『NOBLESSE -ノブレス-』、見てますか?
間違いなく今期一のダークホース。
このアニメを見ずに2020年秋アニメは語れない。
「今期一好きなアニメは『NOBLESSE -ノブレス-』です」と言ってくる人となら一瞬で友達になれる、そんな作品です。
イケメン揃いのダークファンタジーが一番の売りの本作ですが、今回はそんな彼らの日常を、『黒子のバスケ』オマージュたっぷりに描いた、
第7話「気になるあの娘は貴族様/Unforgettable」について語っていきたいと思います。
『NOBLESSE -ノブレス-』とは
あらすじ
820年の眠りから目覚めた、
高貴なる血と精神を持つ貴族の守護者「NOBLESSE」のカディス・エトラマ・デ・ライジェル。永き眠りから目覚めたライジェルが手にしたものは、平穏な日常だった―。
だが、その日常を壊す、恐ろしい魔の手が迫っていた。絶対的な力を持つ「NOBLESSE」× 世界征服を狙う謎の組織「ユニオン」×人間を守り支配する「貴族」
魅力的なキャラクターたちによる、時空を超えたダークアクションファンタジー、『ノブレス』。
スタッフ
原作:『ノブレス』SJH・LKS/LINEマンガ
総監督:多田俊介『黒子のバスケ』『星刻の竜騎士』『スタミュ』
監督:山本靖貴『戦場のヴァルキュリア』『ヒーローバンク 』『火ノ丸相撲』
シリーズ構成:ハラダサヤカ『スタミュ』『コンビニカレシ』『スタンドマイヒーローズ PIECE OF TRUTH』
キャラクターデザイン・総作画監督:石井明治『テニスの王子様』『BLOOD+』『群青のマグメル』
美術監督:嶋田昭夫(スタジオ Pablo)、田中孝典
美術監督補佐:松村良樹(スタジオ Pablo)
小物設定:吉田大洋
3D:I.G3D
3D監督:森本シグマ
色彩設計:遊佐久美子
色彩設計補佐:木谷友美
撮影:颱風グラフィックス
撮影監督:今泉秀樹、船越雄弦
音響:グロービジョン
音響監督:鐘江徹
音楽:安東実、成田旬
編集:長坂智樹(ジェイフィルム)
制作:Production I.G
キャスト
カディス・エトラマ・デ・ライジェル:新垣樽助
フランケンシュタイン:平川大輔
M-21:大西弘祐
レジス・K・ランデグル:若山晃久
セーラ・J・ロイアード:茅野愛衣
タオ:中澤まさとも
タキオ:大塚剛央
田代裕介:岩崎諒太
加瀬 学:浜田洋平
クランス:笠間 淳
シャーク:福原かつみ
ハマー:山田浩貴
エルガ・ケネシス・ディ・ラスクレア:竹達彩奈
ゲシュテル・K・ランデグル:山本格
ルディス・メルガス:田村睦心
カリアス・ブラスター:杉山 大
ラザク・ケルティア:熊谷健太郎
ラエル・ケルティア:梶田大嗣
ロザリア・エレノール:石田嘉代
ケイ・ルー:武田幸史
先代ロード:間島淳司
レイガ・ケルティア:草尾 毅
第7話「気になるあの娘は貴族様/Unforgettable」
あらすじ
平和な日常に戻ったライジェル達。
田代はセーラに惹かれていることに気付いて、想いを伝える方法を周りに相談する。
そんな中、正体を知られたライジェルはある決断をしなければならず..。
スタッフ
脚本:谷村 大四郎
絵コンテ:佐山 聖子
演出:多田 俊介
総作画監督:石井 明治
作画監督:植田 実、蘇武 裕子、石井 明治、八尋 裕子
ピックアップポイント
訪れる平和
「ユニオン」との決戦が終了し、平和を取り戻したライジェル達。
タオ、タキオの2人は芸欄高校の警備としてM-21と一緒に働くことになりました。
美形でモテモテだったライジェルに加え、この3人も女生徒からは注目の的。
田代もぱっと見はモテそうな見た目をしていますが、さすがにこの美形4人の足元にも及ばず、これからの学校生活も苦労しそうな予感。
それでも、前話までの熾烈な争いに比べれば本当に平和な時間が帰ってきたんだなと実感します。
ラーメンが伸びるのを待つライジェル
鉄板のラーメンネタ。
わからない人のために説明しておくと、ライジェルは820年振りに現代に目覚めた存在で、初めて食べたラーメンをとても気に入っています。
麺が伸びることを麺が増えたと認識しており、必ず麺が伸びてから食べるという変わりものです。
この高貴な風貌、首周りに巻かれたナプキン、なのに麺が伸びるのを待っているという庶民的行動。
このシュールさが『NOBLESSE -ノブレス-』の大きな魅力の一つ。
周りの女生徒も、麺が伸びるのを待つライジェルにメロメロです。
タオとタキオに恋愛相談
実は田代がセーラに気があると知った学。
人生の先輩であり、経験豊富なタオとタキオに相談を持ち掛けますが、二人は急に仕事が入ったふり。
こう見えてあまり恋愛経験はないようです。
しかもよりによって好きになった人がセーラ。
セーラの性格や強さを知っている二人はさらに逃げ腰。
ライジェルの要望もあって一応恋愛シミュレーションをしてみるも、参考になる情報は全く得られませんでした。
理事長にも相談
猫の手も借りたい田代は理事長にも相談。
「あまりにも多くの女性たちがかまってくるもので、私の人生と存在の意味について真剣に思い悩んだものです。」
「私はただじっと佇んでいただけだというのに。当時はそのことでどれほど心をかき乱されたことか。」
うーんこのイケメン理事長。
その話を興味なさそうに聞くライジェルの姿にハッとなるところも非常にお茶目で可愛らしい。
レジス参戦
いつもセーラの側にいるからと、レジスに相談するもレジスは恋愛に無頓着。
M-21にそのことで煽られ二人は喧嘩腰に。
この二人がいがみ合っているのも本作の日常の象徴と言えるでしょう。
しかしライジェルのいうことにはすべて従うレジス。
シリアスなシーンではカッコいいこの絶対的な主従関係を、ネタシーンで使うと非常にシュールで面白い。
ラブレター渡そう作戦
「ちーっす」
「こんにちは」
「どうも、田代だけど」
と教養の欠片もない書き出しに周りからは総ツッコみ。
レジスは、
「拝啓」
「天候不順の折」
と提案するもM-21からジジイか、とツッコみ。
結果上手く手紙は書けませんでしたが、このビジュアルとギャグセンスが妙に癖になる独特の面白さです。
『黒子のバスケ』の多田俊介総監督が描くバスケシーン
田代は自分が得意なバスケでセーラに良いところを見せる作戦に。
田代を目立たせる接待プレイが始まるかと思いきや、ライジェルは開幕このオーラ。
一体何をするんだと思いきや、普通に3歩歩いてトラベリング。
シリアスシーンでは頼りがいがあるのに、あまりにも一般常識が欠けているライジェルのギャップがとても素敵。
何故かバスケがめちゃくちゃうまいレジス。
赤司征十郎顔負けのドリブルテクニックで、タオをアンクルブレイク。
『黒子のバスケ』の監督であり、本作の総監督、そしてこの話数の演出を務めている多田俊介さんのセルフオマージュです。
ライジェルから放たれた、黒子テツヤを彷彿とさせる超高速パスはM-21のブロックをすり抜け、田代の元へ。
誰も田代を目立たせようとしなかったこのバスケの試合ですが、最後は田代がダンクで戦いに終止符を打つのか。
田代の打点をはるかに超える高さで、ダンクに行ったボールをスティールするタキオ。
なびく紫色の髪の毛は紫原敦のよう。
「俺のシュートレンジはコート全てだ。」
そんな声が聴こえてきそうなほど、圧倒的な長距離3ポイントシュートでブザービートを決めるタキオ。
そこまで尺の長くないバスケシーンで緑間真太郎要素まで詰め込んでくる濃厚さ。
キャラの魅力を引き立てつつ、わかりやすいセルフオマージュでしっかりと笑いどころを作る渾身の日常回です。
笑みを浮かべるセーラ
田代が書きかけにしていたラブレターをライジェルから受け取っていたセーラ。
田代の想いに対して、誰かに惹かれて人を好きになるのは当然の感情であること、その気持ちを人の力を借りて伝えることに意味はないこと、人はありのままでいるのが一番魅力的だと思うことを淡々と伝えるセーラ。
確かにセーラだったらこういう反応をしそうだなという、実にセーラらしい、客観性9割主観性1割の答えです。
記憶を消す
その後、理事長の家に行くと理事長たちは田代と学の異能に関する記憶を消す相談をしていました。
既に一度二人の記憶を書き換えていること、異能についての記憶があると誰に狙われるかわからない危険な状態であること、その危険は自分だけじゃなく周囲の人間にも及ぶことを説明され、二人は記憶を消すことに了承します。
「記憶と気持ちは別だよな、おっかねえ目にあった記憶が消えたって、俺のみんなへの気持ちは変わらねえんだよな。」
という田代の最後の問いに対し、
「ああ、裕介は裕介だ。」
と答えるライジェル。
初めて田代達と出会った頃に比べると、人の想いをとても大事にするようになったライジェルの姿に思わずジーンと来てしまいます。
記憶を失って迎える本当の日常
二人が記憶を失っても、日常生活は平穏に流れていく。
みんなが異能力を持っていて、今が熾烈な戦いの間のわずかな休息でしかないことを知っているかどうか。
前半で描かれた日常と、最後に描かれた日常の対比が絶妙に寂しいような、それでいて暖かいような、心に複雑な感情を抱いたまま第7話は幕を下ろします。
配信情報
各種見放題サービスにて絶賛配信中です。
話の進行の独特さが際立った第7話。
日本原作の作品なら、最後の記憶を消すパートを間違いなくメインに持ってくると思いますが、二つの日常描写の対比のため、あえて記憶を保持した状態の日常描写を多めに。
2度記憶をリセットされた田代たちがストーリーにどう関わってくるのか、これからの展開も非常に楽しみです。
わたしはこのキャラクターが好き!
バスケ描写めっちゃ良かった!
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