『魔進戦隊キラメイジャー』。
『スーパー戦隊シリーズ』の第44作目にあたる作品です。
シリーズ全体の半分すら見ていない自分が言うのもなんですが、今まで見た作品の中で一番好きなんじゃないかと思うほど、大好きな作品です。
『魔進戦隊キラメイジャー』も、もう中盤戦。
ということで今回は、完成度の高さと感動のストーリーが非常に印象的だった、
第31話「おもちゃ」について語っていきたいと思います。
『魔進戦隊キラメイジャー』とは
あらすじ
うつくしい宝石の国"クリスタリア"が、闇の帝国"ヨドンヘイム"に侵略された。
クリスタリアの王女は、ふしぎなパワーを秘めた5つの宝石"キラメイストーン"とともに地球へ。
キラメイストーンと共鳴し、かがやく精神"キラメンタル"をもつ5人の戦士をさがす。
ヨドン軍が、地球への侵略をはじめるなか、
ついに5人の戦士がそろった!
人がかがやくとき、そこに奇跡が生まれる…
かがやき、それは未来をかえる戦士の証!
魔進戦隊キラメイジャー!
世界を闇にそめようとするヨドン軍から、ひとびとの笑顔を、希望を、かがやきを守れ!
スタッフ
原作:八手三郎
連載:テレビマガジン、てれびくん
プロデューサー:井上千尋、島川博篤、塚田英明、望月卓、矢田晃一、深田明宏
脚本:荒川稔久、下亜友美、三条陸、井上テテ、金子香緒里、横手美智子
音楽:松本淳一『魔法使いの嫁』『プランダラ』
アクション監督:福沢博文
特撮監督:佛田洋
監督:山口恭平、坂本浩一、渡辺勝也、竹本昇、加藤弘之、田口清隆
撮影:松村文雄、相葉実、大沢信吾
録音:伝田直樹、関根光晶、中山寿範
照明:堀直之、本田純一、柴田守、稲嶺司、林大樹
編集:若松広大
美術:岡村匡一
助監督:塩川純平、茶谷和行
医療監修:岡野佳子、小泉信達
看護指導:石田喜代美
絵コンテ:伊藤康洋、田中浩二
原稿担当:佐々木智章
タワーデザイン:田嶋秀樹(石森プロ)
キャラクターデザイン:K-SuKe
イラスト:渋谷亮介
AP:瀧島南美、磯田ゆう
視覚効果:沖満
VFXスーパーバイザー:山本達也
制作:テレビ朝日、東映、東映エージエンシー
キャスト
熱田充瑠 / キラメイレッド(声):小宮璃央
射水為朝 / キラメイイエロー(声):木原瑠生
速見瀬奈 / キラメイグリーン(声):新條由芽
押切時雨 / キラメイブルー(声):水石亜飛夢
大治小夜 / キラメイピンク(声):工藤美桜
クリスタリア宝路 / キラメイシルバー(声):庄司浩平
博多南無鈴:古坂大魔王
ヨドンナ:桃月なしこ
第31話「おもちゃ」
あらすじ
邪面師が出現するが、あっという間に倒せる相手で、キラメイジャーは拍子抜け。
すぐに邪面獣ピンチインアウトダガメスが出現するが、4人は仕事に戻ったため、充瑠(小宮璃央)と宝路(庄司浩平)の2人だけで応戦することに。
2人はキラメイジンとギガントドリラーで一気に片をつけようとするが、モノのサイズを自在に変えてしまう邪面獣ピンチインアウトダガメスの光線を浴びてミニミニサイズになってしまう。
小学生の龍生(高須敦斗)に拾われた魔進たちは、おもちゃのフリをしてやり過ごすことに。
龍生は魔進たちを“科学特捜スーパー警備隊メカ”と名付け、ごっこ遊びを始める。
遊び疲れた龍生が眠ったところで魔進たちは逃げ出そうとするが、充瑠が引き止める。
遊んでいる時の龍生は楽しそうだったが、母親・七緒(陽月華)と一緒にいる時の笑顔がキラキラしていないことが気になっていたのだ。
充瑠がおもちゃのロボとして話を聞いてみると、龍生は、一人で留守番するのはさみしいが、仕事を頑張っている母を安心させるため作り笑顔を見せていたことがわかる。
充瑠は、大切なものを守りたい時は我慢しなくてもいいと、龍生に教える。
再び邪面獣ピンチインアウトダガメスが出現。
充瑠は、地球をピンチから救うために行かなければと龍生に告げる。
ところが、帰宅した母親に魔進たちが見つかってしまう。
龍生が勝手にどこかからおもちゃを持ってきたと思い込んだ母親は魔進たちを取り上げようとするが、龍生に母親にはっきり言いたいことを言い、充瑠と魔進たちを戦いに向かわせる。
元に戻った魔進たちは、魔進オラディンを呼びグレイトフルフェニックスとなり、邪面獣ピンチインアウトダガメスを撃破する。
母親に本音を打ち明けた龍生のキラキラした笑顔を見て、充瑠は喜んだのだった。
実は『スーパー戦隊シリーズ』、『仮面ライダーシリーズ』の公式HPで各話のあらすじを見るのは今回が初めてだったんですが、あらすじどころかストーリー全部書いてくれてるんですね。
非常にお子さんにも優しい。
アニメの場合、普段は何が起きたか事実ベースも交えながら書いていますが、今回は時系列にはしますが感想重視で書いていこうと思います。
スタッフ
脚本:荒川稔久
監督:加藤弘之
ピックアップポイント
開幕舌出しヨドンナ様
充瑠と宝路が2人で戦ってるところを見ながら、オープニングが流れるより早く舌を出してくれるヨドンナ様。
最近はヨドンナ様が映るたびに、
舌出してくれないかなあ…
とソワソワしているので、いきなり舌を出してくれだけで歓喜の舞を踊りました。
別に舌フェチということもないのですが、首を傾けつつ目を見開いて舌を出すこの表情全部が大好きです。
自分で鏡の前でやっても気持ち悪いオタクが映るだけなので、この表情をしていても美人なのは桃月なしこさんの顔立ちの美しさをひしひしと感じます。
子供の頃に見ていたら絶対性癖が歪んでいましたね。
清純派の小夜さん、元気いっぱいの瀬奈ちゃん、ザ・悪役のヨドンナ様とみんなお美しいので見ているだけで幸せな気持ちになります。
ミニミニサイズの表現
ピンチインアウトダガメスの光線を浴びてミニミニサイズになってしまう充瑠たち。
スマホを画面で拡大するために指2本を縮めるようにする動作を"ピンチイン"、広げるようにする動作を"ピンチアウト"と呼び、そこから来ているネーミングですね。
スマホが普及していない時代では絶対にわからない単語だし、もし今後スマホ文化が廃れてもきっとわからない単語になるであろう、今だからこそわかる、大人はちょっとニヤっとしてしまう素晴らしい名前です。
周りに生い茂る草を見てジャングルまで飛ばされてしまったと思いきや、出現した猫怪獣。
猫好きにはたまらないアングルですが、微妙に顔が可愛くないのが良いですね。
いつもライオンにつけるようなSEもついて、絵面とのギャップがたまりません。
その後、大きい空き缶を見つけて自分たちが小さくなっていることに気付く一行。
今充瑠たちがどういう状態に置かれているのか、非常にわかりやすく簡潔に、そして面白く表現されており、大人も子供も楽しめる素晴らしい導入部になっています。
魔進たちで遊び始める龍生くん
落ちている魔進たちを見つけ、家に持って帰って遊び始める龍生くん。
しっかりと袋に入れて、家につくとちゃんとタオルで拭いてあげる真面目で優しい性格が見て取れます。
それでも袋の中で揉みくちゃになっている描写は非常に微笑ましい。
龍生くんは魔進たちを“科学特捜スーパー警備隊メカ”と名付け、遊び始めます。
"科学特捜"と言えば『ウルトラマン』。
"スーパー警備隊メカ"は『スーパー戦隊シリーズ』っぽい。
色々な名前が複合した適当な名前を付けるのは、自分も子供の頃にやったことあるなあと思い出し、非常に懐かしく感じました。
障害物も家庭にありそうなリアリティがあるものを使っていて、非常に親近感がわきます。
魔進ジェッタが飛び出すものの勢いよく墜落。
龍生くんが結構思いっきり振りかぶって墜落させたので思わず笑ってしまいました。
ソファとクッションの間に落とす優しさを見せていますが、ジェッタのモノローグも相まっておもちゃ側にとってはたまったもんじゃないなという面白さが。
魔進ヘリコは風に煽られ、ゴミ箱の中に墜落。
しっかりと家にある扇風機の設定を生かした、素晴らしい戦闘考証です。
子供の頃って大筋は適当でも細部に異様なこだわりをみせることがありますよね。
こちらもゴミ箱に投げ入れるのではなく、底にしっかりと置く優しさが感じられました。
ペットボトルで作った塔の一番上にいる人を助けるというミッションで始まった一人遊びでしたが、全ての魔進が行動不能になってゲームオーバー。
そしてこの喜びようである。
これぞまさに子供特有の大筋の適当さ。
主人公側がピンチに立たされた方が嬉しいのが子供心というものです。
一人で遊ぶのが大好きだった自分も、昔はこんな風に遊んでいたのかなあとノスタルジックな気持ちになります。
魔進たちが変形することに気付き、合体させていく龍生くん。
自分でガシャーンシャキーンとSEを口にしているのが非常に可愛いし、あるあるだなあと強く共感しました。
その一方で全く共感できないのに面白い部分。
一切無駄のない完璧な手順で組み立てている…
組み立て方がわからなくて苦戦したらそれはそれで面白いですが、初見の魔進たちをあっという間にキラメイジンにする様子も非常にシュールで、思わず笑ってしまった人も多いはず。
キラキラする龍生くんを見て満面の笑みを浮かべる充瑠
小宮璃央さんの屈託のないこの笑顔。
本当にキラメイレッドとしてこれ以上の人材はいないなあと思い知らされます。
人が楽しそうにしているところを見て、これだけキラキラした笑顔になれるのはまさに才能。
特に充瑠というキャラクターは子供心の象徴。
キラキラしている人が好きという気持ちと龍生くんへの共感、どちらもこの笑顔に内包されているなあと感じました。
喋って相談に乗るキラメイジン
お母さんに迷惑をかけないよう、良い子でいようとする龍生くんに対し、素直な気持ちを伝えるべきだとアドバイスする充瑠。
おもちゃが喋りかけてくれるだけで嬉しいのに、自分の一番の悩みを聞いてくれるなんて子供にとってこんなに嬉しいことはないでしょう。
変形から合体、そして実際には喋らないとはわかっていても、こんなシーン見せられたら思わずキラメイジンを欲しくなってしまうはず。
ストーリーとして素晴らしいのはもちろん、最高の販売促進回です。
振り向き舌出しヨドンナ様
充瑠たちを探すキラメイジャーとばったり遭遇するヨドンナ様。
なんと今回2度目の舌出し!
呼び止められて振り向きながらの一発は攻撃力抜群の不意打ちでした。
普段舌を出すときはもっと悪い顔をしていますが、今回は表情は控えめ。
素直にとんでもなく可愛いです。
第31話は健全な子供の龍生くんと悪いヨドンナ様のコントラストが非常に際立っていました。
こちらも満面の笑みを見せる博多南無鈴
キラメイジャーをサポートする役目の博多南無鈴。
演じるのは古坂大魔王さん。
割と初期の頃は、あまり自分を出さないようにしているというか、緊張しているというか、そういう雰囲気を感じていましたが、ここ最近は本当に楽しそうに演技しているなあと感じます。
お話も中盤になり、『魔進戦隊キラメイジャー』の現場自体の雰囲気が非常に良いんだろうなということがこういう節々から伝わってきて、余計に作品全体が好きになりますね。
舌にちょっと違和感を感じるのはヨドンナ様を意識しているからなのかもしれません。
本当の気持ちを伝える龍生くん
「僕、本当は一人でお留守番するの寂しい。」
「本当はお仕事行く前にお母さんにぎゅーってして欲しい、そしたら我慢できるから。」
夕日と大きなキラメイジン、ギガントドリラーをバックに、お母さんにちゃんと甘えられている龍生くん。
キラメイジンたちが小さくなってしまう展開だったからこそ、この構図は非常にエモーショナル。
まさに最初から最後まで完成された30分でした。
視聴者のお母さん方も、忙しい日々の中で忘れがちな子供の声を聴くということを再度意識したことでしょう。
子供だって、我慢しないでワガママを言っていいんです。
自分も母子家庭とは少し異なりますが複雑な家庭環境で育ったので、子供の頃から言いたいことを言わないようにしていたことが結構多かったと思います。
昔の自分を思い出しつつも、もし自分に子供が出来たら子供の意見は最大限尊重してあげようと強く思いました。
配信情報
TELASAにて好評配信中です。
おわりに
こういった記事を書くと改めて『魔進戦隊キラメイジャー』が大好きだなあと実感します。
新型コロナウイルスの影響もあり、未曾有の事態の中、子供たちに楽しんでもらえるよう全力なこの作品を最後まで応援したいと思います。
推しのヨドンナ様がどんな結末を迎えるのかも非常に楽しみで、今からワクワクが止まりません。
水瀬いのりさんの実写が出るのか楽しみ!
ヨドンナ様の舌出しがもっと見たい!
など意見や感想があればコメントしていただけると嬉しいです。
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今後もアニメに関する記事を毎日投稿していきますので、ぜひご覧ください。
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