、本当に自分が見ている世界は正しいのか、都市伝説や「あっちの世界」等を通じて描かれる『電脳コイル』の世界は今、改めて見る価値が非常に大きいと思います。

世界観は全然違うのに子供時代を思い出すジュブナイル作品

 ジュブナイルというのは「少年少女の」といった意味で、見てノスタルジーを感じるような「少年少女の」作品を指すジャンルです。多分。

 超有名どころだと洋画では『スタンド・バイ・ミー』、アニメだと『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』とかが該当すると思います。

 『電脳コイル』は石川県大黒市という架空の市が舞台となっています。端的に言うとどこにでもある街並みという感じでしょうか。

 どこにでもある街並みだからこそ、子供の頃こんなことして遊んだなというノスタルジーが強く感じられます。大人には見えないものが見えているというような、現実と幻想があいまいになっている感じは子供の頃しか味わえない感覚だと思います。

 とはいえ僕が最初に『電脳コイル』見たのは14歳だったので見た当初は単純に未来スゲー!っていう感動と圧倒的なトラウマしかなかったですね。2回目にテレ玉の再放送で見たときは1回目と全然違うアニメに見えたことをよく覚えています。

 よくある街並みであることが、ノスタルジーを呼ぶのと同時に電脳空間との異質感が凄い、絶妙な舞台設定になっています。

紹介するのも恐れ多い豪華すぎるスタッフ

 少しでも作画に興味をもってアニメーターについて調べたことのある人ならわかりますが、この『電脳コイル』のスタッフ、激ヤバです。

 キャラクターを動かすことに特化したバケモノたちが勢ぞろいしています。

 現在活躍している多くの若手アニメーターも『電脳コイル』を見て、アニメの世界に入りたい!と思ったはずですし、影響を受けているアニメーターも数えきれないほどいると思います。

 最近では線の多いキャラクターデザインが崩れずに動き、撮影でエフェクトをバンバン盛っていくのを良いとする風潮がどんどん加速していっていると思います。

 もちろんそれを否定するわけではないですし、自分も映像として美しいなと心から思います。

 それでも、エフェクトは最小限で、アニメーターの腕前で最高のアニメーションを制作する。こんなにもキャラクターが伸び伸びと動いている。こういったアニメーションを楽しむ原体験が『電脳コイル』では味わうことができます。

 ぜひ、『電脳コイル』でアニメーションを楽しむ、作画オタクとしての道を歩み始めて欲しいです。

 配信情報

 現在、Amazonプライムにて好評配信中です!いつ配信終了するかわからないとのことですので、在宅期間中の今、ぜひともご覧ください。

電脳コイルを今すぐ見るならこちら!

 おわりに

 最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。もし記事が良かったなと思ったらSNSへのシェア、Twitterのフォロー等、ぜひともよろしくお願いいたします。

 今後もアニメに関する記事を毎日投稿していきますので、ぜひまたご覧ください。

 また次の記事で!