『ハクション大魔王』。
1969年に放送されたオリジナルアニメで、『タイムボカンシリーズ』や、『科学忍者隊ガッチャマン』等と並ぶタツノコプロの代表作の1つです。
自分ももちろんリアルタイムでは見ていませんが、子供の頃ケーブルテレビで放送したのを見ていた記憶があります。
そんな日本国民誰もが知ってる本作が50年ぶりのアニメ化。
ということで今日は、50年前と今を比較しながら、主人公・カンちゃんのやりたいことを探す、面白くて可愛い名作『ハクション大魔王2020』について語っていきたいと思います。
『ハクション大魔王2020』とは
TVアニメ『ハクション大魔王2020』PV(カン太郎ver.)
あらすじ
50年の時を超えてハクション大魔王とアクビが帰ってくる!
その目的はアクビが女王になるため、なんとあのカンちゃんの孫のもとで修行だとか!?
今時の小学生の夢を見つけるためにアクビが大奮闘!
ところが、いたらずら好きなアクビの弟プゥータも登場して人間界は大パニック!
はたして夢は見つかるのか?
スタッフ
企画・チーフプロデューサー:永井 幸治・門屋 大輔
プロデューサー:渡邉 季之
クリエイティブディレクター:モギ シンゴ
アニメーションプロデューサー:古久保 悠
監督:濁川 敦『あにトレ! EX』『恋愛暴君』『ソラとウミのアイダ』
シリーズ構成:金杉 弘子『俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している』『RobiHachi』『ミュークルドリーミー』
キャラクターデザイン原案:吉田 すずか
キャラクターデザイン・総作画監督:武本 心・野口 征恒
美術監督・設定:水谷 利春
色彩設計:小森谷 初
撮影監督:秋山 涼路
編集:石井 知
音響監督:本山 哲
音楽:島崎 貴光・佐々木 裕・清水 哲平
音楽プロデュース:島崎 貴光
音楽制作:スマイルカンパニー
音響制作:マジックカプセル
原作:タツノコプロ
アニメーション制作:タツノコプロ・日本アニメーション
制作:読売テレビ・タツノコプロ
キャスト
ハクション大魔王:山寺 宏一
アクビ:諸星 すみれ
プゥータ:山下 大輝
与田山カン太郎:島袋 美由利
与田山タカシ:村本 享太郎
与田山ヨウ子:日髙 のり子
与田山カンイチ:古川 登志夫
賢麻里マリオ:戸松 遥
金甘利ゆみず:関 智一
ソレカラおじさん:チョー
ピックアップポイント
カンちゃんの夢を見つける話を通して描かれる50年前と今の違い
1969年に放送された『ハクション大魔王』。
50年の時を経て、与田山かんいちの孫、与田山カン太郎のもとにハクション大魔王、娘のアクビ、そしてアクビの弟・プゥータがやってきて、カンちゃんの夢を一緒に見つけるのが本作のメインストーリー。
カンちゃんは今どきの子供らしく、家でダラダラ過ごすのが大好きで、興味のないことには一切触れようとしない性格。
そんなカンちゃんとアクビが色々な職業体験をしていきます。
動画投稿サイトTチューブで活躍する“Tチューバー”や、AIが管理する未来型保育園、花火職人、アニメ制作など50年前ではきっと語られることのなかった職業がたくさん描かれました。
その職業のやりがいについて語られる真面目な部分は、子供が見たらきっとその職業に憧れてしまうだろうなと思うほど役に立つ内容。
プゥータが引き起こすハプニングとその解決も面白く、最初から最後までノンストレスで気持ち良く見ることが出来ました。
スマホだったり、IT関係のものだったり、50年前と今は本当に色々なことが変わったと思いますが、本作を通して50年で最も変わったなと思ったのは、
"仕事の価値観"。
"好きを仕事にする"なんてきっと昔はありえない考え方だったでしょうし、そもそも職業選択の幅がきっと今よりも広くなかったはず。
何でもできる現代だからこそ、何にもしない選択をしていたカンちゃんがアクビたちとの出会いを通して何を選択するのかは本作の非常に大事なポイントです。
とにかく可愛いアクビちゃんと演じる諸星すみれさん
少し真面目な話もしましたが、50年前と今の最大の違いはやはり"萌え"。
本当にとんでもなくアクビちゃんが可愛いです。
デフォルメした状態と、壺の外で大人になった状態、そして壺の中の本来の状態の3つの容姿を見せてくれるのですが、どれも全部可愛い。
デフォルメした状態のアクビちゃんはいつもカンちゃんの将来を心配して色々世話を焼いてくれます。
見た目は一番幼いですが、最も母性を感じさせてくれるママのような存在です。
壺の外で大人になった状態のアクビちゃんはコスプレしていることが多め。
正体がばれないように表情も体型もかなり人間に寄せているので、等身大の可愛さを味わうことが出来ます。
カンちゃんの友達・マリオもこの姿に一目ぼれしてしまうほど。
壺の中の本来の状態のアクビさんは大人なお姉さん。
何にも興味をなさそうな素振りを見せるカンちゃんであっても、その姿を見るたびドキドキしている様子が描かれます。
それは視聴者である僕らも変わりません。
毎話毎話、アバンで流れる容姿端麗なアクビさんにいつも自分も心惹かれていました。
そしてやはり特筆すべきはこの3タイプのアクビちゃんを演じる諸星すみれさんの演技力。
絶妙な声の使い分けや、舌っ足らずさもしっかりとタイプによって変えていて、どのシーンでも可愛いアクビちゃんにぴったりな声を当てられていました。
『アイカツ!』の星宮いちごちゃんの頃からずっと大好きな声優さんですが、この作品を通してもっともっと好きになりましたし、すみれちゃんの声が好きな人はこの作品を見るだけで幸せになれます。
オープニングテーマ「サテスハクション」/ 奥田民生
奥田民生 - サテスハクション [Official Lyric Video]
歌・作詞・作曲・編曲、全てを担当されているのは、あの奥田民生さん。
イントロを聴いてもらうだけで分かると思いますが、1969年版の誰もが知っている初代オープニングテーマ「ハクション大魔王の歌」へのリスペクトが溢れた楽曲です。
序盤は"アクビ"、中盤は"アクビ"と"ハクション"が混じった"アクション"、終盤は"ハクション"と歌詞もいたってシンプル。
「ハクション大魔王の歌」を上手く生かし、昔からのファンはもちろん、初めて『ハクション大魔王』という作品に触れる人にも非常にわかりやすいキャッチ―なナンバーでした。
2ndエンディングテーマ「フレフレ」/ 中川翔子
【人間界と魔法界のアクビちゃんが夢の競演!】「フレフレダンス」お手本動画(中川翔子「フレフレ」/TVアニメ『ハクション大魔王2020』エンディングテーマ)
歌うのは日本のオタク代表といって過言ではない中川翔子さん。
作詞は中川翔子さんに加え、アニメ・特撮・J-POPなど幅広いジャンルで活躍し、中川翔子さんとは『ポケットモンスターXY』の「ドリドリ」でも縁のある岩里祐穂さん。
作曲・編曲は『三ツ星カラーズ 』の「ミラクルカラーズ☆本日も異常ナシ!」で知られるHanazabuさん。
振付は人気Yotuberでもあるねおさんが務めています。
曲としては、魔法っぽさを感じさせるようなファンタジックな楽曲に、応援の気持ちがいっぱい籠ったエールソングとなっています。
まさにカンちゃんを励ますアクビのよう。
新型コロナウイルスで人と人とのつながりが希薄になったからこそ、より深みを増したフレーズもたくさん。
フレフレ 大丈夫
明日は晴れる
つなげばひとつになれるから
フレフレ 誰かが誰かのために
元気を送るよ
世界中
僕らはまた会える
出典: 「フレフレ」/ 中川翔子
シンプルに良い歌詞だなと思える、まっすぐなワードが詰まっています。
エンディング映像で流れたアクビちゃんのダンスがまた可愛い。
アクビちゃんの満面の笑顔とこの楽曲に毎週毎週たくさんの元気をもらっていました。
おわりに
てっきり1年は続くだろうと、毎週毎週楽しみにしていたらなんと20話で終わってしまったという意外にも短い作品。
でもまだまだきっと続編は作れるはず。
カンちゃんとアクビが過ごした愛おしい時間は、ずっとずっと見ていたいものでした。
逆にまだこの作品を見たことがない人は、たった20話しかないので一気に見ることが可能です。
大人になった我々が見るからこそ感じられるものが必ずあるので、ぜひご覧になってみてください。
アクビちゃん可愛かった!
もっともっと続きが見たい!
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