全世界閲覧数45億人突破。
超人気ウェブコミックである本作が最終回を迎えました。
放送前から駅で広告を見かけていたり、かなり期待の高かった作品ですが、その期待のハードルを大きく超える素晴らしい作品でした。
今回はそんな『神之塔-Tower of God-』について語っていきたいと思います。
『神之塔-Tower of God-』とは
©Tower of God Animation Partners
『神之塔 -Tower of God』キャラクターボイス入り 公式PV
あらすじ
塔を登れば、全てが手に入る。
塔の頂上にはこの世のすべてがあり、
この世界を手に入れる……神になれる。
これは、ただ星空を見たくて塔を登る少女・ラヘルと、
そんな彼女がいれば何もいらない少年・夜の、始まりと終わりの物語。
スタッフ
原作:『神之塔』SIU / LINEマンガ
監督:佐野 隆史『トランスフォーマー スーパーリンク』『戦国BASARA Judge End』
副監督:花井 宏和『されど罪人は竜と踊る』
シリーズ構成:吉田 恵里香
キャラクターデザイン:工藤 昌史、谷野 美穂『ハヤテのごとく! CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU』『レーカン!』『サンリオ男子』
プロップデザイン:益田 賢治
クリーチャーデザイン:鈴木 政彦『十二大戦』『オーバーロードⅡ』『INFINITE DENDROGRAM』
美術監督:清水 啓一朗
色彩設計:橋本 賢
3DCGディレクター:高野 怜大
特殊効果監修:谷口 久美子
撮影監督:野口 龍生
編集:新居 和弘
音響監督:山口 貴之
音響効果:今野 康之、安藤 由衣
音楽:Kevin Penkin『ノルン+ノネット』『メイドインアビス』『盾の勇者の成り上がり』
音楽プロデューサー:飯島 弘光
音楽制作:IRMA LA DOUCE
アニメーション制作:テレコム・アニメーションフィルム
製作・著作:神之塔アニメーションパートナーズ
キャスト
夜:市川 太一
ラヘル:早見 沙織
クン・アゲロ・アグネス:岡本 信彦
ラーク・レクレイシャー:三宅 健太
ユリ・ザハード:本多 真梨子
エヴァン・エドロック:興津和幸
アナク・ザハード:関根 明良
シビス:江口拓也
ハツ:深町寿成
エンドロシ・ザハード:末柄 里恵
レロ・ロー:津田 健次郎
クォント:吉野 裕行
ポンセカル・ラウレ:小野 大輔
黒の三月:伊藤 静
ヘドン:大塚 芳忠
おすすめポイント
塔の頂上にはこの世の全てがあり、登ったものは神になれる。
そんな塔の頂上を目指して、主人公である夜が様々な試験を乗り越えていくという、メインストーリーが非常にわかりやすい作品となっています。
わかりやすいメインストーリーを彩るその道程、この作品の魅力を以下の3つのポイントから紹介していきたいと思います。
・展開が読めない神の塔の頂上へ登るための試験
・塔を登る道中で知り合う魅力的なキャラクター達
・アニソンらしくない癖になる本作にぴったりなStary Kidsの主題歌
展開が読めない神の塔の頂上へ登るための試験
夜が一番最初に受けた試験は、「蝶ウナギとボール」。
蝶ウナギを避けつつ、その側にあるボールを破壊すれば試験クリア。
蝶ウナギ???
ウナギイヌなら知ってるけど…
ウナギイヌではありません、蝶ウナギです。『神之塔-Tower of God-』の独特なファンタジーの世界観が伝わってきます。
なんとかボールを破壊し進んでいく夜。
2階に登るとそこで第二の試験「選別者たち」が始まります。
現在二階にいる選別者400人を200人になるまで絞り、その後3人組を組むことになりました。
そこで夜は戦闘能力が非常に高いクンと、ごついけど可愛い、ラークというワニと仲間になります。
次に3人で挑む試練は、第三の試験「赤い扉」。
10分の間に12個の赤い扉の中から、正解の扉を選ばないといけない試験です。
3人は様々な言い合いをしながら扉を選択していきます。
その扉の選び方で各キャラクターの個性が何となくつかめてきて、三人の信頼関係も深まっていきます。
©Tower of God Animation Partners
かなり人数が絞られてきた中、次に挑戦するのはボーナスゲームである「クラウンゲーム」。
5チームで王冠を奪い合い、ゲームに勝利すると試験をすべてクリアしたことになるというまさにボーナス的なゲームです。
そのゲームの中で、他チームの魅力的なキャラクターや、何故か姿を隠して塔を登っているラヘルにも出会います。
次の試験の前に「ポジション選別」という特訓が行われます。
釣り師、ヤリ使い、灯台守り、捜索者、波使いのいずれかの役割を専門的に学び、そのポジションで上位の人のみが塔を登る権利を与えられます。
ポジションによって、友達作り、バトルロイヤル式の戦闘、水を操る訓練など内容は様々。
塔についての情報や、この世界で力を持つ一族の話など、点と点が繋がっていくような話が深まっていきました。
©Tower of God Animation Partners
第四の試験は「鬼ごっこ」。試験官側が用意した鬼とチームの釣り師の代表が鬼になり、チームの鬼をゴールまで逃がすか、試験官側の鬼に捕まると試験失敗となります。
特にこの「鬼ごっこ」はかなり戦略的に動くキャラクターが多く、最後までどんな展開になるのか読めない面白さがあります。
そしてアニメ内での最終試験は「潜魚狩り」。夜とラヘルが謎の球体に乗り込み、塔の上へあがっていくのを他のメンバーが誘導するという一風変わった試験。
球体の中で仲睦まじく会話をする夜とラヘル。強敵と闘いながら決死の覚悟で球体を誘導する他のメンバー。
この謎の試験の本当の思惑とは…
このように、一つ一つの試験がわかりやすいルールでありながら、すごく深い意味がありそうな試験になっています。
塔の頂上にたどり着くべき人を選別しているようなそれ以外の目的があるような…
日本の作品ではありえないような展開も多く、毎回毎回新鮮な驚きが得られること間違いなしです。
塔を登る道中で知り合う魅力的なキャラクター達
ただただ星空を見たいという理由で塔を登ろうとするラヘルと、かつてラヘルに救われ、ラヘルのことを想い続ける夜の二人が本作の中心的な人物になります。
しかし何と言っても本作の魅力は、二人を取り巻く周りの人物にあるかと思います。
自分を含め、視聴者がまず口をそろえて言うのが"ザハードの姫"3人の可愛さ。
ザハードというのは塔に初めて登った、塔の王。
そんなザハードから特別な寵愛を受けた女性のことを"ザハードの姫"と言います。
"ザハードの姫"はザハードから大きな力を授かる代わりに、男女の交わりと子供を産むことを禁止されてしまいます。
そんな辛い境遇にあるエンドロシ・ザハードと、アナク・ザハード、ユリ・ザハード。
エンドロシとアナクは基本的に仲が悪く、いつも喧嘩をしています。
それでもピンチの時は助け合ったり、お互い言いたいことを言い合ったりできるその絶妙な関係性は多くの視聴者を魅了しました。
特にこの"ザハードの姫"3人が揃った、第11話、第12話は全人類におすすめしたい神回です。
好き勝手ガールズ❣️#神之塔 #신의탑 #TowerOfGod pic.twitter.com/cLarcmIT95
— 谷野美穂🐢 (@tanino_miho) June 18, 2020
"ザハードの姫"と言えば話しておきたい十三月シリーズ。
"ザハードの姫"の中でも特出して才能のある姫に与えられる13個の武器のことを十三月シリーズと呼んでいます。
ネーミングセンスがカッコ良すぎる。
ユリが第1話で夜に託した"黒の三月"。
アナクが持っている"緑の四月"。
アニメ本編には出てきませんが、他の十三月シリーズもそれぞれの色の名前を冠しています。
か、かっこよすぎる…
まず十二月じゃなく十三月なのもかっこいいし、「光」「闇」どころか「無色」「虹色」という最高のネーミングセンス。
アニメでは明かされなかった十三月シリーズが作られた目的や意味、所在不明の11本の在処など気になることが盛りだくさんです。
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そして『神之塔-Tower of God-』を語るうえで外せないキャラクター、岡本信彦さん演じる、クン・アゲロ・アグネス。
塔の中で夜と初めて友達になった人物であり、夜もクンに絶対的な信頼を置いています。
名門「10家門」の一つである「クン」一族の出身で、鋭い観察眼と圧倒的な思考力、高い戦闘能力を兼ね備えた天才です。
しかしながら、過去に何やらひどい裏切りを受けた大きなトラウマを抱えており、人を信じられなくなっています。
そんな中で夜の純粋な瞳、純粋な行動に助けられることも多く、めちゃくちゃかっこよくて万能なのに、ふと見せる弱みが大変魅力的なキャラクターです。
他にも数多くの魅力的なキャラクターが揃っている『神之塔-Tower of God-』。
きっとあなただけのお気に入りのキャラクターが見つかるはずです。
アニソンらしくない癖になる本作にぴったりなStary Kidsの主題歌
現在日本で最も注目されている韓国のボーイズグループ、Stray Kids。
パシフィコ横浜国立大ホールや、代々木第一体育館をも一瞬で埋める圧倒的な人気のStary Kidsが本作の主題歌を担当します。
OPテーマは、
「TOP -Japanese ver.-」/ Stary Kids
TVアニメ『神之塔 -Tower of God-』OPムービー
Japanese ver.という名前なのに日本オリジナル曲らしいです。
日本語も非常にうまく、韓国のボーイズグループが日本を大切に思っている気持ちが伝わってきて少しうれしいですね。
歌詞も映像もひたすら夜が塔の頂上へ突き進むため、色々な苦難を乗り越えていく展開が描写されています。
どうしてそこまでして塔の頂上を目指すのか。
塔の頂上には本当は何があるのか。
話数を増すごとに考えさせられるOPテーマになっています。
映像も、他のキャラクターは一切出さず、夜だけが出ているという珍しい演出。
国内アニメのOP映像はキャラクター紹介的な側面が強いので、非常に新鮮さを感じました。
Stray KidsさんにもTOPを目指してどんどん突き進んでいってほしいです。
EDテーマは、
「SLUMP -Japanese ver.-」/ Stary Kids
TVアニメ『神之塔 -Tower of God -』EDムービー
OPテーマとは対照的に、EDの映像ではラヘルの姿のみが描かれます。
あんまり日本人が歌う日本語のラップって個人的にピンとこないというか、韻は踏んでるけどカッコいいかと言われるとうーん…というイメージを持っていました。
でもこの曲のラップは凄いカッコいいなあと思えたんですよね。言葉というよりも、音やリズムになってスッキリ頭の中に入ってくる感じが気持ち良いです。
歌詞は"夜から見たラヘル"ともとれるし、"ラヘルから見た夜"ともとれる絶妙な表現になっています。
夜は自分を置いて塔に入っていってしまったラヘルを想い、自分自身も塔に登ろうと決意しますし、ラヘルは塔を登る中で夜が自分の元から離れていってしまうことを恐れているような描写もありました。
特に終盤の二人のそれぞれの気持ちが強く描かれるシーンではこのEDで伝えたいことがより鮮明に聞こえてくると思います。
どちらも作品に寄り添った、良い意味でアニソンらしくない何度も聴きたくなる楽曲となっています。
配信情報
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日本のアニメのありきたりな展開にはもう飽きた!という人は、きっとこの作品から吹く新しい風に新鮮な気持ちを感じられると思います。
日本のアニメじゃない作品って結構ストーリーの理解が難しかったりするので見る前は少し緊張していましたが、メインストーリーがわかりやすく、するするっと展開が頭に入ってきてあっという間に見終わってしまいました。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございます。もし記事が良かったなと思ったらSNSへのシェア、Twitterのフォロー等、ぜひともよろしくお願いいたします。
今後もアニメに関する記事を毎日投稿していきますので、ぜひご覧ください。
また次の記事で!