国の隠し事。
国を支える根本的な部分や、一般市民が当たり前に享受しているシステムが、
実は非人道的な成り立ちをしているというお話は見るたびワクワクします。
その隠し事に段々と近づいていっている、『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』。
サブタイトルの通り「核心」に迫りながら、戦闘の作画も素晴らしかった第9話について語っていきたいと思います。
『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』とは
TVアニメ『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』本PV|2020年7月放送開始
©大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
あらすじ
この「国」は、何かを隠している――。
"地下(ネザー)"での激戦を終え、シンラたちは「伝導者」の野望を知る。
その目的は、特殊な炎「アドラバースト」の使い手を集めて弐佰伍拾年前の大災害を再び起こし、世界を滅ぼすことだった。
自らもアドラバーストを持つシンラは、伝道者に追われる身ながら、その策略を潰すべく奔走を続ける。
新たなアドラバーストを持つ少女との出会い、
そして、ひた隠しにされてきた皇国の要たる天照<アマテラス>の大いなる秘密。
炎に狂わされ、炎に導かれし少年は、一歩ずつ、真実へと近づいていく。
スタッフ
原作:大久保篤
監督・シリーズ構成:南川達馬『劇場版FAIRY TAIL -DRAGON CRY-』『波よ聞いてくれ』
キャラクターデザイン:守岡英行『D.Gray-man』『さよなら絶望先生』『まりあ†ほりっく』
サブキャラクターデザイン:小堺能夫
総作画監督:守岡英行、小堺能夫、徳田夢之介
キーアニメーター:三輪和宏『東京喰種-トーキョーグール-』『GRANBLUE FANTASY The Animation』
メインアニメーター:大梶博之、松浦力、廣原寧人
色彩設計:佐藤直子
美術監督:高峯義人、宮里和誉
美術設定:天田俊貴
撮影監督:元木洋介
CGディレクター:高野慎也
VFX:大橋遼
編集:廣瀬清志
音響監督:明田川仁
音楽:末廣健一郎『Re:ゼロから始める異世界生活』『はたらく細胞』 『グランベルム』
音楽制作:DMM music
アニメーション制作:david production『ジョジョの奇妙な冒険』『キャプテン翼』『はたらく細胞』
製作:特殊消防隊動画広報課
キャスト
森羅日下部:梶原岳人
アーサー・ボイル:小林裕介
秋樽桜備:中井和哉
武久火縄:鈴村健一
茉希尾瀬:上條沙恵子
アイリス:M・A・O
環古達:悠木碧
ヴィクトル・リヒト:阪口大助
ヴァルカン・ジョゼフ:八代拓
リサ漁辺:朝井彩加
第9話「核心」
あらすじ
鬼の“焰ビト”テンペと激突するシンラたちだが、その守りの硬さに鎮魂ができずにいた。
一方、「御神体」内部に進むリヒトやアーサーは、ついに中心部へたどり着く。
神域へとたどり着いた彼らが目にしたモノとは──。
スタッフ
脚本:冨田頼子
絵コンテ・演出:愛敬亮太
作画監督:福島豊明、吉岡佳広、糸島雅彦、冨永一仁、藤本真由、しまだひであき
ピックアップポイント
神域で見つけた謎の数字の羅列
©大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
謎に包まれた「御神体」の内部へと進んでいくリヒト達一行。
そこに刻まれていたのは無数の数字の羅列。
アーサーはこの数字の羅列が"円周率"であることに気づきます。
まさかおバカ担当のアーサーから"円周率"なんて言葉が出てくるとは…
円卓の騎士だから円について調べていたアーサー。
円周率にたどり着いたのも納得。
しかし円周率が何なのか、円卓が何なのかさえ知らないという残念なオチもついてきました。
ちなみに、本当にこれが円周率なのか確認したところ、10万桁以内に該当する数字の並びは見つけられませんでした。
円周率 10万桁ってどれくらい | 学習能力の向上で認知症の予防・改善|千葉にある暗記力向上研究会
「泣くよゴーヤ兄さん」という語呂で推奨される覚え方も見つけられず、個人的な見解としてはこれは円周率じゃないと判断しています。
円周率じゃないとしたらこの数字の羅列は何なのか、非常に気になるところです。
着ぶくれするジャガーノート
©大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
環ちゃんをかばい、身体に風穴が空くジャガーノートこと第2特殊消防隊の武能登。
死んだかと思われましたが、穴が開いた部分には身体が無く、ノーダメージ。
真剣なバトルの最中でもしっかりと笑えるコメディ要素を入れてくるのが『炎炎ノ消防隊』の大きな魅力です。
天照<アマテラス>の動力源
©大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
生命の鼓動を感じる神域でリヒト達が見つけたのは八本の柱と、カギのような形をした白羽の矢。
リヒトはこの二つから「生贄」という単語を連想します。
アドラの力で動いている御神体と、皇国を支える天照<アマテラス>。
国の根幹たる天照<アマテラス>は、アドラバーストを持つ第三世代能力者たちの生贄の上で成り立っている。
皇国が隠している"何か"にまた一歩近づき、伝導者たちの行動原理にも繋がる大切な情報にワクワクが止まりません。
話はそれますが、"白羽の矢"って代表として選ばれるみたいなポジティブなニュアンスのみの単語だと思っていたんですが、語源は生贄の選出に関わるものだったんですね。
きっと他の作品でも"白羽の矢"を生贄の選出のために使ったお話はあったと思うんですが、今まで意識していなかった語源なので全く考えていませんでした。
今後はちょっと使われ方を意識しながら他作品にも触れていきたいです。
オグン vs. テンペ
©大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
炎の帯を体に巻き付けることで発動する「FLAMY INK」。
強制的に身体能力を高め、一時的にバーンズ大隊長並みの火力を出せる必殺技です。
基本的に作画がずっと素晴らしい『炎炎ノ消防隊』ですが、今回のオグンの戦闘はより一層力が入っています。
『ジョジョの奇妙な冒険』を制作したdavid productionならではの「DAM DAM」ラッシュや、『ドラゴンボール』を彷彿とさせる、空間を大きく使った立体的な戦闘。
海外のファンもきっとこれには大喜びでしょう。
©大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
そしてやっぱりエフェクトが素晴らしい『炎炎ノ消防隊』。
一番手前のピントを外している煙から手前でチラつく炎、土色の煙、その奥の白い煙に、一番奥の炎の煙。
奥行と威力、勢い、熱、全てが画面から伝わってくる見ていて気持ち良い作画です。
©大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
特徴的なWi-Fiパンチ。
ここのエフェクトはCGかと思いますが、ベクトルと反作用を凄い感じるわかりやすい表現でちょっとニヤっとしちゃいますね。
文章と画像では語りきれない素晴らしい戦闘シーンなので、ぜひその目でご覧になってみてください。
今期の作画アニメ枠は『炎炎ノ消防隊 弐ノ章』と『THE GOD OF HIGH SCHOOLゴッド・オブ・ハイスクール』と『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld』の激しい三つ巴となっています。
呼び掛けに応える黒の女
©大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
御神体を動かしているアドラバースト使いの女性、通称黒の女。
森羅とスコップの必死の呼びかけについに応えます。
しかし彼女は御神体を動かすだけで精一杯。
森羅にアドラの加護を与えられたとしてもたった1秒のみ。
その言葉を聴いて森羅は不敵に笑います。
「1秒で十分です。」
本当に悪魔の笑顔の設定良いですよね。
この1カットでも森羅の自信と、その裏に少しあるであろう恐怖心、武者震いのような様々な気持ちが伝わってきます。
エンドクレジット
©大久保篤・講談社/特殊消防隊動画広報課
Twitterは一通り検索しましたが、担当カットがわかる情報は見つけられず。
キーアニメーターの三輪さん、メインアニメーターの大梶さん、廣原さんは原画でクレジットされていますね。
地面に打ち付けられるところとかは三輪さんっぽいかなと思いますが、どうなのでしょうか。
おわりに
一歩一歩秘密に近づいていくリヒト達と、森羅達の熱い戦闘シーン。
見所しかなくて30分があっという間です。
そして、1秒だけ受けられるアドラの加護という引きも、来週のお話への期待感を高めてくれます。
次回はもっとすごい作画が見られるのかもしれません。
作画めっちゃ良かった!
猫又の環ちゃん可愛かった!
など意見や感想があればコメントしていただけると嬉しいです。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。もし記事が良かったなと思ったらSNSへのシェア、Twitterのフォロー等、ぜひともよろしくお願いいたします。
今後もアニメに関する記事を毎日投稿していきますので、ぜひご覧ください。
また次の記事で!