結婚。
今の日本では通常通るべき儀礼とされており、一般にはすると幸福になると思われている行為です。
実際のところ自分は、自分の時間が何よりも大切なので結婚したいと思ったことは一度もないのですが、そんな自分でも心が揺れ動くときがあります。
そんな揺れ動くときの1つがこの作品、『トニカクカワイイ』。
ということで今回は、新婚夫婦のイチャイチャラブコメストーリーを描く本作について語っていきたいと思います。
『トニカクカワイイ』とは
あらすじ
『ハヤテのごとく!』の畑健二郎による
愛と幸せの夫婦コメディーがついにアニメ化!!謎の美少女・司に運命の一目惚れをした少年・由崎星空(ナサ)。
ナサの決死の告白に、
彼女の返事は「結婚してくれたら、付き合ってあげる」!?ナサと司の愛に満ち溢れた、カワイイ&尊い新婚生活が始まる!!
スタッフ
原作:畑健二郎(小学館「週刊少年サンデー」連載中)
監督:博史池畠『ロボットガールズZ』『AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-』『キラッとプリ☆チャン』
シリーズ構成:兵頭一歩『タクティカルロア』『ReLIFE』『キラッとプリ☆チャン』
キャラクターデザイン:佐々木政勝『咲-Saki-』『Aチャンネル』『ぼくたちは勉強ができない』
プロップデザイン:岩畑剛一
色彩設計:歌川律子
美術監督・美術設定:渋谷幸弘
美術設定:益田賢治
撮影監督:大島由貴
3DCGディレクター:大見有正
特殊効果:福田直征
編集:関 一彦
音響監督:本山 哲
音楽:エンドウ.
アニメーション制作:Seven Arcs『アルテ』
製作:トニカクカワイイ製作委員会
キャスト
由崎 司:鬼頭明里
由崎星空:榎木淳弥
有栖川 要:芹澤 優
有栖川 綾:上坂すみれ
鍵ノ寺千歳:小原好美
ピックアップポイント
ありそうでなかった新婚イチャイチャラブストーリー
本作について紹介するとしたら、新婚イチャイチャラブストーリーと言うしかありません。
出会って一目惚れし、結婚した二人がお互いのことを想いながら、イチャイチャイチャイチャする幸せな物語です。
結婚・同棲しなければわからない女の子の秘密や、結婚指輪と婚約指輪、両親への結婚報告、新婚旅行などなど、様々な新婚生活あるあるが描かれます。
自分も含め同棲・結婚をしたことがないほとんどのオタクにとっては、どんな剣と魔法の世界よりもファンタジー。
知らないこともたくさん知ることができ、新婚生活のドキドキ感も味わうことが出来ました。
既婚者から見たら、もしかすると全く違う内容に見えるのかもしれません。
そしてさらに勉強になるのが、この二人の性格。
結婚相手がこんな人だったら嬉しいなと素直に思える人間性が詰まっています。
全てを許す寛大な心、初心な反応や満面の笑顔など、見ているだけでこっちが幸せになること間違いなし。
自分も主人公のナサ君のように、優しい心を持ちながらも頼れる存在、それでいてどこか鈍感、そんな男の人になりたいなと思いました。
ハイコンテクストで面白いギャグと魅力的な登場人物
なんとこの画像、アニメのキャプチャー画像なんです。
作中に登場する格ゲーとして、本物の「ストリートファイターV」の映像が使われました。
オタクにしかわからないマニアックなネタが大好きな畑健二郎先生の原作を、『それが声優!』や『AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-』で知られる博史池畠監督と兵頭一歩さんが手掛けるのですから、そういった方向性になるのは必至。
元ネタがギリギリわかるレベルの攻めたギャグが随所に散りばめられており、イチャイチャラブコメに非常に良いスパイスとなっていました。
基本は主人公・ナサとメインヒロイン・司の二人だけで物語が進行していきますが、他の登場人物も良い感じにストーリーを盛り上げてくれます。
特に自分がおススメしたいのは、画像右側の金髪ツンデレガール・千歳。
自分の一番好きな声優である小原好美さんが演じているということもありますが、キレのあるツッコミ、司の冗談を真に受けてしまう可愛さ、ナサと司の関係性をより進展させるツンデレぶりと、物語には欠かせない女の子。
主人公もメインヒロインもそれ以外の全てのキャラクターも、
"トニカクカワイイ"んです。
オープニングテーマ「恋のうた(feat.由崎司)」/ Yunomi
作詞・作曲・編曲をYunomiさんが担当しており、フィーチャリングアーティストとして由崎司(鬼頭明里)が歌唱を担当しています。
アニソン界に革命を起こした1曲。
和テイストなゆったりとした曲調から、テンポの速いEDMに変わっていく常識破りな構成は初めて聴いた時ものすごく驚いたのを覚えています。
EDMと、感情の起伏が大きすぎない司というキャラクターの相性も抜群。
OP映像も、この特徴的な楽曲の魅力を最大限に生かす、何回でも見たくなる素晴らしい内容に仕上がっています。
千年前の灯火に伸ばした二本の指が
千年後もずっと向こうで輝いているといいな
「信じてもいい」そう聴こえた
まんまるな月、仰いだ
照らしてた、いつの世も
そうかこの気持ちが恋だ
出典: 「恋のうた(feat.由崎司)」/ Yunomi
「月が綺麗ですね」という言葉を彷彿とさせるような詩的な歌詞でありながら、語尾の母音が"ia"で統一されており、気持ち良く韻が踏まれています。
何回でも聴いていたくなる不思議な心地よさは、こういう細かい仕掛けから生まれているのでしょう。
アニメは見なくても、このオープニングテーマだけは聞いて欲しい、そんな中毒性がある一曲です。
エンディングテーマ「月と星空」/ カノエラナ
歌唱はカノエラナさん、
作詞・作曲・編曲は本作で劇伴も務めており、GEEKSとしても知られるエンドウ.さんが担当しています。
変化球過ぎるオープニングテーマとは正反対に、ド直球なラブソング。
甘ったるすぎて良い意味で糖尿病になりそうな、本作にぴったりな1曲です。
この曲を聴くまでカノエラナさんのことを存じ上げなかったのですが、非常に魅力的な歌声だなと感じました。
歌詞とエンディング映像のマッチング度合いも非常に高く、エンディングを見るだけでお腹いっぱいなぐらいイチャイチャ感が感じられます。
ふたり手をつないで
歩く日々の中 なんどでも
キミに恋して キミを愛して
もっと増えてく思い出
カワイイキミのしぐさに
思わず赤くなって見上げた
やさしく輝く 月と星空
出典:「月と星空」/ カノエラナ
自分自身はほぼ恋愛をしたいという欲求が無いのですが、それでもちょっと歌詞が良すぎて恋愛に憧れてしまうレベル。
一般的な感性を持っている人なら、この作品を見て、このエンディングテーマで余韻を感じたら恋愛したくなること間違いなしな、甘々な一曲です。
配信情報
各種見放題サービスにて絶賛配信中です。