アニメのオタクを名乗るなら、知らなきゃいけない朴性厚。
韓国発のデジタルコミックを韓国のスーパーアニメーターである朴さんが監督として手がける、作画的な見どころがとんでもなく多い作品です。
今までのお話でも大変見ごたえのある戦闘シーンが多くありました。
そのなかでも今回の第5話「ronde/hound」は、アニメーションが好きでアニメを見ている人なら語らずにはいられないとんでもない作画回でした。
『THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール』とは
©2020 Crunchy Onigiri, LLC
アニメ『THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール』PV
あらすじ
自称最強の高校生「ジン・モリ」。
彼の人生は、最強の高校生を決める大会、
「ゴッドオブハイスクール」に招待されることで一変する。
優勝すればどんな願いも叶えられるという…
それぞれの願いを胸に出場する強敵手たち。
闘いの果てに待ち受けるものとは?
ハンパない高校生たちのハチャメチャバトル開幕!!
スタッフ
原作:Yongje Park LINEマンガ連載
監督:朴 性厚『牙狼〈GARO〉-VANISHING LINE-』『呪術廻戦』
シリーズ構成:𠮷村清子『牙狼〈GARO〉-VANISHING LINE-』『GRANBLUEFANTASY The Animation Season 2』
キャラクターデザイン:秋田 学『賭ケグルイ』『神撃のバハムート GENESIS』『ユーリ!!! on ICE』
美術監督:西口早智子
色彩設計:忽那亜実
撮影監督:浅川茂輝
編集:相原 聡
音楽:桶狭間ありさ『呪術廻戦』
音響監督:小泉紀介
音響効果:中野勝博
音楽プロデューサー:小林健樹
OPテーマ:KSUKE「Contradiction (feat. Tyler Carter)」
EDテーマ:CIX「WIN」
アニメーション制作:MAPPA
企画プロデュース:SOLA ENTERTAINMENT
製作:Crunchyroll
キャスト
ジン・モリ:橘 龍丸
ハン・デイ:熊谷健太郎
ユ・ミラ:大橋彩香
パク・ムジン:浪川大輔
カン・マンソク:杉田智和
ペク・スンチョル:内田夕夜
マ・ミソン:甲斐田裕子
パク・イルピョ:内山昂輝
ジェガル・テク:津田健次郎
審判員O:甲斐田ゆき
審判員P:田野アサミ
審判員Q:浜田賢二
審判員R:小林親弘
実況T:関 智一
第5話「ronde/hound」
あらすじ
親友ウ・スンテの不治の病を治すため、容赦なくミラを試合で打ち倒すデイ。
モリは準決勝試合にてブラジリアン柔術の遣い手ビョン・ジェヒを圧倒的な強さで倒す。先の試合でミラのケガをした箇所を狙ったデイのやり方に憤りを感じるモリ。
スンテの容態が悪化し、自身の真の目的に突き進む決意を新たにするデイ。
それぞれの想いを秘め、いよいよモリとデイの決勝試合がはじまる。
スタッフ
脚本:𠮷村清子
絵コンテ・演出:朴性厚
総作画監督:秋田学
朴性厚さんについて
自分が朴さんに注目したのは『牙狼<GARO>-炎の刻印-』の18話。
レオンとアルフォンソの剣での戦闘シーンです。
ストーリー的にも非常に大切なシーンなのですが、けれん味を利かせまくった、見ていて気持ちの良い作画に一瞬で心を奪われました。
他にも『ONE PIECE FILM Z』や、『戦姫絶唱シンフォギアG』、
朴さんが監督を務めた『< GARO>-VANISHING LINE-』など全ての作品が一見の価値あり。
『ゴッド・オブ・ハイスクール』を見て、朴さんの作画に興味を持った方はぜひ過去作も見ていただければと思います。
ピックアップポイント
準決勝で病院送りにされたミラ
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大会の中で出会ったモリとデイとミラ。
軽口をたたきながらも仲が良さそうな3人でしたが、準決勝の戦いでデイは怪我をしていたミラを完膚なきまでに叩きのめし、ミラは病院送りにされます。
あまりに酷い戦い方をするデイに怒り心頭なモリでしたが、デイにはデイの事情があるようで…
モリ vs. デイ 序盤
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ついに始まった決勝戦、モリ vs. デイ。
序盤から目まぐるしく視点が切り替わり、戦闘のレベルが非常に高いことが伝わってきます。
さすがはソウル地区予選の決勝。
めちゃくちゃ珍しい構図だなあと感じたのは、攻撃を受ける側のデイの一人称視点。
このコンテを切る日本人のアニメーターはそういないでしょう。
腕の向こう側のモリの動きも激しく、なんとか攻撃を耐えしのぐデイの様子が描かれます。
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今度は倒れたデイに追撃をしようとするも、迎撃を受けるモリの一人称視点。
ただでさえ珍しい一人称視点の戦闘が交互に描かれるなんて…
一歩も譲らない二人の攻防から目が離せません。
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モリの放った"リニューアル・テコンドー三段蹴り"のカットは脚の軌道や眼、接触時の衝撃など一連の動きにしっかりとメリハリがつけられ、
その威力とモリの怒りが伝わってきます。
攻撃を受けて吹き飛ぶデイも、しっかりと慣性を感じる気持ちの良い吹き飛び方でした。
しかし負けるわけにはいかないデイ。
デイが戦う理由が裏で語られながら"四神の型"による反撃が始まります。
墨で描かれたような印象的なカットを挟みつつ、第一の型"玄武"、第二の型"朱雀"に続き第三の型"百虎"が炸裂。
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けれん味の効いたハイスピードなデンプシーロールからは、どうしても負けるわけにはいかないデイの決意が感じられます。
描かれるデイの過去
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不良として喧嘩に明け暮れた学生時代。
周りに自分の強さに従う人はいるものの、本当の友達はいない。
そんなデイが出会ったのが、人情にあついウ・スンテ。
強さだけでなく、本当の自分を見てくれるスンテはデイにとって唯一無二の親友でした。
ところが、スンテは不治の病にかかっており生きていられる時間は残り僅か。
"ソウル地区予選の準決勝・決勝を圧倒的な実力を見せて勝利すればその治療をしてくれる"
とパク・ムジンと約束していたのです。
だからデイは怪我をしているミラも叩きのめしたんだね…
スンテの死と闘う意味を失ったデイ
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ムジンが気を利かせ、スンテに先んじてナノマシン治療を施すも間に合わず。
スンテの訃報を聞いたデイは闘う意味を失い、ただひたすらにモリの攻撃を受け続けます。
そこに現れたのは退院したミラ。
スンテが死ぬ前に書き残した手紙をデイに渡します。
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手紙には、
自分自身のために命を懸けて戦ってくれるデイへの感謝と、
これからは自分のために生きてくれというメッセージが。
決意を新たにしたデイとモリとの戦闘は最終局面に突入します。
モリ vs. デイ 終盤
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全力でぶつかり合うデイとモリ。
二人の激しい攻防はステージを立方体の破片にします。
このブログでも何でも触れてきた立方体の破片ですが、これが見えたら
ここから作画凄いよ!
の合図。
視聴者にも緊張が走ります。
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闘いの次元が上がったことを表すように墨で描かれる戦闘シーン。
流れるような動きと、時に形をも無くすスピード感はまさにアニメーションの醍醐味。
何度でも見返したくなる非常に気持ちの良いカットです。
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そして今度は水彩画調へ。
服や身体の陰影が濃くなり、一挙手一投足の動きが見ごたえ抜群。
お互い攻撃を寸止めしながら戦闘を楽しむ様子に思わず涙してしまいます。
宙を舞いながらアクロバティックな攻撃を仕掛けるモリとしっかりと地上で攻撃を受け流すデイ。
立体的な戦闘シーンによって二人の戦術スタイルの違いがしっかりと描かれます。
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水彩画調のエフェクトがお見事。
青龍の力を宿した一撃がモリにヒット。
さすがに激しいこの試合も決着かと思いきや、
この技をヒントにモリのオリジナル技、
"蒼龍脚"が炸裂。
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さすが自称最強のモリ。
戦闘の中で進化していくかっこよさがこの戦闘作画だからこそ、より深く伝わってきます。
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ステージの一部を吹き飛ばすような凄まじい威力に思わずデイもダウン。
激しい二人の戦闘に終止符が打たれました。
というかとんでもない戦闘作画がほぼ30分丸々なんですがこのアニメいったいどうなっているのでしょうか。
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戦闘を通して育まれた3人の真の友情。
ソウル地区以外にも恐ろしい出場者がいるようですが、きっとこの3人なら勝ち上がってくれることでしょう。
アニメオモシロカッタデスネー
ED明けには毎週恒例、EDテーマを歌うCIXからの熱い応援コメント。
リーダーのBXからは、興奮冷めやらぬ様子で、
「アニメオモシロカッタデスネー」
のコメント。
ベ・ジニョンもそれに続き、
「オモシロイー」
と相槌を打ちます。
やはりEDテーマを歌うCIX、作品への思い入れも相当なものなのでしょう。
特に今回の第5話はソウル地区予選終了という区切りのお話でもあるので、感動もひとしお。
普段よりも熱のこもった感想からは『ゴッド・オブ・ハイスクール』への熱い想いが伝わってくるようです。
少し間をおいてヒョンソクからあふれ出る感情が漏れ出たように、
「エキサイティングデシタネ」
の一言。
朴性厚さんの全力作画回の素晴らしさを"エキサイティング"というわかりやすい一言でまとめており、普段アニメを見ていない視聴者への心遣いが感じられます。
アニメ制作側だけでなく、音楽面の方でも一丸となって作品に全力で取り組む姿勢が見受けられ、この作品をもっと応援しようと強く感じました。
ちなみに僕はOPテーマの方が好きです。
おわりに
このアニメーションを無料で見ていいのか?と疑問に思うほどのハイレベルすぎる作画回。
地区大会を終えた3人がこれから出会う、もっと強い敵。
一体どんな作画で描かれるのか今から楽しみです。
3人の関係性の進展にも期待しつつ、最終回まで目が離せません。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。もし記事が良かったなと思ったらSNSへのシェア、Twitterのフォロー等、ぜひともよろしくお願いいたします。
今後もアニメに関する記事を毎日投稿していきますので、ぜひご覧ください。
また次の記事で!