『戦翼のシグルドリーヴァ』。
2020年秋より始まった、豪華スタッフによるオリジナルアニメーションです。
藤真拓哉さんがキャラクター原案を務める可愛らしい女の子が、鈴木貴昭さんが設定考証をした兵器に乗り、長月達平さんの描く楽しげでありながら戦死にもついて描くハードなストーリーを楽しむことができます。
今回はお風呂シーンの作画が素晴らしく、パロディネタもあり、ストーリーの根幹にかかわるであろう園香の過去にも触れた第5話「館山基地合流遊撃隊!」について語っていきたいと思います。
『戦翼のシグルドリーヴァ』とは
あらすじ
――突如、地球上に現れ、あらゆる生命の脅威となった『ピラー』。
打つ手もなく追い込まれていく人類に手を差し伸べたのは、
自らを『オーディン』と名乗る神の存在だった。
オーディンはピラーに対抗する術として、戦乙女『ワルキューレ』と、
彼女たちの翼となる英霊機を人類に授け、反撃を宣言した。それから数年――人類とピラーとの戦いが続く空、
戦翼を纏った戦乙女たちが、
そんな戦乙女たちを支える男たちが、
世界を救うために命懸けの空を翔けている。ここ日本も例外ではない。
霊峰富士にそびえし巨大なピラーと対峙する、3人の戦乙女。
いずれも腕は確かだが、揃いも揃って問題児ばかり。
そこに、欧州から訳アリのエースパイロットがやって来ることになり……。
「さあ、反撃の時だ、人類。
来るべき決戦の日――ラグナロクの時は近い」
スタッフ
原作:戦翼倶楽部
監督:徳田大貴『アクセル・ワールド』『七つの大罪 The Seven deadly sins』『グランクレスト戦記』
シリーズ構成・脚本:長月達平『Re:ゼロから始める異世界生活』
世界観設定・設定考証:鈴木貴昭『ストライクウィッチーズ』『ガールズ&パンツァー』『ハイスクール・フリート』
キャラクター原案:藤真拓哉『ヴァイス・サヴァイヴ』『魔法少女リリカルなのはViVid』『バミューダトライアングル 〜カラフル・パストラーレ〜』
キャラクターデザイン:横田拓己『三ツ星カラーズ』『波よ聞いてくれ』『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』
サブキャラクターデザイン:水谷雄一郎
プロップ・メカニックチーフ:江間一隆
メインアニメーター:鳥居貴史、太田慎之介
ピラーデザイン:安達洋介
デザインワークス:うみのみず
美術監督:渡辺幸浩、若林里紗
美術設定:松本浩樹
色彩設計:佐野ひとみ
CG監督:萩田直樹
3DCGプロデューサー:田村和也
撮影監督:関谷能弘
編集:重村建吾
音響監督:岩浪美和
音楽:小森茂生、百石元『いつか天魔の黒ウサギ』『けいおん!』
制作:A-1 Pictures
製作:909整備補給隊
キャスト
クラウディア・ブラフォード:山村響
六車・宮古:稗田寧々
駒込・アズズ:M・A・O
渡来・園香:菊池紗矢香
天塚・弥生:井上麻里奈
里見・一郎:平田広明
本庄・美智:堀江由衣
和浦・野乃:日高里菜
御厨・小町:上坂すみれ
ロン毛:中村悠一
金髪:杉田智和
グラサン:マフィア梶田
第5話「館山基地合流遊撃隊!」
あらすじ
激戦区にばかり配属されている歴戦のワルキューレ、天塚・弥生。
そんな彼女が館山基地に来た理由は、秘密裏に計画されていたある作戦のためだった。
人類の一大反抗作戦、《富士プライマリー・ピラー》攻略――日本の稼働全戦力を投入するという途方もないプランに驚くアズズとクラウは、大神オーディンの真意を問うべく、直談判に臨む。
一方、弥生の顔を見て以降、園香の様子がおかしくなっていて……。「今更なんでなの、お姉ちゃん…」
スタッフ
脚本:長月達平、鈴木貴昭
絵コンテ:大畑清隆
演出:井上圭介
作画監督:橋口隼人、野間総司、石川洋一
総作画監督:矢向宏志
ピックアップポイント
天塚・弥生登場
前回の第4話・チンアナゴピラーの撃破作戦で活躍した天塚・弥生が宮古達の前に登場。
個性の強すぎるシールド隊3人を連れており、館山基地のシールド隊3人と対抗意識を燃やすのでした。
神風呂作画
今回記事を書いたのは、このお風呂シーンのためと言っても過言ではありません。
担当は坂田理さん。
ライオンの口から出るお湯の段階で既に作画の良さを感じさせるほどですが、ここのアズズの髪揺れとクラウの髪と乳揺れ。
特にクラウの方は、一瞬作画ではないんじゃないかと疑うほどに弾力が伝わってくる素晴らしい揺れです。
戦翼のシグルドリーヴァ 5話
— 坂田理 (@osamu_sakata) October 31, 2020
Aパート冒頭からお風呂のシーンの途中まで原画で参加させていただきました。お世話をかけました。
張り紙の文字をそのまま使っていただけてよかったです。
アズズが鼻をズッとする表情が可愛くなるよう頑張ったつもりです。#シグルリ
アズズにあしらわれて、口を浴槽に付けるまで沈む宮古の動きも非常にコミカル。
口の形を変えながら左右に揺れつつ沈んでいく姿は短いカットですが、宮古の元気っ娘っぷりが伝わってきます。
アズズの頭頂部越しにクラウを描く独特な構図。
アズズはつむじまで可愛いですね。
お風呂の湿気でまとまったクラウの髪の質感が良く出ており、気持ち良く揺らしてくれます。
喋りながら足の指をグーパーするアズズ。
動かさなくても画面としては成立すると思うところでも、しっかりと描くのは作品への愛を感じますね。
指を開いた時に下腿三頭筋のラインが出るのも好きなポイント。
坂田さんこだわりのアズズ鼻すすりカット。
天塚達が来たことに対してあまり良く思っていない、アズズの意地っ張りな気持ちが良く伝わってきます。
お風呂の中から思いっきり挙手し、水を散らす宮古。
この後の手の動きも併せて、本当に元気だなあと実感。
二の腕から腋にかけてのラインも美しいです。
お風呂の中に入ってきた誰かを確認するために振り返るクラウ。
振り返った勢いに胸がついてくる慣性が良く表れています。
乳首を隠しつつ、髪の毛の束感がしっかり感じられるのもGood。
画像で見ても、ここめちゃくちゃ作画が良さそうだなあとわかるカット。
天塚の引き締まった身体に揺れる影が、絶妙な肉感とこれまでの戦闘での様々な経験を物語っているようです。
天塚からの質問に対し、そわそわしながら答えるクラウ。
顔を映さずともしきりに脚を動かして、落ち着かない雰囲気が見事に演出されています。
山村響さんの絶妙な声色も素晴らしい。
宮古の隣に入り、同じく足の指をグーパーする天塚。
二人の仲の良さが伺えるカットです。
ちなみにここはCGだと思います。
同じ足先描写でも作画とCGを使い分けているのは面白い。
後のシーンは坂田さんではないと思うので割愛しますが、天塚が大反抗作戦、《富士プライマリー・ピラー》のために館山基地に来たこと、計画にオーディンが大きくかかわっていることを知り、アズズとクラウはオーディンの元へ直談判に向かいます。
フリズスキャルヴでゲームをしながら会話
『ストⅡ』のリュウ vs. バイソン。
名前のTAKEUCHIはPS4パッドの竹内ジョン選手モチーフでしょうか。
こちらはサガット vs. バルログ。
名前のUMEHARAは言うまでもなく梅原大吾選手でしょう。
ガイル vs. ベガ。
名前のMATSUKIの元ネタはわかりませんでした。
どのシーンもステージにまでしっかりこだわっています。
普通に見ていると画面に気を取られて会話内容が一切頭に入ってきませんが、主な会話内容は以下の通り。
・ピラーの休眠期を狙っての作戦であること
・この作戦には日本の全戦力が投入されること
・アズズにはワルキューレよりももっと適した場所があること
・「オルトリンデ」の名を持つネームドワルキューレである沖田・桜が戦死したことでクラウが派遣されたということ
まだまだオーディンが何を考えているのか、その全容はわかりません。
アブラボウズを食べるクラウ、様子がおかしい園香
作戦前の束の間の食事。
クラウは天塚のすすめでアブラボウズを食べることに。
このアブラボウズという魚は全身トロと言われているほど、肉に脂が乗っている深海魚。
食堂での表記の通り、釣れるのは中々珍しい魚のようです。
トロは200gあたり688kcalで、PFCはタンパク質 40.2g、脂質 55g、炭水化物 0.2gとなっています。
圧倒的な脂質の量。
食べ過ぎには注意するよう、アブラボウズの紹介記事ほぼ全てに書いてありました。
アブラボウズ丸々一匹と、その後園香が残した海鮮丼まで食べているクラウの胃袋が恐ろしい。
一方で天塚に対し冷たい態度を取る園香。
司令官室に入り、昔の写真を見て、
「今更なんでなの、お姉ちゃん…」
とつぶやいていました。
写真を見てわかる通り、司令官、天塚、園香は以前同じ舞台に所属。
そして司令官の隣の女性が、先ほどオーディンが戦死したと言っていたネームドワルキューレ、沖田・桜です。
一体この部隊に何があったのでしょうか。
今後も語られる話ではあると思いますが、ライトノベル『戦翼のシグルドリーヴァ Sakura』にて詳しく描かれているようです。
予測通り休眠期に入るピラー
予測されていた時間の通り、休眠期に入るピラー。
これは同時に、大反抗作戦開始の狼煙でもあります。
自らのことを"戦神"、そして"ラグナロクの時は近い"と声高に叫ぶオーディン。
元来のラグナロクでは魔狼フェンリルに飲み込まれる運命で終わるオーディンの名前を持つ彼は一体何を企んでいるのか。
全く持って良い予感がしません。
配信情報
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