守りたい場所。
辛くなった時、どうしようもなくなった時、絶望の淵に追い込まれた時、心に決めた輝くあの場所さえあれば、何回だってやり直せる。どこまででも進んでいける。
ということで今回は、あの神曲「RESTART POiNTER」が披露された、
『アイドリッシュセブン Second BEAT!』第11話「守りたい場所」について語っていきたいと思います。
『アイドリッシュセブン Second BEAT!』とは
【放送再開決定PV】TVアニメ「アイドリッシュセブン Second BEAT!」
あらすじ
TRIGGERと競い合った「ブラック・オア・ホワイト」での勝利を経て新たな一歩を踏み出したIDOLiSH7。
存在感を示したことでレギュラー番組も決まりさらに知名度を高めていくチャンスを手にする。
だが、活躍の場が広がるほど、担う責任や寄せられる期待は大きくなっていく。そんな時、共演したトップアイドル・Re:valeが示したのはエンターテイナーとしてのプロフェッショナルな姿。
誰かを笑顔にしたい、幸せにしたい――。
その想いを貫くために、どう在るべきなのか?
陸たちはそれぞれに自らと向き合っていく……。
スタッフ
原作:バンダイナムコオンライン / 都志見文太
監督:別所誠人
シリーズ構成:関根アユミ『枕男子』
スーパーバイザー:あおきえい『GIRLSブラボー』『Fate/Zero』『ID :INVADED イド:インヴェイデッド』
キャラクター原案:種村有菜
アニメーションキャラクターデザイン:深川可純『ゾンビランドサガ』『体操ザムライ』
総作画監督:猪股雅美
美術監督:葛琳
色彩設計:篠原真理子
2Dデザイン:高橋清太(FUETE)
撮影監督:津田涼介
CGディレクター:ヨシダ.ミキ
3Dワークス:井口光隆
編集:右山章太
音楽:加藤達也『けんぷファー』『最遊記RELOAD BLAST』『Dr.STONE』
音楽制作:ランティス
音響監督:濱野高年
アニメーション制作:TROYCA
製作:アイナナ製作委員会
キャスト
和泉一織:増田俊樹
二階堂大和:白井悠介
和泉三月:代永翼
四葉環:KENN
逢坂壮五:阿部敦
六弥ナギ:江口拓也
七瀬陸:小野賢章
八乙女楽:羽多野渉
九条天:斉藤壮馬
十龍之介:佐藤拓也
百:保志総一朗
千:立花慎之介
小鳥遊音晴:千葉進歩
大神万理:興津和幸
小鳥遊紡:佐藤聡美
八乙女宗助:小西克幸
姉鷺カオル:川原慶久
岡崎凛人:古川慎
第11話「守りたい場所」
あらすじ
こけら落とし公演のポスターが落書きされ、行方不明となっている伝説のアイドル「ゼロ」の仕業では…という噂が広まる。
一方、IDOLiSH7は2ndアルバムと新曲のリリースが決まり、陸がセンターへ復帰することになる。
スタッフ
脚本:関根アユミ
絵コンテ・演出:林 宏樹
作画監督:牧野竜一
ライブパート絵コンテ・演出:別所誠人
ライブパート作画監督:奥田 淳
ピックアップポイント
「ゼロ」の謎
Re:valeの過去と未来について語られ、百の不安も取り除かれて問題解決かと思いきや、どうしても歌声は出ず。
やはり「ゼロ」のものと噂される落書きによる心理的ストレスが大きいのかもしれません。
そもそも「ゼロ」はどうして消えてしまったのか。
王室関係者だから消されてしまったという噂もありますが、まさか王子様がわざわざアイドルをするなんてこともないでしょう。
紡は「ゼロ」についての情報を持っていそうな人に心当たりがある様子。
「ゼロ」の過去
こけら落とし公演の打ち合わせの後、ゼロアリーナの総支配人に「ゼロ」の過去について伺ってみると、その口からは意外な事実が。
「ゼロが消えたのは、夢を浴び過ぎたから。」
注目や期待に応えようと頑張るあまり、「ゼロ」は壊れてしまった。
まさにこれは数話前までのIDOLiSH7、そして百そのもの。
「光が眩しいほど、闇は深くなる。」
応援する言葉をかけてもらうこともあれば、心無い言葉を浴びせられることもある。
特別視していた「ゼロ」も自分たちと同じ悩みを抱えていたという事実は、IDOLiSH7のメンバーの心を大きく揺れ動かしたことでしょう。
守りたい場所
あの「ゼロ」でさえ、変わってしまった。
IDOLiSH7だって5年後、10年後、どうなっているかわからない。
言い知れぬ不安を感じるメンバーに、紡が熱い言葉を投げかけます。
「どんなものが襲ってきても、絶対に私が守りますから。」
「ゼロ」にも紡のようなマネージャーがいてくれたなら…と思うと同時に、
第8話「伝えたいんです!」の紡の雄姿を思い出してウルウル来てしまいますね。
感想記事はこちら。
新曲、そしてセンターを願い出る陸
こけら落とし公演と同時に2ndアルバムのリリースが決定したIDOLiSH7。
収録される新曲のセンターに陸が力強く立候補しました。
少し前の陸だったら、一織に遠慮して自分の意見を言わなかったでしょうし、精神的に大きく成長したなあとしみじみしてしまいます。
センターを再度変更することに対するフォローは必須。
ファンのみんなには完璧なものだけを届けるべきだと主張する陸に対して、紡は陸さんらしいありのままの姿こそファンの望むものではないかと、提案します。
病気のことはファンには話さず、次のライブのMCで正直な気持ちを伝えるという、それぞれの意見を尊重した素晴らしい折衷案で手が打たれました。
ライブMC-一織
「Perfection Gimmick」を終え、ファンに着席を促す一織。
不安を煽るようなその言い方に、三月がすかさずフォローを入れます。
この場面も、少し前の三月だったら間違いなく前に出ることを躊躇していたはず。
細かいポイントでしっかりと一人一人の成長を描く、素晴らしい作品です。
次の新曲から陸にセンターが戻ることを告げると、会場からは歓喜と悲哀に満ちた嬌声が。
どうなることかと少し不安になりましたが、陸のことを大切に思っていることがヒシヒシと伝わってくる素晴らしいMCで、どちらのファンもしっかりと納得していました。
ライブMC-陸
陸のMCは"完璧"とは程遠いもの。
不安、喜び、感謝、感動、浮かんできた感情をそのまま口にする、陸らしいありのままの姿をさらけ出しました。
だからこそ、多くの人の心を動かす。
途中ファンが泣いている描写も挟まれましたが、テレビの前の全視聴者も、自分自身も号泣していて納得しかありません。
憧れの兄・九条天の背中を追うだけでなく、七瀬陸らしい、七瀬陸だからこそできる素晴らしいMCでした。
挿入歌「RESTART POiNTER」/ IDOLiSH7
アイドリッシュセブン『RESTART POiNTER』MV FULL
作詞は「KING OF PRISM」、「アイドルマスターSideM」等、他の女性向け作品も数多く担当する真崎エリカさん。
作曲・編曲は、多くのアニソン提供だけでなく、『アイドリッシュセブン』でも節目の素晴らしい楽曲たちを手掛けてきたkzさんが務めています。
「きっと、この歌を歌うたびに今夜のことを思い出すよ。」
キミと笑いあえたなら どんな今日も変えられるさ
また新しい夢を見ようよ Step on dream… 一緒に
出典:「RESTART POiNTER」/ IDOLiSH7
もうこの出サビだけでボロボロ泣いてしまいますよね。
"キミ"は陸から見た一織、一織から見た陸の関係を表すのと同時に、IDOLiSH7とファン、壮五と環、百と千の関係ともとることが出来ます。
一人一人の動きに注目するのはもちろんなんですが、MVとアニメ映像、そして実際のライブ映像はぜひとも比較して見て欲しいところ。
【4/26~期間限定公開】アイドリッシュセブン 1st LIVE『Road To Infinity』ダイジェスト
38:15~
自分が行ったライブの中で、ここまでキャラクターがそのままそこにいると感じたステージはありません。
再現度の高さや、MV→実写→アニメ映像と時が進むにつれての輸入&逆輸入。
何度見ても素晴らしい最高の瞬間です。
向き合うべき相手は
Nowhere 瞳に映らない
さあ 決めたならつらぬけ すべてを懸けるよ Going on!
出典:「RESTART POiNTER」/ IDOLiSH7
向き合うべき相手は、他の誰でもない自分自身。
それを象徴するかのようなこの構図がたまりません。
環のこの満面の笑み。
ゲームMVとの乖離を避けるための3DCGと、豊かな表情を描く作画のハイブリッドだからこそ描ける奇跡の一枚です。
「ああ、この瞬間が大好きだ。」
「くだらない想いはすべて忘れて、気持ちをリセットさせてくれる。」
「ここが自分の居場所だって、自分にもできることがあるんだって。」
「いつも、見守ってくれてる。」
「僕の大切なものたちを認めてくれる。」
「懐かしい故郷に帰ってきたように。」
「だから、歌い続けていられる。」
ボロボロ泣いているところに、紡を演じる佐藤聡美さんと思われる特大のガヤで、
「あ゛り゛か゛と゛ー!」
が聴こえてきて思わず笑わずにはいられない。
とにもかくにも、全てのファンが待望していた「RESTART POiNTER」のステージは100点満点中1億点を付けたくなる最高の時間でした。
ファンレターに喜ぶ一同
ライブを終え、事務所には今までよりもさらに多くのファンレターが。
第8話でファンレターが届いていたのに、目の前の問題に必死でそのことに気付けなかった様子を描写しているからこそ、今のIDOLiSH7の好調ぶりが伺えます。
IDOLiSH7、ゼロの楽曲流用か?!
しかし、とんとん拍子で上手く行かないのが『アイドリッシュセブン』が『アイドリッシュセブン』である所以。
一連の落書き事件の犯人が残した、
「Get Back My Song Haruki the Betrayer!(私の歌を返せ、裏切者のハルキ!)」
という文字をきっかけに、IDOLiSH7が「ゼロ」の楽曲を流用しているのではないかという、謂れのない噂が広がってしまいます。
事務所には電話の嵐、そして事務所の前に詰めかけるマスコミ。
「光が眩しいほど、闇は深くなる。」
一難去ってまた一難です。
環の妹問題
解決していないもう一つの大きな問題が、環の妹問題。
壮五は自分が目撃したことを環に伝えるべきかどうか、悩みに悩んで陸に例え話の落語を通して相談します。
相談した結果、天然の陸に酷い言われようになる壮五と飛び火を食らう一織。
コミカルな演出ですが、環のことを真剣に考えるあまり、壮五はより一層深みにはまっていきそうです。
壮五の心配をする環
一方で、壮五のことを大和に相談する環。
お互いを思い合ってるからこそのすれ違いが非常に辛い。
時が来ればきっと壮五から話してくれると信じて、環は待つことに。
大きな爆弾を抱えたまま、MEZZO"の二人は歩み続けなければなりません。
楽曲流用問題に立ち上がるナギ
事務所の前には依然マスコミたちがネタを掴むためにたむろ。
このままでは埒が明かないと、記者会見を決意する紡でしたが、そこにナギがきて立候補。
「安心してください、祖国にいた時は国民の前で月に一度、定例会見を行っていました。」
国民…?という大きな疑問を残して、第11話は幕を下ろします。
ただ者ではないことは間違いないナギですが、その正体とは…。
配信情報
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